美霊魂・鑑定６９ー７

美霊魂・７




恵那「え～～～っそれじゃ～

　　　恵那の魂って外に出てるの

　　　それって、幽体離脱っていうヤツ」

透明「幽体離脱は、幽体が外に出ていること

　　　要するに意識体といわれる思考部分が

　　　出ているだけで、魂とは違うんだ

　　　だからといって、今の恵那ちゃんから魂が全て

　　　出ているというわけじゃない

　　　簡単にいうと、魂を守るために魂の位置がズレて

　　　魂の器である霊体の一部が外に少し出ている状態に

　　　なってるんだ

　　　霊体というのは、魂を守る大切なエネルギー体のことで、

　　　まあ、恵那ちゃんそのものって感じかな

　　　正直、私ですらその状態を見誤るくらい

　　　だから、一般的にはわかりにくい

　　　現象なんだ

　　　美霊魂ていうのは、美しい霊体が

　　　少し視えている状態ということから

　　　つけられた名前ってとこかな」

恵那「で、でも、私何ともないよ」

透明「まあ、霊魂と身体をつなぐ神経のような

　　　糸が切れたわけじゃないから、本人と

　　　しては、あまり変わったようには

　　　感じないかもしれないけどこいつは

　　　とんでも無く危ない状態なんだよ」

恵那「ううっ・・・聞きたくないけど・・・

　　　もし、このままだとどうなるの」



私は、親指を立てクビを横に切る動作をする



恵那「ひえ～～～～～～っ」

透明「とにかく、早いとこ何とかしないとね」

恵那「・・・ひとつだけ聞いてもいい」

透明「んっ」

恵那「どうして、霊体が身体から出ちゃうと

　　　危ないの」


さすが恵那ちゃんこんな状態でも好奇心には

勝てないのね・・・



透明「恵那ちゃんは、その日から不運の連続

　　　だったでしょ」

恵那「うん」

透明「つまりはそういうことなんだよ」

恵那「」

透明「人間は、色々なモノから運気をもらって

　　　生活していることは前にも話したよね」

恵那「うん」

透明「もともと、魂といわれているエネルギーの

　　　固まりには大切な役割があるんだ

　　　それが、外界から運気を呼び寄せる吸引の役目

　　　でも、魂が運気に対して行える役目はそれだけだから

　　　後はその集めた運気を溜める場所がいるよね

　　　それが本来身体という器になるわけだ

　　　通常なら、魂が身体の中から運気を呼び込み

　　　身体自体に運気をため込む作業として、

　　　人間は呼吸を使う新しい運気を吸引

　　　古くなっていらなくなった運気の残りカスを排出

　　　この一連の動作が呼吸器によっておこなわれ

　　　人間は運を使うことができるようになる　　　

　　　でも、美霊魂になった場合

　　　魂は吸引を変わらずに起こすことはできるけど、

　　　身体から少し出てしまっている霊体には

　　　ため込む力がない

　　　そうなってしまうと、身体からズレた場所全てから

　　　集めた運気は逃げていってしまうことに

　　　なるんだ

　　　だから、通常は普段使われている運気で

　　　守られていた部分が運気不足でカバーする

　　　ことができなくなってゆき、完全に身体の中の

　　　運気がカラになってしまうと・・・」

恵那「・・・・・死・ぬ・・・の」

透明「最悪はね」



恵那ちゃん、放心状態・・・

身に覚えがありすぎて、ちょっとテンパっちゃったかな

しかし、早い段階でわかってよかった

これなら対処法もある

私は、急いで治療の準備に取りかかった・・・・。







　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。






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美霊魂・鑑定６９ー６

美霊魂・６




恵那「び、ナニ」

透明「美霊魂(びれいこん)」

恵那「びれいこん」

透明「うん・・・恵那ちゃん

　　　胸見せてくれる」

恵那「」


　　　「バキッ」


決まった～～～～～～っ恵那選手の必殺


コ～クスクリュ～・アルティメット

　　　　　　　　サンダ～・ブロ～～～ッ


炸裂～～～～～～～っ


カンカンカンカン試合終了～～～～～っ



・・・・燃えた・・・燃え尽きた・・・

・・・真っ白だ・・・・・・・・・・・




　　　　　　　　　完





じゃな～～～～～～～いぃぃぃ


透明「いっっっっっ」

恵那「な、ナニ考えてんのよ～～～～～っ」

透明「あ、あのな～そういう意味じゃなくて」

恵那「どういう意味よ～～～～っ」

透明「恵那ちゃん、５日前の引っ越しで

　　　荷物の下敷きになったとき、胸を強く

　　　打たなかった」

恵那「えっ・・・そういえば、そのとき

　　　一瞬息ができなかったから・・・打ったかも」

透明「アザとか残ってない」

恵那「ちょ、ちょっと待ってて」


恵那ちゃんは、席を立ちトイレへ・・・

直ぐに戻ってきた


恵那「・・・あった」

透明「その位置って、胸の胸骨近くじゃなかった」

恵那「う、うん」

透明「やっぱり」

恵那「このアザと、何か関係があるの」

透明「美霊魂字で書くと、美しい霊魂って書く

　　　これだけ見ると、なんだか美しく良いものの

　　　ように感じるけど、その実、人間には

　　　とても恐ろしいことなんだよ」

恵那「恐ろしいこと」

透明「例えば、強い衝撃を伴う事故に

　　　あったとしよう

　　　そのとき人は、己の肉体を守るために

　　　その衝撃を受け止めようとするよね

　　　その為に、衝撃を逃がし切れなくなって

　　　骨が折れてしまったりすることもある

　　　一般的な解釈としては、その骨折を

　　　痛々しく思うと思うんだけど、実はこの骨折も

　　　人間の構造上、大切な役割を果たしている

　　　もし、その事故で骨が折れることなく

　　　衝撃を耐えていたらどうなると思う」

恵那「えっう～ん・・・怪我をしない」

透明「ううん実はその逆

　　　実際は、骨が折れるほどの衝撃だよ

　　　骨が折れずにその衝撃を受け止めてしまうと

　　　その衝撃は他の弱い部分に伝達してしまうんだ

　　　例えば関節もしここに骨が折れるほどの

　　　衝撃が一点に集中したとしたら

　　　確実に関節は外れ、そのままの勢いで

　　　その部分がもげてしまうことすらある

　　　それこそ、取り返しのつかない大惨事だよね

　　　だからこそ、人間は骨が折れ、その衝撃を

　　　吸収できるようにできてるんだ」

恵那「な、なるほどでも、それと今回の

　　　美霊魂とどう関係するの」

透明「・・・心して聞いてね

　　　美霊魂というのは、さっきの骨と同じ

　　　肉体で受けきれない衝撃をある一点に

　　　受けたとき、身体は己の生命を守るために

　　　魂自体を骨折させるんだ」

恵那「た、魂って骨折するの」

透明「う～ん、上手く表現できないんだけど

　　　要するに、魂と肉体がつながっている機関が

　　　骨とすれば、その部分が剥離骨折したと

　　　考えるのが妥当かな

　　　だから、今の恵那ちゃんは身体から魂が

　　　少し剥離していて、魂自体が少し身体と

　　　ズレている状態なんだよ」




魂の剥離骨折

次回、詳しくお話しましょうね





　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。

　　　






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美霊魂・鑑定６９ー５

美霊魂・５




透明「・・・・・。」


難しい顔をした私に恵那ちゃんが

言葉をかける・・・。


恵那「・・・先生もう良いよ

　　　恵那はピンピンしてるしちゃんと

　　　気をつければ何とかなるでしょ

　　　もし、恵那の人生がここで終わるって

　　　木人図に描いてあっても

　　　私は決してあきらめないから大丈夫

　　　恵那はこうみえても強いんだから」


精一杯の虚勢を張る恵那ちゃんが、小刻みに

ふるえているように見える・・・。


恵那「それにね

　　　もし、恵那が死んじゃっても

　　　あの世でお父さんもお母さんも

　　　待っていてくれてると思うんだ

　　　だから・・・・・・・・・・・・・」


必死で涙をこらえる恵那に、私は優しく微笑みかける


透明「大丈夫だよ私はあきらめたりしてないよ

　　　どんなことにも理由は必ずある

　　　それさえ解れば必ず方法はあるものだから

　　　今はどんなことでも原因につながることは

　　　見逃してはいけないから考え込んじゃって

　　　ちょっと怖い顔しちゃってたみたいだけど

　　　恵那ちゃんとの約束は絶対に破ったり

　　　しないから安心して」

恵那「・・・約束」

透明「くすっいいのいいのとにかく、任せてよ」



さすがに覚えていないか・・・

私は、恵那ちゃんの頭をポンと叩く


「スカッ」


透明「へっ」

恵那「」


私は、自分の手をじっと見つめる・・・


透明「・・・恵那ちゃん

　　　今、頭下げた」

恵那「えっううん下げてないけど」

透明「・・・・・・。」


まさか


私は、恵那ちゃんをマジマジと見つめる・・・。


恵那「な、なに」

透明「・・・・び、美霊魂」

恵那「び」



いよいよ、美霊魂の正体が明らかに




　
　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　続く・・・。





　　　



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美霊魂・鑑定６９ー４

美霊魂・４



恵那「そ、それって・・・もしかして」

透明「う、うんまだ、不運は終わっていない」

恵那「ええええええ～～～～～～っ

　　　どうしよ～～～～～～う」

透明「・・・・・・・・・。」


確かに万能の木人図といえど穴はある・・・。

偶然が重なり、木人図上の情報が修正、上書き

されることもあるが、基本となる人生の流れや

それに伴う事柄はだいたい書かれている・・・。

しかし、どういうことだ

もし、今回の一連の不運が全て上書きされたもの

だとしたら


透明「ゾクゾクッ」

恵那「」


さすがに背筋が凍る・・・

とにかく原因を調べないと、このままいって

しまうと・・・


一見小さな不運の連続、本人の注意不足にも

みえなくもない状況だが、ちょっと間違えると

大惨事になり得る状況も含まれている・・・。

嫌な予感が頭を過ぎる

それを打ち消しながら恵那ちゃんの目を真っ直ぐ見る


恵那「せ、せんせい・・・。

　　　め、目が怖いよ～

　　　恵那、死んじゃうの」


ニコッ恵那ちゃんを安心させるため何とか

笑顔を作る・・・。


透明「バカなこと言うんじゃないの

　　　大丈夫先生にまっかせなさ～い」

恵那「う、うん」


夏でも無いのに背中に汗が伝う・・・

原因が視えてこない

通常、木人図が上書きされるほどのこととなると、

呪いや取り憑きによる突発的な運気の変動だが、

恵那ちゃんにはそのどちらも存在していない

他の可能性・・・厄年・・・天中殺・・・祟り・・・

天罰・・・天文殺・・・朱厄・・・名厄・・・公道呪

・・・殺祟・・・運白・・・劣星・・・无憎・・・。

ありとあらゆるものに当てはめても、一致しない

くっよ～く考えろ嫌な予感が膨れあがる・・・。

恵那にこれ以上不運な人生を経験させたくない


幼少期の恵那ちゃんの姿が頭に過ぎる・・・。


この子は、これから幸せにならなくちゃいけない

これ以上、運命に左右されて大切なモノを

奪わせてなるものか

それが、彼女の両親との約束なんだ

私が、守ると恵那ちゃんと約束したじゃないか

くそっなさけない考えろ透明







　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。





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横から失礼しま～す!!

特殊魔法陣



透明「みなさ～ん突然ですが

　　　ちょっと、私からプレゼント～

　　　ナゼいきなりこのタイミング

　　　と思うかもしれませんが

　　　実は、前々から何とかしなくては～～～

　　　と思っていたこともあり

　　　透明先生渾身の力作ができたので

　　　皆さんに使ってもらえればと思います

　　　今回、皆さんにプレゼントするのは

　　　ズバリ

　　　悪性腫瘍(ガン)抑制法陣

　　　(エンチャント系　アンギティア・マギ)

　　　正直、どこまでの効果が期待できるか

　　　個人差もあり、ハッキリとは言えませんが

　　　皆さんの遺伝子の中にあるガン抑制遺伝子を

　　　正常に働かせる効果は、多少なりともあると

　　　思いますので、治療に御守りに

　　　是非、使ってみてください


　　　３・１１以来、私は、自分にできることで

　　　皆さんのお役に立てることはないのか

　　　しきりに考えてきました・・・。

　　　しかし、この国の磁場は未だ正常ではなく

　　　その影響により、ガンの発生率も

　　　高まっています・・・

　　　いち人間風情では、この磁場を正常に戻す

　　　ことは到底できずせめて皆さんが磁場の

　　　正常化が終わるまで病に苦しむことなく

　　　毎日を楽しみながら暮らせるようにと

　　　願いを込め自分の持てるモノを

　　　総動員して作ってみました

　　　この法陣が皆さんの役に立つことを願っています」




使い方


《治療の場合》

法陣をそのままプリントアウトしていただき

今現在治療している箇所に印刷面側を当てて

ください

法陣は、地肌に直接でなくても効果はあるので、

服の上からでも良いので試してみてくださいね

法陣を当てる時間は、５分程度を１回として

一日、２回から３回おこなってください

もちろん、時間をおいて何度もおこなった方が

効果的ですが、あまり長く当ててしまうと

ガンそのものが慣れてしまう可能性があるので

なるべく３回程度にしておいてくださいね

法陣の大きさによって効果に差が出ることはない

ので、使いやすいように拡大・縮小して印刷

していただいてもかまいません

プリントする台紙は何色でもOKですが、

図形や文字がハッキリとしないような台紙は

使わないようにしましょう




《御守りの場合》

まずは、法陣をプリントアウトします

(法陣の大きさは自由です)

持ち方は、今までの法陣と変わらないので

御守りとして持つ方は、参照してみてくださいね

　【使用上の注意】削られしモノ・７

効果範囲は半径１メートルと少々短いですが

かなり強く、力を凝縮したものなので、あらかじめ

ご理解ください

ガンではない人が御守りとして持つ分には、

ポケットなどに入れて長く身に付けていても

人体に悪影響を及ぼすものではないので

安心してください

プリントアウトした紙は、折らずに持ちましょう

財布には、入れないように持っておいてね

携帯の待ち受けにするよりは、紙に印刷した方が

より効果的なので、参考にしてください



透明「それでは、悪性腫瘍抑制法陣

　　　公開で～す」





皆さんの生活が明るく楽しいものになりますよう、

透明は全力で応援していま～す







おすすめのお店で～す　是非役立ててくださいね

　　　





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美霊魂・鑑定６９ー３

美霊魂・３



透明「さてと・・・。」


木人図にアクセス

恵那ちゃんの一連のハプニングを調べ

原因を特定します・・・。


透明「あれっ」

恵那「なになになになに」

透明「確かに５日前までの木人図には

　　　三輪車にひかれてるのはあるけど・・・。」

恵那「何で三輪車だけピックアップするのよ～」

透明「まあ、まあもちろん他のもあるよ

　　　ただ・・・。」

恵那「ただ」

透明「今日、これからの流れの中では

　　　特にこれと言ったハプニングは無い

　　　みたいだよ」

恵那「えっそ、そうなの」

透明「うん不運の流れは、終わったみたいだね

　　　まあ、たまにこういう不運が続くことも

　　　あるよ

　　　心配しなくて良いんじゃないかな」

恵那「そっか～～～～よかった～～～～～」



取り敢えずホッとしたのか

そこからは、いつもの元気印が戻ってきた

みたいだ・・・



恵那「せんせ～い何か甘いモノないの～」

透明「ぎくっな、ないよ～

　　　そ、そんなにいつも準備されてるわけ

　　　ないじゃ～んあはははははっ」

恵那「あるなそこか～～～～っ」



冷蔵庫にダッシュしてアイスを奪取する女子高生

(久々のおやじギャグ・・・)


恵那「み～っけた～あっどわ～～っ」




床に置いてあった、自分のマフラーを踏み

大転倒～～～～～

見事なまでに、スカートめくれてますけど・・・


恵那「いた～～～～～～～いぃぃぃぃ

　　　はっがばっ

　　　見た見たでしょう」

透明「・・・・・。」


超真面目顔の透明先生


恵那「ちょ、な、なに真面目な顔して」


突然恵那の肩を持つ透明


恵那「えっえっなに」


首根っこを持たれ、猫状態の恵那ちゃん

お客さん用の椅子まで運ばれる・・・。


恵那「ドスッな、なんなの一体」

透明「木人図にアクセス」

恵那「」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


透明「やっぱりオカシイ」

恵那「」

透明「さっき、木人図を視たとき、今のハプニングは

　　　書かれていなかったんだよ

　　　今、見直したら上書きされている・・・。」

恵那「えっえ～～～～～っ」



一体どういうことだ







　　　　　　　　　　　続く・・・。



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美霊魂・鑑定６９ー２

美霊魂・２




私は、嘘泣きだか本泣きだかわからない

恵那ちゃんを鑑定室へ入れ、お茶を入れる

少し落ち着いたのか

いつも口調で、恵那ちゃんが話し出す・・・。


恵那「先生私の運勢ってどうなってるの」

透明「はいどうしたの突然」

恵那「だって・・・」



恵那ちゃんの話では、５日ほど前から

自分の身に降りかかる不幸に気づいたらしい・・・


５日前・・・。


友達の家の引っ越しを手伝いに行っていた

恵那ちゃんは、積み重ねた段ボールの山が

突然崩れてきて、押しつぶされたらしく

軽い怪我をしたらしい


４日前・・・。


学校で、階段から足を踏み外して転落

幸い３段程度だったので足を軽くひねった

程度ですんだらしいのだが、学校帰りに

子供の三輪車にひかれる・・・


３日前・・・。


友達と軽い仲違い・・・その後は誤解が

解けて仲直りしたのだが、園でまたもや

子供たちとバトル

腹を立てながらバイトにゆくと、店長と

仲違いクビになる・・・


２日前・・・。


珍しく朝から調子が悪く、頭痛に悩まされる

学校でも調子が出ずにボーッとしていると

教室移動中に体育を行なっていた別のクラスの

ボールが顔面直撃鼻血ブー・・・

学校帰り、またもや子供の三輪車にひかれ

その後、急遽バイトの面接が入り

面接に行く途中、車にひかれそうになり

よけたはいいが、水たまりにコケる・・・

そのまま、バイトの面接

まあ、そこは恵那ちゃんの本領発揮で

何とか働けるようにはなったらしい


昨日・・・。


またもや学校でコケる・・・結構膝を強打

したらしく、今でも引きずっている状態

その後、園に戻って食事の手伝い中に

指を深く切る・・・

何とか縫わずにすんだらしいが、痛々しい

あまりにも運が悪いので、その日は早めに

寝ようとお風呂へ・・・。

つい、うたた寝をし溺れかける

その後、怪我のせいか寝付きが悪く、

ほとんど眠れず、今日にいたる・・・




透明「・・・・・・・ぷっ」

恵那「あ～～～～～っわらった～～～～っ」

透明「ご、ごめんで、でも、三輪車に二回もって」


笑いをこらえるのに必死・・・

しかし、こんなに不運がつづくのも珍しい


透明「１・２・３・４・・・日に日に増えてるね」

恵那「そうでしょ～～～っ私、どうなっちゃうの～」

透明「まあ、まあ、落ち着いて

　　　とにかく、一度視てみよう」



不思議な鑑定が始まる・・・。






　　　　　　　　　　　　　続く・・・。






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美霊魂・鑑定６９ー１

美霊魂




透明「ハッハッハックシュ～ン」


朝から騒がしい透明です


透明「う～っ・・・誰か噂してるな」


何故だか、風邪でもないのにクシャミが連発

こういうときは決まってヤツが来る・・・。



透明「・・・まずい午前中ヒマだから

　　　ファイルの整理しようと来たけど・・・

　　　うん一度外へ出よう」


私は、鑑定室から玄関へ・・・



「バンガラガラ～ン」


恵那「大変大変大変たいへ～～～～ん」


扉を開けようとした瞬間

勢いよく開いたドアにめり込む透明先生・・・


恵那「あれ先生」


「ギギギッ」

扉の裏から現れる、赤鬼先生


透明「え～～～～な～～～～～っ」

恵那「あっ」


「グリグリグリグリ」


恵那の頭を拳で挟み、グリグリする


透明「お前は、どうして扉をゆっくり

　　　開けられんのだ～～～～～っ」

恵那「いたたたたたっ

　　　ふえ～～～～～～ん

　　　やっぱり私、死ぬんだ～～～～っ」

透明「へっ」


突然の恵那ちゃんの言葉に驚いて手を離す


恵那「ふえ～～～～～ん」

透明「あ、あの～恵那ちゃん

　　　死ぬってなに」

恵那「ぐすっだって、だって

　　　恵那最近おかしいんだも～～～ん」

透明「・・・・・。」


おかしいのは、いつものことのような・・・


恵那「あ～～～～っ

　　　今、おかしいのはいつものことって

　　　思ったでしょ～～～～う

　　　ふぇ～～～～～～ん

　　　先生にも見放された～～～～～っ」

透明「ぎくっ」


こいつ、鋭いな


透明「ま、まあ、まあ、落ち着いて

　　　今、ちょうどヒマだから、話聞くから」

恵那「けろっほんと～～～っ」

透明「・・・・・・。」



女の涙にホトホト弱い自分が恨めしい・・・



しかし、恵那ちゃん一体どうしたんだ






　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。





恵那ちゃんの過去の鑑定ファイルは

鑑定ファイル２２(未来のエンターティナー) 木が語る人生






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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１５

狂乱の宝珠・１５





透明「それでは参りましょ～う

　　　霹・除去アイテム

　　　常錬水(じょうれんすい)

　　　大公開～～～～っ」




常錬水


材料


　・粗塩　　　　　　　　　　　　　　　　　６０グラム

　・お茶っ葉(緑茶)　　　　　　　　　　１０グラム

　・水(沸騰させて冷ましたモノ)　　２００ﾐﾘﾘｯﾄﾙ

　・線香の灰　　　　　　　　　　　　　　ひとつまみ
　　(線香の種類は何でもOK!)　



作り方


まず、粗塩をフライパンなどでホンノリ茶色く

なるまで炒ります

(真っ黒に焦げちゃったらやり直してね)

その粗塩とお茶っ葉、線香の灰をよ～く混ぜ

混ぜ終わったところに、一度沸騰させ

人肌以下に冷ましておいた水をゆっくりと注ぎ、

混ぜ合わせましょう

このとき、混ぜ合わせながら次の言葉を

唱えます


バン・シャク・ジャク・バン・コク・ジャク


これを最低３回は唱えて混ぜ合わせます

それをガーゼなどで漉せば完成で～す

出来上がった常錬水を綺麗な布に染み込ませ

対象物を拭いてください

拭いてから５分程おいていただき、その後、

流水で綺麗に洗い流し乾燥させればOK

霹は力の方向を変え、正しく力を放出してくれる

ので、是非試してみてくださいね


ちなみに、この常錬水は水と混ぜ合わせる手前までの

段階で置いておけば、３ヶ月間は保存が利くものなので、

いざという時のために作り置きしておいても大丈夫です

呪文は３回以上であれば何度唱えても問題はないので

混ぜ合わせが終わるまでは何度でも唱えてください



このブログで紹介しているバスタースピリットや

　特殊配列の腕輪などは、御守りを作る過程で

　霹防止の為の防御を練り込んだ作り方をお教え

　していますので、二重にやらなくて大丈夫です


私がオススメしているお店のモノは

　チェックしていますから安心してください


指輪や腕輪についた天然石は取り外さずに

　石座についた状態、ブレスレット状態のまま

　拭いていただいてOKです




透明「はいは～い

　　　皆さんが、外からの脅威にさらされず

　　　楽しく元気な毎日が過ごせますように

　　　透明は今日も全力で応援していま～す

　　　それでは、みなさ～ん

　　　次の鑑定ファイルも楽しみにしててね～」





　　　　　　　　　　　　　完




～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

　この記事を最初から読むには

　　鑑定ファイル６８(不可思議な依頼)狂乱の宝珠

～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

想いや念から生まれた呪いをデスペルする方法は

　　鑑定ファイル１５(パルちゃん) 呪いの壺・番外編

～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～



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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１４

狂乱の宝珠・１４



透明「は～いみなさ～ん

　　　お待たせしました～

　　　それでは早速、霹の除去方法

　　　お教えしたいとおもいま～す

　　　っと、その前に、少しだけ

　　　注意事項と霹というものの
　　
　　　理解を深めていただけるように

　　　お話しますね」


霹


記事でもお話したと思いますが、霹というのは

自然発生した呪いと形状型の魔法陣からなる

呪いの２パターンがあります

どちらもかなり強い呪いにはなりますが

今回お教えするのは、形状型の魔法陣による

除去の方法となります

自然発生の霹については、除去の方法が

対象物により異なってしまうので、

今回ここでは紹介できませんが

また何か良い方法があれば紹介したいと

思っていますので待っていてください

さて、話は変わりますが、今回の鑑定で

霹が発生したものは、宝石でした

しかし、霹というものは宝石だけに

限られたものではありません

例えば、磁器や陶器の壺

木でできた彫り物…etc.

天然のモノを使い作られたものには、

この霹が発生する可能性は０では

ないのです

本来、霹の発生理由としてあげられるのは

光の反射や影による形状魔法陣の構成

例えば、陶器や透明では無い宝石などでも

光の微粒子はその物体の粒子よりも細かく

簡単に浸透し乱反射を起こしています

光が透けないものでも、光が遮断されていると

いうことは、物質の中で反射が行われており

透けることが無いだけで、反射という行為は

常に行われていると考えていただければと

思います

もちろん、全てのモノがこの魔法陣を形成する

ことは無いので安心なのですが私の感覚だと

１０００の自然物からできた品物の中に１つの

割合で霹があるように思います

ですがその霹も、もともと持っている品物の

力を反転させるものなので、皆さんの生活に

さほど影響を及ぼす力をもっているものは少ない

ので、あまり構えすぎずに今回の方法を試してみて

くださいね


後は、見極め方法になるのですが

この霹の見極めが少々やっかいで通常の修行や

霊感などでは特定することはできないものです

自然発生の霹は、ある程度の修行を経て、

自然の理を理解し、気の流れを感じ取れると

強い流れの変調に気づきやすいのですが、

逆魔法陣に伴う霹は、目に視えるものでは無く

肌で感じるのも、その魔法陣から出ている

負の波長だけなので、特定は難しいものになります

特に負の波長も、その種類は様々で人的障害を起こす

ものなのか運命をねじ曲げる力をもっているのか

人体構成にどれほどの影響をもたらすモノなのか

見極めるにはありとあらゆる知識とケルト魔法の知識

それに伴う、その国固有の神々がどのように関係して

くるのか

陰陽五行・十干・森羅万象・宿星などなど

様々な要因と照らし合わせて・・・・

ご、ごめんなさい

ちょっとマニアックになりすぎました・・・

(いかんいかん悪い癖だ)

ま、まあ要するに魔法陣を見極めるには、

前に書いた皆さんへの宿題

「トマトは何故、トマトなのか」が解ければ

見極められるようになると思いま～す

(うわ～っ逃げた～～～っ)


と、言うことで・・・。

(どういうことだ～～っ)

この霹を見極めるのは、かなり難しいので、

皆さんは、感覚的にそのモノを持ってから

調子が悪い、上手くいかない、体調がすぐれない、

などなど、変調を感じたら直ぐにおこなって

いただければ安心だと思います



まとめ


・霹は、自然物から起こるモノなので

　電化製品などではおきません


・特殊な金属、銀・金・プラチナ・アルミ

　ニッケルには霹はおこらないので安心して

　ください


・木製のモノでも、合板からできている

　ものは安心です


・霹であったものは、霹を除去した後

　捨てたりせずに、大切に取っておいて

　ください

　(霹として影響を起こすということは、

　力の流れが正常になれば、必ず皆さんに

　良い影響をもたらすものに変わるので

　大切にしましょう)


・陶器などは、土を使っていますので

　なるべくおこなっておいてください

　(茶碗など小さいモノは大丈夫なので

　大きさ的には壺くらいのものにおこない
　
　ましょう)


・この方法は、霹では無いものに使っても

　問題はないので、安全のためおこなって

　いただけたらと思います


・今回の方法は、かなり強い霹には

　対抗できないものです

　運を変化させたり、悪いことが続く

　ものには効果は絶大ですが、周りに
　
　不幸をもたらしてしまうほどの強い

　ものには効果を軽減することが精一杯

　なので、そういうモノがある場合は、

　方法を考えるようにしたいと思います

　のでお困りの方はコメントくださいね



透明「さ～て、ちょっと長くなってしまいましたが

　　　次回

　　　霹の除去法伝授で～す」






　　　　　　　　　　　　　続く・・・。







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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１３

狂乱の宝珠・１３





タイ「どういうことだよ」

透明「私が今回、霹の存在に気づけたのも

　　　昔、宝石による霹を除去する依頼を

　　　先生とおこなったことがあったから

　　　なんだよ

　　　そのときの宝石は、０.３ctのダイアモンド

　　　結婚指輪として買われたものだから、まだ

　　　誰もその指輪に指を通していない新しいもの

　　　だったんだ」

タイ「な、なに～何でそんとき俺にも声を

　　　かけてくれなかったんだよ」


そっちか～～～っ

まったく、この好奇心ジジイ



透明「だから、霹というのは古いからとかは

　　　関係ないんだよ

　　　真島さんのサファイアが、多分３ctくらい

　　　あると思うんだけど、そのときのダイアと

　　　くらべて、１０倍

　　　霹としての効力も軽く見積もっても

　　　ダイアと比べると１０倍になる」

タイ「それじゃ～、大きければ大きいほど

　　　霹は強いんか」

透明「そうなるねでも、いくら小さいからと

　　　言っても霹は霹

　　　その当時のものも、今ほどじゃないけど

　　　どえらい騒ぎだったんだ

　　　要は、大きさよりもその石がもつ力が

　　　強ければ強いほど、霹になったときの

　　　効力は高いと思った方がいいかな」

タイ「なるほどな～」

透明「でもね、逆を返せば、霹でなくなった石は

　　　内在するパワーがそれだけ影響を与えるほど

　　　強いものだから、本来のプラスに働けば

　　　恐ろしいほどの幸福を呼び込んでくれる

　　　ものとなる

　　　だから、このサファイアもきっと真島家を

　　　幸せに導いてくれると想うんだ

　　　今までの不幸を取り返すほどにね」

真島「先生・・・本当に本当に、ありがとうございました・・・」



私たちは、この後真島さんの旦那様や子供たちが

入院している病院を訪ね、念のため、霹から

送られ身体に残ってしまっているマイナスの障気を

祓い真島さんと別れを告げた・・・。



帰り道・・・



タイ「おい透明」

透明「んっ」

タイ「そういえば、何で今回のいっけんが

　　　あの宝石だってわかったんだ」

透明「なにいまさら」

タイ「だってよお前、さっき真島の奥さんに

　　　プレゼントを見せてくれって言ってただろ

　　　そんとき、何となくでも今回の原因が

　　　宝石ってわかってたように思ったからよ～」

透明「そうだね確かに、確信はなかったけど

　　　多分そうじゃないかな～っていうのは

　　　あったかも」

タイ「そうだろ」

透明「実はねひとつ気がついたことがあったんだ」

タイ「」

透明「きっと、真島さんの旦那様って愛妻家なんじゃ

　　　ないかな～って」

タイ「それがどうしたよ」

透明「はぁ～相変わらずウトイというか」

タイ「な、なんだよ」

透明「つまり、愛妻家である旦那様は、ちょうど

　　　結婚１０年目の記念に、無理をしてでも

　　　高級な指輪をプレゼントしたんじゃないかな～

　　　っと思ってね」

タイ「・・・・あっそういえば、言ってたな～

　　　お前、よくそんなこと・・・い、いや

　　　それぐらい気づかないようじゃ、いけねえわな～っ」


まったく人のこと素直に褒められないんだから


真島さんの指輪には沢山の想いがつまっている

夫婦で苦楽を共にし、沢山の困難を乗り越えてきた

二人だからこそ、指輪も呼応し、あの時

指輪にお礼を言われた気がしたのかもしれない・・・

きっと、あの指輪はこれからの真島家を幸せへと

導いてくれる・・・そんな気がしてならなかった



タイ「ところでよ～

　　　お前、石の力が視えるんだよな」

透明「うんまあ」

タイ「あのよ～・・・霹じゃなくてよ～

　　　すげ～幸福になる石ってどこかにねぇ～かな～」

透明「・・・・・。」

タイ「お、お前だって、その方がいろんなヤツを

　　　助けられるじゃねぇ～か」

透明「悪いけど、商売の話なら、また今度にして

　　　今、さっき浴びた障気を浄化してるから

　　　それとも、その障気

　　　車内に蔓延しようか」

タイ「あっいやいいじょ、冗談だよ

　　　冗談は、早く浄化しちまえよな」



まったく　変なところガメツイんだから



ちなみに、この２日後

泰蔵さんから連絡があり、真島さんの息子さんが

意識を取り戻し、娘さんも少し感覚が戻ってきた

節があるとの報告が入った

きっと、旦那様の方も良い方向に行く気がする



透明「よ～し今年も頑張るぞ～～～～～っ」





さてさて、皆さんには

○得情報～～～～っ

今回ほど強い霹は無理ですが皆さんでも出来る

簡単な霹の除去方法伝授しましょう








　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。








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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１２

狂乱の宝珠・１２





透明「それじゃ～、簡単に説明するね」

タイ「おう」

真島「は、はい」

透明「もともと霹というのは、自然的に

　　　出来上がってしまった魔法陣や

　　　自然の理の陰の流れをもってしまった

　　　ものを言うんだ」

タイ「・・・」

透明「例えば、自然の理の陽の部分は

　　　モノを育て、育み、形をなす

　　　積み重ねの要素プラスに働く

　　　ものだね

　　　逆に陰の部分は、腐らせ、老化させ

　　　朽ちる、原子に戻すというマイナスに

　　　働くものを言うんだ

　　　これは、自然の流れには必要不可欠な

　　　ローテーションなんだけど、この＋－の

　　　要素を必然的にもっているものもある

　　　例えば、酸素」

真島「えっ」

透明「酸素は、人間が生きるために必ず

　　　必要なものだよね

　　　でも、この酸素は、この世で一番強い

　　　ガスとも言われている

　　　酸素は、より多く吸引することで血液循環を

　　　早め、身体の傷や病気を治すためにも

　　　使われている

　　　だけど、その反面内臓というのは

　　　酸素を多く取り入れることで活発に

　　　動いて疲弊してしまい身体の中のサビを

　　　作り出してしまう

　　　こういった自然循環が起こるからこそ

　　　人は次第に老いてゆき、また新しい世代が

　　　世の中を元気にしてくれるのだけどね

　　　おっと話がそれちゃった

　　　そんなワケで、自然の理の中には陰の要素

　　　だけをもったものも存在する

　　　それが、霹といわれている存在なんだ」

タイ「それが、このサファイアってことか」

透明「ううん違うよ」

タイ「えっ」


泰蔵さん、顔真っ赤



透明「少し考えてみて

　　　もし、サファイアというもの自体がマイナスの存在

　　　として、この世に構成されているものなら

　　　その全てつまりサファイアという鉱物すべてが

　　　マイナス要因をもっていることになる

　　　もともとサファイアはコランダムっていう鉱物

　　　だから、同じ鉱物種であるルビーもそれに

　　　入っちゃうでしょ

　　　つまり、このサファイアは自然的に出来て

　　　しまった魔法陣の方に入るんだ

　　　本来、鉱物というのは長い年月をかけて

　　　地球が作り出した奇跡に近いもの

　　　自然の理の中では、積み重ねてきた産物だから

　　　プラスに働くのが当たり前なんだよ

　　　しかし、鉱物には目に見えない劈開(へきかい)

　　　というものがある

　　　これは、時間をかけて積み重ねた年輪みたいな

　　　ものなんだ

　　　世界一堅いといわれているダイアモンドですら

　　　この劈開はあって、その層にそって力を加えれば

　　　簡単に割れてしまうんだ

　　　そんでもって、この劈開という面が無数に存在

　　　するからこそ、宝石に入った光が乱反射をして

　　　宝石はキラキラ輝くことが出来るんだ」

タイ「そ、それくらいは、知ってるぞ」

真島「私、初めてしりました」

タイ「でも、それが何の関係があるんだよ」

透明「うんこの光の進む方向は一方通行

　　　宝石の劈開に光が断続的に当たり

　　　その反射で、宝石内に光の魔法陣が

　　　構成されたとしたら

　　　その魔法陣がもともとプラスに働く

　　　強い力をもった宝石の特性を反転させる

　　　逆魔法陣だったとしたら」

タイ「な、なるほど・・・それが霹になるってことか

　　　だったら、宝石をカットしなおせば」

透明「これは、宝石にほどこされたカットのせいでは

　　　ないんだ霹は、結晶自体のもつ年輪から

　　　起こるモノだから、どんなに計算されたカットを

　　　ほどこしても、この霹には逆らえない」

タイ「それじゃ～どうやって」

透明「さっき、私がシ～ッて声をあげてたでしょ

　　　あれはねある一定の音階から発生する

　　　身体の微震動を劈開にぶつけて結合を

　　　ゆるませたんだ

　　　そこに、一定範囲の力を注ぎ込むと

　　　劈開に目に見えないヒビが入る

　　　まあ、劈開自体は薄～いガラスみたいなもの

　　　だから、どこかが壊れてくれれば規則性を

　　　重視する魔法陣は簡単に壊れてしまう

　　　後は、本来宝石が持つプラスの力を

　　　引き出して、方向を正してあげれば

　　　問題ないんだ

　　　まあ、信じられないかもしれないけど、

　　　論より証拠これからは、この指輪が

　　　逆に幸福をもたらしてくれるようになるから

　　　真島さん一家にも良い知らせが舞い込んで

　　　くると思うよ」

真島「ほ、本当ですか・・・よかった・・・」

タイ「しかし、古いモノは買わん方がいいな～

　　　何が影響してくるかわからんもんな～」

透明「う～ん、それがそうでもないんだよ～」

タイ「」




もう少しお付き合いくださいね




　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。

　　　

　　　

　　　

　　　

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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１１

狂乱の宝珠・１１



意識がちゃんと回復したのが

それから４０分後・・・。

救急車を呼ぼうとしていた泰蔵さんに

「大丈夫大丈夫」としきりに意思表示

していたらしい私は、そのことは全く記憶に無く

意識がハッキリして、最初に飛び込んできた映像は、

日の光でキラキラ輝く美しい指輪だった

そのとき、何故だろ指輪からお礼を言われたような

不思議な感覚にとらわれる・・・。


透明「(・・・そっか・・・この子だって、

　　　好きでこんなになったワケじゃ

　　　ないんだよな・・・よかったね

　　　・・・これで、大切にしてもらえるよ・・・)」


少し朦朧としている私が、ニコニコ微笑んでいたため

心配性の老人は、またもや救急車を呼ぼうと

全力で受話器に駆け寄る

今度は、意識がハッキリしている私は、

それを全力で阻止

なんとか、大事にならずにすんだ



それから少しして・・・。



タイ「まったく心配させんなよな」


あんたが無茶な依頼取ってきたんでしょうが～

と、声を大にして叫びたかったが、そんな元気もなく


透明「面目ない・・・」

真島「先生本当にもう大丈夫なんですか」


心配そうな真島さんを見て、精一杯の笑顔で答える

正直、身体の中に浸食してきた障気は押さえている

ものの、ジワジワと身体を蝕んでいる・・・

今日は、寝ずに障気の浄化をしなければ



タイ「ところでよ～もうこの指輪は大丈夫って

　　　言ってたけど、見た目何も変わってねぇ～な」

透明「まあ、確かに見た目は殆ど変わってないよ」

タイ「」

真島「」

透明「変わったのは、サファイア自体の反射方向だけ」

タイ「反射方向」

透明「うんもともと、この霹っていう呪いは

　　　形状による法陣化や内部伝達による魔法陣形成が

　　　問題になることが大半なんだよだから・・・。」

タイ「ちょちょちょちょちょっ

　　　ちょっと待て」

透明「」

タイ「あ、あのよ～お、俺はともかく、真島の奥さんは

　　　シロートなんだからよ～もっと、簡単に説明

　　　してやらねぇ～と、わかんねぇ～だろ～

　　　俺は、別にわかるけどよ～

　　　真島さんの奥さんがシロートだからよ～」



泰蔵さん・・・二回も同じこと言ってるよ・・・



透明「そうだよね良い機会だから、真島さんにも

　　　ちゃんと理解してもらった方がいいよね

　　　それに、次はこんな事のないように、

　　　対処法も教えておかなくちゃね」




次回

霹という呪いを徹底分解です





　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。








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狂乱の宝珠・鑑定６８ー１０

狂乱の宝珠・１０





透明「うっ」


指輪から強い障気が流れ込んでくる

私たちのような、効力を肌で感じるものには

指輪から流れ込んでくる波動は痛みにも似た

感覚として感じ取れてしまう



タイ「と、透明だ、大丈夫か」

透明「う、うんだ、い、じょ、う、ぶ」

タイ「全然大丈夫じゃないだろ～」

透明「タイさん、ちょっと黙ってて

　　　集中できない」

タイ「お、おう」



私は指輪から流れる波動を読み取る努力をし、

内在する力の流れを制御するのに必死だった



透明「(・・・これなら、なんとか・・・。)」



指輪を握る腕に力が入る



透明「シ～～～～～～～～～～～～ッ

　　　シ～～～ッシ～～～～～～ッ」


歯を閉じ、かなり低い音の吐き出し音を

断続的、規則的、無規則的に発し続ける

手に包まれた指輪には、身体を通して

音ではなく、微量の振動がかかってゆく

１０分くらいたっただろうか



透明「(大分、浸食されちゃったな

　　　・・・よしそろそろいいか)」


私は、呪に対して反発しうる呪を指輪に

ぶつける


透明「日、譜、御、世、逸、矛・・・・・。

　　　万物を示す幾何なる力よ

　　　我は示す混沌なる流れ、法なる詩聖

　　　オン・アミリ・・・・・・・・」


より力を入れ、指輪に呪を注ぎ込む・・・。


「ピリッ」


耳には聞こえない微かな音が肌を通して

伝わってくる・・・・。


透明「はぁ～～～～～～っ

　　　真島さんタイさんもう大丈夫だよ」


泰蔵さんが足早に近づいてくる


タイ「だ、大丈夫なのか

　　　無茶しやがって」

透明「大丈夫大丈夫よっこらしょ

　　　うにゃ」



立ち上がろうとしたとき

世界は突然回転しはじめた


「どさっ」


真島「」

タイ「透明おい

　　　とうめ～いぃぃぃぃ・・・・・。」


泰蔵さんの声が遠くに聞こえる・・・。

たははっちょっと無理しすぎたかな


少しの時間が流れた・・・・






　　　　　　　　　　　　続く・・・。







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狂乱の宝珠・鑑定６８ー９

狂乱の宝珠・９




しかし、こいつはとんでも無い代物だぞ～

私は、真島さんの指輪を眺めながら

冷や汗が背中をつたっているのに気づく・・・


タイ「お～い透明

　　　その指輪が原因なのか～」


台所で小さくまとまっている老人が

野次馬のごとくチャチャを入れてくる


透明「うん間違いないよ」

タイ「あのよ～もう少し大きい声で

　　　話してくれよこっちまで聞こえねぇ～ぞ」


腹立つだったらこっちに来いってぇ～の

しかし、老い先短い老人を巻き込むには後味が悪いし


透明「はぁ～この指輪霹だよ

　　　タイさんも聞いたことあるでしょ」

タイ「ま、マジかど、どうにか出来るのか」

透明「やるしかないでしょう」

真島「あっ」

透明「」

真島「今、思い出しました

　　　確かに、今まで不幸があった人たちには、

　　　この指輪を見せています

　　　子供たちも、この指輪で遊んでいました」

透明「霹は、かなり強い呪です

　　　多分触れた人はもちろん、見ただけでも

　　　影響はあるはずです」

真島「じゃ、じゃあ」

透明「私は大丈夫ですこういうの慣れっこなんで

　　　泰蔵さんにはちょっとキツイので、あそこに

　　　いさせてあげてください

　　　これ以上被害が増えても良くないですから」

真島「は、はい・・・それじゃ・・・やっぱり・・・」

透明「真島さん一連の不幸を、決して自分のせい

　　　などとは想わないでくださいね

　　　霹は正直、誰にもわからないものです

　　　霹と出会うというのは、自然災害にあうことと

　　　同じことです

　　　だから、誰の責任でもないんですよ

　　　ですから、決して罪意識は持たないでください

　　　それに霹の呪は、必ず最後に所有者である

　　　真島さんを追い詰めてゆきます

　　　今までも、この指輪に追い詰められた人は

　　　沢山いると想います・・・

　　　真島さんこの不幸の連鎖をここで終わらせましょう

　　　それが、指輪が真島さんのところへやってきた

　　　理由なんだと思います」

真島「・・・はい

　　　・・・こんな指輪のせいで」



真島さんは下唇を噛みしめていた・・・

悔しい気持ちと悲しい気持ち、色々な感情が入り乱れ

どこにアタッテ良いのかわからない感情が痛いほど

伝わってくる

真島さんの気持ちを想うと、私もいたたまれなかった・・・

しかし、感傷に浸っている時間はない

早くこの連鎖を終わらせなければ、今でも指輪の力は

病院にいる真島家の人たちを苦しめているはずだ

私は、意を決して呪われた指輪に手を伸ばす



タイ「お、おい透明

　　　指輪に触る気か

　　　いくらお前でも、マズイだろう」

透明「大丈夫直接この力を破壊、もしくは

　　　力の方向を変えないと、皆が不幸のままに

　　　なっちゃうからね

　　　その為には、直接力を流し込まないと・・・。」

タイ「う、うそだろ」



私は、指輪を鷲掴みにする・・・。





　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。

　　　



　　　

　　　

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