天の才覚身の才量・１８

天の才覚身の才量・１８


吉田「インテリジェンス・スキル」

透明「これは、聞き慣れない言葉かもしれませんが、

　　　インテリジェンス・スキルは多様性スキルです」

吉田「」

透明「先程お話した属性の意味を思い出してください

　　　ここには色々な司りが書かれていますが、

　　　人間はこれだけで生きているわけではないですよね

　　　つまり、ここに書かれている特性以外にも

　　　人間は自分の強みとされるスキルを

　　　得ることができる生き物なんです」

吉田「強みですか・・・」

透明「はい

　　　最初にお話した並列思考これも実は

　　　インテリジェンス・スキルです

　　　このスキルは、物事を同時並行に思考

　　　することができる天才の代名詞みたいな

　　　能力なのですが、これは属性とは違い、

　　　属性を上手に使うスキルに他ならない

　　　ものなんです」

吉田「え、えっと・・・」

透明「もう少し分かりやすく説明しますね

　　　例えば、器用さという能力は、

　　　その人ひとりひとり違うものです

　　　ここではこういったスキルも１０段階で

　　　お話しさせていただきますが、この器用さを

　　　３持っている人と８持っている人では

　　　物を作ることや何かをこなすための

　　　時間や効率がかなり違ってきます

　　　これは何となくわかりますよね」

吉田「はい」

透明「しかし、器用さが８の人と器用さが３の人が

　　　同じ目標を掲げ作業をおこない時間が経つと、

　　　器用さが８の人よりも３の方が効率も時間も

　　　その物のデキすら上になることがあります」

吉田「えっなんでですか

　　　器用さが８なら、同じ時間をかければ

　　　３の人は追いつけなくなるんじゃ・・・」

透明「それを可能にしているのが属性の高さです」

吉田「」

透明「属性はもともと、その人のポテンシャル

　　　だということはお話しましたが、ポテンシャル

　　　というのは器の最大値を言います

　　　先程お話した器用さというインテリジェンス・スキルは

　　　生活の中で磨くことができるスキルですが、

　　　属性の器はその人のポテンシャルなので

　　　差が生まれやすいんです　つまり

　　　器用さ８の人がそれに関わる属性数値が２だとして、

　　　器用さ３の人の属性数値が６だとすれば、

　　　いくら器用さが８でも属性が持つポテンシャルを

　　　超えることはできないため、最終的に３の人の方が

　　　能力を発揮することができてしまうんです

　　　もちろんこれは逆も然りで、

　　　属性が７ある人の器用さが０

　　　属性が４ある人の器用さが５とすれば、

　　　属性を引き出すインテリジェンス・スキルが無い

　　　属性７（器用さ０）の人は、属性４の人に

　　　一生追いつくことはできないというわけです」

吉田「な、なるほど・・・」

透明「そう考えれば、吉田さんが尊斗くんの天才性を司る属性に

　　　必要なインテリジェンス・スキルを育てなければ

　　　尊斗くんの天才性を失わせることもできますし、

　　　天賦の才とされる属性の弱点を補う別の属性を育てる

　　　インテリジェンス・スキルを与えてあげれば

　　　才能を潰さずに協調性や共感力を得ながら

　　　才能を開花させることもできると思います」

吉田「せ、先生・・・図々しいお願いなのですが、

　　　そのインテリジェンス・スキルについて

　　　もう少し教えてもらえないでしょうか」


おっ少し興味出てきたかな




　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１７

天の才覚身の才量・１７


吉田「これって・・・。」

透明「通常、主属性はどの属性よりも高く、

　　　これがその人の才量と呼ばれるものになります

　　　まぁ、一概には言えませんが、本来

　　　主属性でも１０段階の５くらい、

　　　７まであればそれは天賦の才と

　　　言われるものになります

　　　そしてこの全ての属性は主属性を超えることは

　　　できませんが、どの属性も主属性すら

　　　人生の方向性いかんで伸ばすことができます

　　　ただ、それらを考慮しても、

　　　まだ幼い子どもが７の属性を持っている

　　　というのは良い意味で異常です」

吉田「・・・・。」

透明「私が尊斗くんに天才性があると言ったのは

　　　この数値が大きく関わっているのですが、

　　　問題は、この才能を使って行くかどうかです」

吉田「えっ」

透明「もう少し分かりやすく説明しますね

　　　尊斗くんの場合、繭気属性は空ですから

　　　才量としては、その臓器の強さと司る金運が

　　　強みですが、これは自然に発生するものになるので

　　　意識しなくても使われるものになります

　　　問題は次からですが、尊斗くんの常加属性は

　　　夜影がかなり高く、それに続いて

　　　天空も引き上がっています

　　　これは、尊斗くんの洞察力や思慮的思考が

　　　異常に高いということ

　　　その上、自由思考の天空が高く

　　　好奇心に溢れています

　　　そして聖衣属性では、ガブエリエルが主と

　　　なっているため、何かに意識を向けている間は

　　　周りの音すら聞こえなくなるほどの

　　　集中力を見せます」

吉田「あっ」

透明「そうこれが、吉田さんが尊斗くんを

　　　自閉症と勘違いさせた大本の原因です

　　　ただ問題なのが、繭気属性の風と

　　　常加属性の火炎や自然が低いため、

　　　協調性にかけてしまっているのも

　　　原因のひとつとも考えられます」

吉田「そ、それじゃぁ～尊斗は一生このまま・・・」

透明「いや・・・さっきお話したように

　　　属性は成長させることができます

　　　ただこういった属性は通常、一生をかけて

　　　１段階か２段階上げるのが精一杯なので、

　　　これからの尊斗くんをどのように育てるかは

　　　こういった属性のバランスを考えながら

　　　おこなうのが良いと思います」

吉田「１か２・・・・７には到底・・・」

透明「あっごめんなさい

　　　もうひとつ大切なことをお話し

　　　しておかないとですね」

吉田「」

透明「この属性の配列は、生まれ持ったものですから

　　　あまり変えられないものなのですが、

　　　いくら天賦の才といえど、使わなければ

　　　その能力は発揮できなくなるものです

　　　それとは別に、低い属性も使えば成長も

　　　進化もしますので、一概に属性が高い低い

　　　ということで悩まなくても良いと思います」

吉田「そ、それって、どういう・・・」

透明「属性というのは無限の可能性なんです

　　　高ければ高いほど才能に恵まれ

　　　使いやすくなりますが、使わないという

　　　選択もあるんです

　　　それに属性は自然と使われる効果の他に、

　　　自分の意思で使うことができる特殊な能力も

　　　人間には備わっています」

吉田「」

透明「それがインテリジェンス・スキルです」



　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１６

天の才覚身の才量・１６


透明「それで迷ってしまうんですね」

吉田「はい・・・いくら自分の子だと言っても

　　　あの時のように、この子が望んでいない

　　　ものであれば、私は教師としてだけじゃなく

　　　親としても失格になってしまうのではと」

透明「なるほどでは、こうしませんか」

吉田「」

透明「尊斗くんの才量を私がはかります

　　　その上で、今の尊斗くんの志向からくる

　　　行動理念と才能の相互性をお話しますので、

　　　ここで尊斗くんという一つの人格を

　　　理解した上でどうするか

　　　判断してみてはどうでしょう」

吉田「そ、それって・・・どういう・・・」

透明「つまり今の吉田さんは、尊斗くんの

　　　行動や思考、意思などが理解できない

　　　からこそ悩んでいるわけですから、

　　　それを全て紐解いて理解した上で

　　　尊斗くんの才能を伸ばすのか封印するのか

　　　決めるというのはどうでしょう」

吉田「・・・・・わ、わかりました

　　　というか・・・今の私にはよく

　　　わかっていないのかもしれませんが

　　　先生には先生のお考えがあるのだと思うので

　　　ここはスミマセンがお任せします」

透明「はい任せられました

　　　それじゃ～早速なのですけど、尊斗くんの

　　　属性能力をはかって、数値化しますね」

吉田「」


私は吉田さんに、生まれ持った属性の話を簡単にしつつ

尊斗くんの属性数値を書き込んで行く・・・

忘れてしまった方は、過去記事を参考にしてみてくださいね


透明「よしっとこんな感じかな」


繭気属性

地 ３・ 水 ２・ 火 １・ 風 １・ 空 ６


常加属性

火炎 １・ 水氷 ４・ 地母 ２・ 自然 ２・　

天空 ６・ 龍風 ３・ 夜影 ７


聖衣属性

ミカエル２・ラファエル２・ガブリエル５・ウリエル２


透明「(子どもでこれは、とんでもないなぁ～)」





《復習》


繭気属性・司るは身体や運など


地：肝臓　血　胆嚢　健康運　

水：腎臓　皮膚　膀胱　仕事運　

火：心臓　筋肉　小腸　恋愛運　

風：脾臓　毛　胃　対人運

空：肺臓　骨　大腸　金運



常加属性・司るは感情や思考など


火炎属性

　熱さ、情熱的、感情的思考


水氷属性

　冷たさ、冷静沈着さ、合理的思考


地母属性

　頑固さ、忍耐力、持続的思考


自然属性

　おおらかさ、優しさ、情緒的思考


天空属性

　軽快さ、自由さ、自由的思考


龍風属性

　柔軟さ、頭脳的、適応的思考


夜影属性

　重厚さ、洞察力、思慮的思考



聖衣属性 ・司るは本質や行動理念など

ミカエル

　怖れを解き放つ者　 勇気　正義

　行動理念は正義感


ラファエル

　癒やすもの　浄化　治癒　

　行動理念は愛情


ガブリエル

　伝えるもの　優美　知恵　

　行動理念は情報と知識


ウリエル

　裁きと預言を与えるもの　支援　芸術

　行動理念は、常識と正しさ



　　　　　　　　　続く・・・。




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天の才覚身の才量・１５

天の才覚身の才量・１５


透明「まず、覚えておいてください」

吉田「」

透明「こういったことは、できるかを考えるより

　　　やるかやらないかだけを考えて欲しいんです」

吉田「」

透明「正直なところ、最近こういった才能を

　　　潰す動きが当たり前になってしまっている

　　　風潮があります

　　　これは誤解しないで聞いてほしいのですが

　　　自分の子どもが他の子ども達と違う・・・。

　　　自分が考える子ども像とどこか違う・・・。

　　　親としての心配は十分に承知していますが、

　　　こういった考えで、自分の子に障害があると

　　　決めつけて対応してしまっている大人が

　　　多くなっているのが現状です

　　　それも自分とは違うというだけでです

　　　生まれ持って脳や遺伝子に障害がある

　　　というのであれば、そう考えるのは

　　　仕方がないことなのですが、それでも

　　　目立った損傷の無い子ども達が一括りに

　　　なっている現状は、この国の・・・いや、

　　　未来の損失でしかありません

　　　こういった才能は、神から与えられたギフト

　　　今ではギフテッドなどと呼ばれていますが、

　　　今の時代の技術でもこういった天から

　　　与えられた才覚をはかることができない為、

　　　自分と違うものを排除しようという動きは

　　　なくならず、時代を変化させる力を持つ子ども達が

　　　生きにくい世の中になってしまっています」

吉田「・・・・。」

透明「キツイ言い方になってしまいましたが

　　　今、発達障害とされる自閉スペクトラム症、

　　　注意欠陥・多動性障害、学習障害、チック症、吃音など

　　　こういった障害と認定されている子ども達の

　　　半分近くはギフテッドの可能性があります」

吉田「」

透明「人と違うというのは、ダメなことでは無く、

　　　人と違うからこそ、人にできないことができるということ

　　　あのアインシュタインですら、

　　　変人扱いされてましたからね」

吉田「やるかやらないかの選択・・・。

　　　やらなければ、この子は普通に生活

　　　することはできるのでしょうか」

透明「その判断もできると思います

　　　ただ、天賦の才を持ったまま、

　　　世にいう普通を押し通すのは、尊斗くんが

　　　苦しんで生きることにはなると思います

　　　もちろん天賦の才を完全に潰してしまえば

　　　話は別ですが・・・。」


親として子の平穏を願うのはわかる・・・。

その上、堅い仕事をしていた吉田さんからすれば

普通という概念に縛られている・・・。

一般的に見れば、才能を持つ子の才能を伸ばすことが

できるのであれば、喜んで子どもに協力しよう

と考えると思われがちだが、もし自分のせいで

この子の才能が潰れてどちらにも転ぶことが

できなくなったらという思いに駆られる親も

多いのが実情だ・・・。

それを理解しているからこそ、私も慎重に

ならざるをえないのだが・・・。



吉田「私は・・・自信が無いんです・・・」

透明「」

吉田「教師をしていた時、自分が子ども達の

　　　才能を伸ばそうと情熱をもって指導

　　　していた時期があったのですが、

　　　それをやり過ぎやそこまで望んでいないと

　　　当時の親御さんに指摘されたことがあったんです

　　　それからは子ども達とどう触れてゆけば良いのか

　　　わからなくなって・・・ただ何となく職務だけを

　　　続けていた気がします・・・。

　　　職場への復帰も、ただ家計の為にと思っている

　　　だけで、昔のような情熱は何処かへ・・・」


なるほど・・・吉田さんの自信の無さは

そこから来ているのか・・・。



　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１４

天の才覚身の才量・１４


透明「さて、ここからは話を戻して、

　　　尊斗くんの天賦の才

　　　つまり、才量と才覚について

　　　話をしてゆこうと思います」

吉田「才量と才覚」

透明「さっきお話したように、尊斗くんは

　　　天才性を持ちあわせています

　　　今までの行動もこういった才量に

　　　引っ張られたことで起こっていること

　　　なのですが、今の尊斗くんの才量を知り、

　　　才覚へと導くことができれば、尊斗くんの

　　　才能を伸ばすことができると思います

　　　もちろん、吉田さんが尊斗くんを

　　　天才に育てる気があればの話ですが・・・。」

吉田「えっそ、そんな、天才なんて簡単では・・・。」

透明「いえいえ

　　　正直なところ、天才を育てるというのは

　　　知っていればさほど難しいことではないんです」

吉田「えっ」

透明「先程お話した、その子の内面的な

　　　志向性を理解し、教育方法を確立し、

　　　後はその子が持っている才量を見抜き

　　　才覚まで押し上げられれば、天才は育てられます」

吉田「えっと・・・ごめんなさい

　　　才量と才覚って違うものなんですか」

透明「あっそうでした

　　　言葉が足りなかったですね

　　　本来、才量というのは才能の量や種類を言います

　　　しかし、才量は殆どの人が持っているもの

　　　なのですが、使われずに眠っている

　　　ものが大半です

　　　そして、この才量の中でもズバ抜けて

　　　大きいものが天賦の才 と言います

　　　しかしこれも自分で気づき伸ばさなければ

　　　宝の持ち腐れですそしてこの才を育て

　　　一定の水準を越えさせることが才覚

　　　つまり、才能の覚醒となります」

吉田「な、何だか、スケールが大きいような」

透明「いえいえ

　　　本来、人間には才量があり、その中でも

　　　突出している天賦の才はあるものなんです

　　　ただ、殆どの人がそれに気づかなかったり

　　　諦めて才覚まで進ませられないのが現状で、

　　　眠っている才能は吉田さんにもあるんですよ」

吉田「えっそ、そうなんですか」

透明「はいただ、これは逆も然りです

　　　いくら才能を持っていても、それを

　　　育てる環境や育てる協力をしてくれる人が

　　　いなかったり、理解してもらえず

　　　才能を潰してしまう人がザラにいます」

吉田「あっ・・・私は潰してしまう側

　　　だったんですね・・・」

透明「まあ、普通はそんなもんですよ

　　　ただ、本当にその子の将来を考えるのであれば、

　　　天賦の才を伸ばし才覚と成して上げたほうが

　　　その子の人生は楽しく開けたものになると

　　　思いますから、吉田さんが尊斗くんに

　　　幸せになってもらいたいと願うなら、

　　　尊斗くんの才能を伸ばすのも良いと思いますよ」

吉田「・・・・私にできるでしょうか・・・」


う～んちょっと自信なくしちゃったかなぁ

天才が全て良いというわけではないが、

尊斗くんの才能を視る限り、伸ばしておいた方が

良い気もするから、もう少し吉田さんに

寄り添って話してみようかな



　　　　　　　　　　続く・・・。



追記・禍津神様の進行日を更新しました

　　　是非参考になさってください

　禍津神様のスケジュールページ

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天の才覚身の才量・１３

天の才覚身の才量・１３


透明「次の神様に関する質問は、崇高性

　　　というものを見るものなんですが、

　　　絶対的な存在を認められるか

　　　それをどのように捉えるのか

　　　によって性格や将来性が見えたりします

　　　例えば、神様がいるかどうか

　　　これは、それぞれのお宅によって

　　　教えが違うので一概には言えませんが、

　　　いるという前提での志向は読み取れます

　　　経済志向であれば、自分を守り助けてくれる方

　　　理論志向であれば、自分を成長、育ててくれる方

　　　審美志向であれば、自分を見守り評価してくれる方

　　　宗教志向であれば、絶対的な信仰心をくれる方

　　　権力志向であれば、自分が目指し到達するべき高み

　　　社会志向であれば、自分を認め大切にしてくれる方

　　　似たような感覚のモノもありますが、

　　　少しだけ解釈が違うのが面白いですよね

　　　その上で、理想像として存在する神様に対して

　　　自分の目指す道が構築され、性格や将来への

　　　方向性を導き出していたりもします

　　　尊斗くんの場合は、テストで全部１００点ですから

　　　見方を変えれば、それが理想であり、

　　　自分が認められる唯一の方法というふうに

　　　思っている節もあります

　　　こういった理屈を超えた存在に対して

　　　人間は素直に向き合うことができるため、

　　　その真意を理解するにも、良い質問だと

　　　思いますよ」

吉田「そうなんですね

　　　・・・私が勉強に対してガミガミ言って

　　　しまっているから、そうなって・・・」

透明「いえいえそれが悪いわけじゃないですよ

　　　それに、認められるには１００点を取る

　　　子どもにとっては、分かりやすくて

　　　良いと思います・・・後は、それが

　　　行動と合致するかどうかだけですから」

吉田「そ、そうですね・・・」

透明「さて、最後は・・・」

吉田「これは、やはり・・・」

透明「褒められるとしたら誰から

　　　これは志向というよりは、感情になります

　　　もちろん志向によって誰に褒められたら

　　　一番嬉しいかも違ってくることはありますが、

　　　これは大人になってから判断しても良いものです

　　　ちなみに、これを志向に当てはめると・・・。

　　　経済志向であれば、目上の人や近しい人に

　　　理論志向であれば、自分が尊敬している人に

　　　審美志向であれば、自分が認めている人に

　　　宗教志向であれば、自分の中の自分や神仏に

　　　権力志向であれば、いつか越えたいと思っている人に

　　　社会志向であれば、自分が愛する人や愛情をくれる人に

　　　という感じになるのですが、尊斗くんの場合、

　　　まだ世界が狭い状態なので、全てを網羅して

　　　お母さんという答えになったのだと思います

　　　でも、ここで尊斗くんがお母さんを選んだのは

　　　それだけ尊斗くんの中で、お母さんの存在は大きい

　　　ということですから、後は吉田さんが

　　　尊斗くんの考え方を理解してあげて、

　　　彼の行動を知ることができれば、きっと

　　　尊斗くんにとってより良い成長をさせて

　　　あげられると思いますよ」

吉田「先生ありがとうございます

　　　私も努力して、理解できるように

　　　頑張ってみます」

透明「さて、ここまでは、尊斗くんの考え方や

　　　行動理念、志向性を理解するという

　　　吉田さんが尊斗くんと向き合うために

　　　必要な知識でしたが、実はここからが

　　　本題なので、よく聞いておいてください」

吉田「は、はい・・・」


皆さんは、自分の志向性や考え方、行動理念など

なんとなくわかりましたか

この質問は、相手の大切にしている志向を

推し量るにも単純でわかりやすい質問なので

お相手を知りたい時などに使ってみるのも

よいと思います


さて、ここからが本番

尊斗くんを理解するには、もうひと段階

踏み込んでもらわなくちゃ



　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１２

天の才覚身の才量・１２


透明「３番目の好きな人、嫌いな人は、

　　　共感力や友好性、判断基準を見る

　　　ことができるものです

　　　ここでも志向は大きく関係し、

　　　経済志向であれば、自分にとってプラスかどうか

　　　理論志向であれば、お互い成長できるものがあるか

　　　審美志向であれば、好みや価値観があっているか

　　　宗教志向であれば、気持ちを汲んでくれる存在か

　　　権力志向であれば、自分を頼る存在、守るべき存在か

　　　社会志向であれば、和を乱さない存在か

　　　などが見られ、それを基準に

　　　自分が友好的な人間になれるかどうか

　　　などが決まってくるため、周りの人の人数は

　　　環境の良し悪しに繋がっても来ます」

吉田「これって、もしかして、人付き合いや

　　　職場環境なども関係してきますか」

透明「そうだね

　　　自分の判断基準と合致しない人が多い

　　　職場や環境では、自分のポテンシャルを

　　　発揮できないことが多いし、人に対する

　　　心理的影響も大きくなってしまうため、

　　　こういった自分の志向と合う人、つまり

　　　同じ志向や許せる志向を持った人が多い

　　　場所であれば、毎日楽しく能力を発揮できると思うよ

　　　そう考えると逆の場合はかなり苦しくなるよね

　　　私が占いで良く転職するか悩んでいる人を

　　　視る時は、そういった現状での環境を見て

　　　判断することもあるから、これは社会の中に

　　　適合する時には必要な判断基準にも

　　　なっているんだ」

吉田「なるほど・・・勉強になります」

透明「さて、時間も無いからサクサク行くね

　　　まだ本題に入っていないから」

吉田「えっは、はい・・・・」

透明「えっと、次がヒーローだね

　　　これは自分の理想や向上心、努力型か効率型か

　　　などを見ることもできます

　　　判断の基準としての志向は、

　　　経済志向であれば、確実に勝てるヒーロー

　　　理論志向であれば、成長するヒーロー

　　　審美志向であれば、優雅で誰もが憧れるヒーロー

　　　宗教志向であれば、常に正く間違わないヒーロー

　　　権力志向であれば、絶対的な力を持っているヒーロー

　　　社会志向であれば、誰からも尊敬されるヒーロー

　　　などのヒーロー像を求めます

　　　その上で、努力して成すのか

　　　効率的な強さを求めるのかというのは

　　　必殺技で決まります

　　　例えば、強いパンチやキックとなれば、

　　　肉体を使うイメージがある分、努力型に

　　　なりやすいですし、強い武器や魔法などは

　　　効率を重んじる思考を優先してるのが

　　　わかったりもします」

吉田「なるほど・・・確かに・・・。」

透明「まあ、この必殺技とかは、成長するごとに

　　　目指すものも変わるので、今の考えとして

　　　受け取ってもらえれば良いと思いますよ」

吉田「はい」

透明「さて、残りは・・・」



　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１１

天の才覚身の才量・１１


透明「それでは次に、悪い事をした人に対して

　　　どうするのかですが、これはその人の

　　　倫理観や正義感、それ以外にも行動理念や

　　　志向を見ることができます」

吉田「尊斗は、お巡りさんに言うでしたけど、

　　　私は直接注意してしまうと答えていました」

透明「なるほどコレに関しては、先程話した

　　　志向により判断が異なってくるのですが、

　　　こういった場面での導入、つまり

　　　最初に考えたことというのが重要で、

　　　例えば、この場合は、悪者に対して

　　　自分が行動する前に何を考えたのか

　　　が見て取れます

　　　経済志向であれば、自分に危険はないか

　　　理論志向であれば、それをした理由は何か

　　　審美志向であれば、感情的に嫌じゃないか

　　　宗教志向であれば、許せるかどうか

　　　権力志向であれば、勝てるかどうか

　　　社会志向であれば、本当はどちらが正しいのか

　　　その判断基準から次の行動に繋がるというわけです

　　　尊斗くんの場合は、社会志向が優位のため、

　　　自分では悪い事と感じていても、自分では

　　　裁くことができないと判断し、お巡りさんという

　　　第三者の介入を瞬時に思いついたのだと思います

　　　もちろんそこには、強い正義感と倫理観もあり、

　　　自分が裁くことができるようになりたいと思う

　　　成長性も兼ね備えていたので将来が楽しみです」

吉田「こ、こんな質問で、そこまで・・・

　　　あっごめんなさい

　　　変な意味じゃなくて・・・。」

透明「あははっ確かに単純な質問ですからね

　　　でも意外に他の人に同じ質問をぶつけてみると、

　　　様々な判断基準が出てきたりするので面白ですよ

　　　人間はこの志向によって、どういった考え方を

　　　最初に導き出すのかが決まっていて、

　　　そこに肉付けされた感情や価値観などを

　　　組み立て最終的な行動に繋げてゆくので

　　　環境にもよって、様々な人格が構成される

　　　ものなんです

　　　ですから、同じ志向だからといって

　　　それぞれの場面で最終的な行動に結びつく行動は

　　　１００人いれば１００通り存在してくるものなんです

　　　ただ、ここで覚えておいて欲しいのは

　　　結果だけを見ないことです

　　　結果にはその結果を導き出した原因が存在します

　　　これは感情や考え方、行動も同じものです

　　　尊斗くんの今の行動などは、こういった

　　　志(こころざし)を媒体に彼なりの考えがあり、

　　　次の行動に繋がっているため、志向性を

　　　理解できるようになれば、本当の意味で

　　　尊斗くんの真意を理解することができる

　　　ようになると思います」

吉田「・・・・そうなのですね・・・一概に

　　　私の判断で決めつけてしまっていましたが

　　　私は尊斗のそういった本質には目を向けられて

　　　いなかったのがよくわかります・・・」

透明「でもこれからは、尊斗くんの志向と

　　　照らし合わせれば、大体の行動パターンは

　　　見えてくるので、尊斗くんと向き合い

　　　理解するのは難しくなくなると思いますよ

　　　案外、子どものうちは志向に振り回されて

　　　いるものですから、単純さが見えて

　　　可愛いかったりしますからね」

吉田「は、はい

　　　これからは少し見方を変えてみます」

透明「さて、後の質問だけど、これも

　　　最初の志向からの答えになってくるから

　　　パパッと説明するね」



　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・１０

天の才覚身の才量・１０


透明「それじゃぁ～尊斗くんは

　　　神様っていると思う」

尊斗「えっいないの」


おっとそう切り替えされるとは・・・。


透明「も、もちろんいるよ

　　　尊斗くんは神様ってどんな人だと思う」


んっ人ま、まあいいか・・・。


尊斗「神様は凄くて偉い人」

透明「なるほど～どれくらい凄い人なのかなぁ」

尊斗「えっと、僕たちを作れたり勉強もできるんだ」

透明「おお～っそれは凄い」

尊斗「そうだよテストなんて全部１００点なんだよ」

透明「うわ～っ神様って本当に凄いんだね」

尊斗「うん」


大人が子どもに神を教える時、

何を重視して教えているかがよく見える

吉田さんはきっと学校の先生なりの

教え方をしたのかもしれないなぁ～


透明「よしそれじゃぁ～最後にもう一つだけ」

尊斗「」

透明「もし尊斗くんが褒められるとしたら

　　　誰に褒めてもらいたい」

尊斗「えっと・・・お母さん・・・。」

吉田「」

透明「そっか～お母さんに褒めてもらいたいんだね」

尊斗「うん」


これは２つの解釈がある・・・。

一つは普段褒めてもらえないからこその欲求

もう一つは、一番認めてもらいた人のあらわれ

さて、どっちなのか


透明「尊斗くんありがとうね

　　　それじゃぁ～協力してくれたお礼に

　　　アイスもう一本あげちゃおう」

尊斗「ありがとう」


さて、皆さんはどうでしたか

一つ一つの質問は稚拙に感じたかもしれませんが

人の心理というのは、こういった単純なものほど

表に出たりするものです

このテストは、ドイツの心理学者シュプランガー

が唱えた『価値類型論』を元に、私なりの

アレンジを加えたものですが、志向や思考、

価値、目標など様々なことがわかるので、

自分を知るにも良いと思います



透明「吉田さん、どうだった」

吉田「は、はい・・・自分と

　　　かなり違う面もありました」


吉田さんには、この質問の意義と

自分も一緒にやることを話しており、

尊斗くんと自分の答えとの差も認識

してもらえるように話していた・・・。


透明「それじゃぁ～１つずつ解説しましょうね」

吉田「お、お願いします」

透明「まずは１つ目の今一番欲しいものだけど、

　　　これは単純に欲求や志向を意味しています

　　　この志向は経済・理論・審美・宗教・権力・社会に

　　　分類され、本質的には大人も子どもも変わらず

　　　タイプを分けることができるものなんです

　　　例えば

　　　経済志向であれば、

　　　お金や自分の得になるものを

　　　理論志向であれば、

　　　学ぶものや自分を成長させるものを

　　　審美志向であれば、

　　　美しいものや感性を刺激するものを

　　　宗教志向であれば、

　　　くれる相手を考えたものを選んだり

　　　気を使ったりもします

　　　権力志向であれば、

　　　人に自慢できるものや自分を高めるものを

　　　社会志向であれば、

　　　沢山の人と共有できるものや

　　　愛情を得られるものを選んだりします

　　　尊斗くんの場合は、ワンちゃんですから

　　　社会志向型ですが、答えたスピード

　　　によってもこの志向の強さがわかるので

　　　即答した尊斗くんはかなり強い社会志向

　　　つまり、承認欲求や愛情を求めているのが

　　　わかると思います」

吉田「・・・私は・・・」

透明「あっこれは尊斗くんの特性であって

　　　愛情が足りないということではなく

　　　彼が求めている志向ですから、

　　　吉田さんが反省するものではないです」

吉田「で、でも・・・」

透明「吉田さんは、これから尊斗くんと

　　　向き合うんでしょだったらここで

　　　そういった自己反省は無し

　　　尊斗くんを理解し、これからに繋げれば

　　　良いんですよ」

吉田「は、はい」

透明「というわけで、これらの６つのタイプは

　　　これからも使うので覚えておいてくださいね」

吉田「は、はいちょっとメモして良いですか」

透明「もちろん」

この６つの志向は、生まれ持っている特性の為、

主となる志向は変わることが無いとされています

しかし、人生を進むに連れて、その他の志向を

学び得てゆくことで色々なバランスが構成され、

その人独自の人格が形成されてゆくのが人間です

皆さんは６つの志向・・・どれにあたりましたか



　　　　　　　　　　　続く・・・。



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天の才覚身の才量・９

天の才覚身の才量・９


私は吉田さんに今からおこなう質問の内容を

先に話して聞いておいてもらうことに・・・。

透明「尊斗くんそれじゃぁ～聞いていくよ～」

尊斗「うん」


皆さんも答えてみてね


質問

１・今一番欲しいものは

２・悪いことをしている人がいたらどうする

３・嫌いな人って何人いる好きな人って何人いる

４・ヒーローになれるなら、どんなヒーローになりたい

５・神様っていると思う神様ってどんな人かな

６・褒められるとしたら誰から褒められたい


透明「まず１つ目

　　　尊斗くんが今一番欲しいものってなあに」

尊斗「う～んとう～んと・・ワンちゃん」

透明「おお～っ尊斗くんはワンちゃん好きなんだ～」

尊斗「うんワンちゃんと散歩したいの」

透明「そっか～それは良いねぇ～」


あっヤバい

これ言ったらくれるものと勘違いしないか

こ、ここは上手く誤魔化そう


透明「尊斗くんが良い子でいたら、いつか

　　　ワンちゃんが来てくれるかもしれないね」

尊斗「うん」

透明「そ、それじゃぁ～２つ目ね」


(全然、上手くねぇ～)


透明「尊斗くんの眼の前で悪い事をしている人が

　　　いたら、尊斗くんはどうする」

尊斗「お巡りさんに言う」

透明「(ほうほう即答とは、

　　　　なかなか知恵が回るなぁ～)

　　　確かに悪い人はお巡りさんに

　　　捕まえてもらわないとね」

尊斗「うん・・・。」

透明「んっどうしたの」

尊斗「えっと・・・」

透明「もしかして、尊斗くんが

　　　悪い事をヤメさせたかった」

尊斗「う、うん・・でも怖いから・・・。」

透明「そっかでも良いんだよ

　　　尊斗くんは悪い事を止めたいと思えたんだから

　　　それは大切な気持ちだよ

　　　いつか尊斗くんが強くなったら、きっと

　　　止められるようになるから大丈夫」

尊斗「ほんと」

透明「ほんとほんと

　　　だからその気持は忘れないでね」

尊斗「うん」

透明「よしそれじゃぁ～次に行こう

　　　尊斗くんは好きな人って何人いる」

尊斗「えっと・・・・１・２・３・４・５・・・・。」

透明「いっぱい居そうだね

　　　それじゃぁ、嫌いな人っている」

尊斗「う、うん・・・２人・・・。」

透明「そっか～でも好きな人が沢山いて

　　　嫌いな人が２人しかいないなら、尊斗くんは

　　　沢山の好きな人に囲まれてるんだね」

尊斗「・・・うん好きな人いっぱいいるよ」


大人なら、その２人の嫌いな人を意識するが、

尊斗くんくらいの年齢であれば、数で薄めることが

できる・・・その心持ちを維持できれば、きっと

その２人も嫌いな人から外れるようになるだろう


透明「それじゃぁ～さぁ～

　　　もし、尊斗くんがヒーローになれるなら

　　　どんなヒーローになりたい」

尊斗「カッコいいヒーロー」

透明「おお～っ確かにヒーローはカッコいいよねぇ～

　　　じゃあ、尊斗くんの必殺技ってどんなのかなぁ」

尊斗「うんと、うんと手から雷がでる」

透明「おお～～～っ無敵だね」

尊斗「えへへっ・・・」


うんちゃんと受け答えもできてるし、想像力も豊か

切り返しの速さは頭の回転の速さでもある


透明「よ～しそんな無敵のヒーローに

　　　後２つだけ質問していいかな」

尊斗「うん」


答え合わせはもう少し待っててね



　　　　　　　　　　　続く・・・。



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天の才覚身の才量・８

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透明「それじゃぁ～

　　　お話ししてゆこうと思うのだけど、

　　　最初に大前提となることを理解して

　　　おいてください」

吉田「」

透明「吉田さんは現役の時に子供を見て親を知る

　　　っていうのを体感したことないですか」

吉田「あっあります

　　　子どもを見れば大体、ご両親がどの様な

　　　教育方針を持った方かとか、ご家庭での

　　　価値観とかが何となくわかりました」

透明「子は親に似ると言う言葉があるように、

　　　これは子供がまっさらな赤ちゃんの時から

　　　一番側にいる人を見て育つからに

　　　他ならないのだけど、そもそもこれって

　　　親との関係を示唆している言葉であって

　　　常識を共有するものではない んです」

吉田「えっどういう・・・。」

透明「つまり、親子関係が良好、もしくは

　　　親を子が絶対視している状況であれば

　　　親と子はその価値観や考え方、行動などが

　　　その子の生き方の指針となっているから

　　　似てくるものなんですが、親とかけ離れた

　　　性格や価値観がある子も一定数います

　　　それは、親子の関係が希薄か

　　　子が親に反発しているか

　　　親とは別に指針となる存在があるかによって

　　　その色を変えてゆくものなんです」

吉田「あっそっか・・・・確かに

　　　親子の関係で子どもの性格が違いますよね」

透明「つまり子は親のコピーというわけではなく

　　　一つの個であることそして自分と

　　　同じ価値観で生きている訳では無い

　　　ということを大前提として考える

　　　必要があるということになります

　　　親子が一緒に生活しているのであれば

　　　もちろん、なんらかの影響をお互いが

　　　与え合っているものだから、その場合は

　　　親に似ないという子は存在しないのだけど

　　　その全てが似ているわけでは無いことを理解し、

　　　自分と似ている部分はどこなのか

　　　というものを理解することが非常に大切になる

　　　この理解があって初めて、その子の人生に

　　　一緒に向き合えるものなので、これは

　　　しっかりと覚えておいてください」

吉田「えっと・・・

　　　お、親の私が言うのも変なのですが

　　　どうすれば、尊斗のそういった部分を

　　　理解できるでしょうか」

透明「あははっ

　　　確かにいきなりだと分からないですよね

　　　まずはその子が何に影響され、どういった

　　　価値観を持ち、自分と似ているところは

　　　どういったところなのか理解する為にも

　　　これから尊斗くんに協力してもらうので

　　　しっかりと見ていてくださいね」

吉田「は、はい」

透明「尊斗くん

　　　今から先生が簡単な質問するから

　　　答えてくれるかな」

尊斗「うん」


この質問は、子どもだけじゃなく大人でも出来ますので

是非一緒に答えてみてくださいね



　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・７

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吉田「先生　私が気づけるように

　　　導いてくださったのですよね」

透明「あははっ・・・

　　　それでも気づけ無い人は気づかないから

　　　そこは流石、教育者だと思うよ」

吉田「私・・・尊斗ができないと決めつけて

　　　私の常識を押し付けてしまっていたんですね・・・」

透明「そうだね

　　　でも親なら誰でもそういうことは

　　　あると思うよ

　　　親は子どもが間違った道を歩まないように

　　　自分の人生観の中で正しいと思える常識を

　　　教えようとしてしまうものです

　　　それは本当は正しい親のあり方なのですが、

　　　さっきも言ったように、時として

　　　その常識がその子に当てはまらないこともある

　　　ということを理解することも大切

　　　もちろん人間としての正しい倫理観や

　　　共通常識はちゃんと教えなければならないけど、

　　　才能に関しての常識は、その子の

　　　才能に合わせた教育を作り出すことも

　　　大切なのかもしれないですよね」

吉田「先生

　　　私はこれから尊斗をどのように育てるのが

　　　正しいのでしょうか

　　　恥ずかしい話　今お話を伺っても

　　　これから自分がどうやって尊斗と向き合うのが

　　　正しいのか分からなくて・・・」

透明「教育に間違いなんてものは無いと思うけど

　　　親になるというのは赤ちゃんに戻ることと同じだから

　　　迷うのは仕方ないよ」

吉田「赤ちゃんに戻る」

透明「初めて親になるというのは、

　　　何も知らない赤ちゃんと同じ

　　　ということです

　　　そして赤ちゃんに戻るというのは

　　　自分が赤ちゃんだった頃を思い出す

　　　ということでもあります」

吉田「えっあ、赤ちゃんの頃って・・・」

透明「あはははっもちろん殆どの人が

　　　赤ちゃんの頃の記憶なんて無いから

　　　本当に戻るというわけではなく、

　　　自分が赤ちゃんだったらという想定で

　　　モノを考える ということが大切

　　　という意味なんだ

　　　つまり親は子どもと一緒に成長していく

　　　ことが大切ということだね」

吉田「一緒に成長」

透明「それを踏まえてもらった上で、

　　　尊斗くんとのこれからの向き合い方の

　　　参考になる知識を話してゆこうと

　　　思うんだけど、良いかな」

吉田「よろしくお願いします」




　　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・６

天の才覚身の才量・６


吉田「この子が・・・

　　　も、もちろん親としては嬉しいのですが

　　　この子にそんな能力があるとは・・・」

透明「それは仕方がないですよ

　　　そういった知識も無い状態では、

　　　尊斗くんが天才かどうかなんて

　　　はかれませんから

　　　それにこの並列思考は、子どもの内なら

　　　誰でも持っています」

吉田「えっ」

透明「赤ちゃんは、常にこの思考回路を使って

　　　色々なことを覚えてゆきます

　　　よ～く考えてみてください

　　　全く知識のない赤ちゃんが、ほんの一年程度で

　　　言葉を覚え、物や者を覚え、五感を鍛え、

　　　身体を鍛え、感情を育てます

　　　こんなことをたった数年でおこなえる

　　　というのは、全てを同時並行に学んで

　　　行かなければ無理なんです

　　　つまり子どもの内は、誰でも天才に

　　　成りうる要素を持っているんです」

吉田「そ、そう考えれば・・・確かに

　　　凄いことですよね」

透明「ただ問題なのは、この才能も簡単に

　　　潰れてしまうということです」

吉田「潰れてしまう」

透明「はいそれは、常識に縛られることで

　　　起こります」

吉田「えっ」

透明「勘違いしないでくださいね

　　　常識というのは非常に大切な人間の倫理観です

　　　しかし才能というのは、こういった常識が

　　　邪魔をして、成長を遅らせることにも

　　　繋がったりするんです

　　　その上、この常識も人それぞれ

　　　環境や教育によって大きく変わり、

　　　自分は常識的と思っていても他の人から見れば

　　　非常識なことだったりもするので

　　　なかなか難しい概念なのかもしれません

　　　そう考えると、全ての人が持つ共通常識

　　　というのは、かなり少ないもので、

　　　その共通常識以外は、一人一人別々の常識を

　　　持っていることを知る必要もありますし、

　　　子どもを育てるのであれば、

　　　その子にとっての常識を作ってあげることも

　　　才能を伸ばす教育になるのかもしれませんね

　　　もちろん社会に適応できる程度の共通常識は

　　　必ず教えなければ、その子が大人になってから

　　　苦しむので、それを教えるのは最優先ですけど

　　　・・・ってごめんなさい

　　　教育のプロである吉田さんに

　　　偉そうなことを言ってしまって」

吉田「いいえ本当に勉強になります

　　　道徳や倫理というのは、学校の先生をしていても

　　　教科書通りにしか教えられませんし、

　　　こんなに常識について考えたこともなかったので

　　　今後の参考にさせていただきます

　　　あの～・・・気づいちゃったのですが・・・」

透明「あっ気づいちゃいました」


吉田さんが気づいた事とは



　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚身の才量・５

天の才覚身の才量・５


吉田「天才・・・アインシュタインのような

　　　新しい物を生み出せるイメージでしょうか

　　　勉強もできて抜きん出た頭の良い人」

透明「なるほどなるほど

　　　他には何かありますか」

吉田「ほ、他ですか

　　　う～んと・・・あっ

　　　オリンピックに出るようなスポーツ選手も

　　　天才だと思います」

透明「そうですよね～

　　　その競技の天才、勉強の天才、

　　　発明の天才、中には格闘の天才や、

　　　芸術や音楽での天才なんかもいますよね」

吉田「た、確かに・・・。」

透明「そう考えると、天才って色々な事柄に存在

　　　するもので、全てそこに必要なスキルが

　　　別々に存在しているということになります」

吉田「そ、そうですよね

　　　・・・今まで天才って、ただ単に

　　　何でもできる人ってイメージでしたけど

　　　そう考えると、天才を一括りにするのは

　　　無理があるんですね」

透明「そうなんですよね～

　　　ただ、天才には一つの共通点も

　　　存在していて、その共通点は

　　　一つの事柄を突き詰める才能にまとめる

　　　ことができたりもするんです」

吉田「あっそっか

　　　突き詰めることができなければ

　　　才能は発揮されませんよね」

透明「そしてもうひとつ

　　　天才を天才と知らしめる大切な要素

　　　それが並列思考です」

吉田「並列思考」

透明「例えば、ひとつの事柄を学ぶとします

　　　この時、Ａさんはそれを覚える為に順序を守って

　　　１～１０を進んでその学びを習得します

　　　しかし、Ｂさんは１と３が繋がっていることを

　　　直感的に理解し同時に学び、２と４と８の

　　　繋がりも見抜き、一緒に学んでしまう

　　　つまり、AさんとBさんでは、習得スピードが

　　　格段に違ってくるんです

　　　「１を知って１０を知る」

　　　昔から有能な人間を表現する言葉ですが

　　　これはその人が持つ、並列思考を表現した

　　　言葉なんです

　　　つまり、この並列思考は人を天才たらしめる

　　　重要な要素なんです」

吉田「・・・・も、もしかして・・・。」

透明「はい

　　　尊斗くんは、この並列思考を持っていますし

　　　その他のスキルも所持しています」



　　　　　　　　　　　続く・・・。

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天の才覚 身の才量・４

天の才覚身の才量・４


透明「う～ん・・・」

吉田「せ、先生ど、どうでした」

透明「私は医者じゃないから、ハッキリとは

　　　言えないけど私から見れば尊斗くんは

　　　自閉症では無いと思います

　　　ただ・・・。」

吉田「た、ただ他に何かあるんですか」

透明「いや、あるというか、ありすぎるというか」

吉田「ありすぎる」

透明「あっ言い方が悪かったです

　　　これは決して悪い意味ではないのですが・・・。」

吉田「」

透明「尊斗くんは、いわゆる天才という部類

　　　に入る能力があります」

吉田「へっ」


吉田さん、鳩が豆鉄砲くらったような顔をしている


透明「正確に言えば、天才がもっているスキルが

　　　備わっていると言った方が良いのかもしれません」

吉田「そ、そんな・・・ことって・・・。」


吉田さんは、尊斗くんを少し足りない子

と見ていた為に、過干渉になってしまって

いたのかもしれないなぁ


「この子は私が付いていないとダメなんだ」


こういう母としての感情は大切な母性でもあるのだが

子どもの能力を見極められていない状況では

その子の才能を潰してしまうことにもなりかねない・・・。

自分の子が天才かもしれないという嬉しさと、

そんなはずはないという否定が、今の吉田さんの

感情を複雑なものにしてしまっている・・・。


透明「まあ、混乱するのはわかります

　　　ただ、あくまでも尊斗くんは天才に成りうる

　　　スキルを所有しているという状態なので

　　　ここから伸ばせるかはお母さん次第

　　　だと思います」

吉田「わ、私次第・・・

　　　そ、それはどうすれば」

透明「ちなみに吉田さんは、天才って

　　　どういうイメージがありますか

　　　というか、天才って何だと思いますか」

吉田「えっ天才ですか」


天才とは何か

皆さんはどう思いますか




　　　　　　　　　　続く・・・。

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