淡き夢見し・鑑定１１５ー１５

淡き夢見し・・・。 ・１５ 

透明「うん夢」

常仁「正直、僕は今まで、夢について考えた

　　　ことも、ほとんど覚えていたことも無いんです

　　　なので、夢と言われても・・・」

透明「そっかそれじゃぁ～少し夢について

　　　私の見解を話してみてもいいかな」

常仁「は、はい」

睦樹「僕も聞きたいです」

透明「クスッそれじゃぁ～、お話するけど

　　　本来、夢というのは、さっき言ったように、

　　　脳の記憶整理だったり、メッセージを受け取ったり

　　　することが殆どだと考えられている

　　　でも、実はこの夢という世界には、様々な

　　　秘密も隠されているんだ」

常仁「秘密」

透明「そう実はね、今でもあることなのだけど、

　　　アフリカにいる、ある部族は、この夢を自在に見る

 　　　ことができるんだ」

睦樹「えっ」

透明「もちろん、自分の夢だから、その世界では

　　　自由にモノを体験し、自由に楽しむことができる

　　　その上、その部族の人たちは、夢の中で神や先祖とも

 　　　対話し、色々な情報をもらうこともあるらしいんだ

　　　それに中には、人と同じ夢を見て一緒に体験する

　　　ツワモノもいるらしいんだ」

常仁「マジですか」

おっちょっと、興味出てきたかな

透明「マジらしいよ

　　　そして、その人達に話を聞くと、意外な答えが

　　　返ってきたらしい」

睦樹「ど、どんな答えですか」

透明「その部族の長(おさ)曰く

　　　世の中に人は、現実を現実と思っているが、

　　　それは大きな間違いだ

　　　現実というのは、皆が言っている夢の中にある

 　　　ものなのだ

　

　　　ってね」

常仁「ええ～～～っ」

睦樹「えっど、どういうことですか

　　　それじゃぁ～、夢が現実で、現実は・・・夢」

透明「あははははっ私の最初に聞いた時は、

　　　たまげたよ

　　　でもね、その長は、こう言っていたんだ

　　　皆が思う現実は、縛り付けられた世界

　　　そして、皆が夢と呼んでいる世界は、まさに自由

　　　人間が産まれ落ちて、多くの経験や知識を求める

 　　　のであれば、人間は自由でなくてはならない

　　　皆が言う、夢というもう一つの世界は、まさに人間の

　　　本質である自由を体現できる世界である

　　　生き物であるのであれば、産まれてきた本質を

　　　叶える世界が現実でなくてはならないのだってね」

睦樹「あははははっ凄い理論ですね」

常仁「確かに、夢を自在に見られるのであれば、

 　　　現実は息苦しいですよね・・・・」

おっちょっと気づいたかな

透明「まあ、この長の話は、間違ってはいないけど、

　　　半分かなぁ～って私は思っている」

睦樹「えっどういうことですか」

透明「これは、睦樹先生も知っていると思うけど、

　　　人は睡眠時、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返し

　　　行って脳の情報整理と体全体のケアを行っていると

 　　　考えられているよね

　　　でも、本来夢を見ると言われているレム睡眠の時間は

　　　どのようになっているのか未だに完璧な答えがでていない

　　　もちろん、ノンレム睡眠と言われている時間のことも

　　　だけどね

　　　その上、夢という世界は、現実と言われる世界の記憶を

　　　使って構成されているから、夢の世界が全ての現実とは

 　　　いえないでしょ

　　　そう考えると、この現実と夢の世界は、２つの世界で

 　　　始めて人生を構成しているのではないかと私は考えて

　　　いるんだ」

常仁「な、なるほど」

透明「例えば、赤ちゃんは、寝ることがお仕事だよね

　　　でも、人間の一生の内で、一番脳の成長が早く

　　　記憶や言語の発達が異常発育して行く時期は、

 　　　この時期なんだ」

睦樹「そ、そういえば」

透明「そう考えると、赤ちゃんは、寝ている時にも

 　　　学習していると考えなければ、

　　　寝ている時間と起きている時間が

　　　反比例を起こしてしまうことにならないかな」

睦樹「そう言えば、そうですよねぇ～

　　　私も良く聞きますけど、赤ちゃんのシナプス増幅量は、

　　　大人の何倍にもなりますし、いくら私達が起きている

　　　時間に勉強しても、追いつかないと言われています」

透明「でも、赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごす

　　　まだ、言語も理解していない、物も知らない状態で

　　　どうやって情報をまとめているのか

　　　もちろん赤ちゃんは、レム睡眠の時間間隔が短いと

　　　されているけど、この睡眠時に学習し経験していなければ、

 　　　この成長はありえないことになる

　　　だから、私達が認識している夢というもう一つの世界

　　　では、大人である私達ですら、成長することができる

 　　　とも考えられるんだ」

常仁「うわ～っ面白い」

少しは、気持ちが和らいだかな

次回も夢についてお話します 

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

　　　

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１４

淡き夢見し・・・。 ・１４ 

二人は、顔を見合わせて喜んでいる

う～ん・・・上手く切り出さなければ

透明「さてまずは、これで問題は除去できた

　　　のだけど・・・。」

睦樹「はい先生、ありがとうございました

　　　僕も安心しました」

透明「あっうんそ、そうだね」

常仁「本当に、ありがとうございました」

透明「い、いや本当に良かった」

私のバカ～ッ

透明「あの～」

睦樹「はい」

常仁「」

透明「とりあえず、今回の夢の件はこれで大丈夫

　　　なのだけど今後のこともあるから、

　　　少し話しておきたいんだけど・・・」

睦樹「えっ」

常仁「も、もしかしてまた、同じ様なことが」

透明「う、うん言いにくいのだけど・・・。」

睦樹「こ、これで、終わりじゃぁないって

　　　ことですか」

透明「う、うん」

常仁「そ、そんな・・・」

急にテンションの落ちる二人・・・

透明「あ～～～もう周りくいのはヤメ

　　　常仁くん君、ウチで修行しないか 」

常仁「えっ」

睦樹「えっ先生の弟子になるってことですか」

透明「あっいやいやいやいや

　　　言い方間違えた

　　　私は、夢は専門外な方だから、私がお世話になっている

 　　　お寺で、修行してみないかと思って・・・。」

常仁「しゅ、修行ですか」

透明「うん正直に言うと、君の能力は特殊すぎる

　　　でも、私の知り合いに、同じ能力を持っている

　

　　　人がいるんだ

　　　だから、その人に師事して、この能力をコントロール

　　　できるようになって欲しいんだ」

常仁「・・・・。」

睦樹「マ、マジですか」

透明「うん」

常仁「・・・・このままでは・・・ダメですか」

透明「わからない」

睦樹「えっ」

透明「そこは、何とも言えないのだけど、君の能力は

　　　産まれた時からあるものなのだと思う・・・。

　　　通常は、そういった能力も思春期と共に失われて

　　　行くものなのだけど、今の年齢で発現したとなると、

　　　自分の意識とは無関係に、同じことを繰り返す

 　　　可能性があるんだ

　　　大人になってからの能力発動は、抑えがきかないことが

　　　多くて、能力を閉じるとしても、その専門の人に

　　　お願いした方が安全だと思うんだ・・・。」

常仁「・・・・」

睦樹「それじゃぁ～そこに行けば、能力を閉じられるんですね」

透明「あっいや・・・正直、それもわからないんだ」

睦樹「えっ」

透明「私の勉強不足もあるのだけど、それもその人に聞いて

　　　みなくちゃならない

　　　だから、一度・・・。」

(ここから、透明は猛勉強しました)

常仁「もし、修行をしたり、閉じたりすれば、

　　　もう、こんな恐ろしい思いはしなくなるのでしょうか」

透明「うんそれは、保証する」

常仁「僕は・・・どうなって・・・」

そりゃ～そうだよなぁ～

いきなり修行とか、頭が追いつかないよなぁ～

不安だろうし・・・よしここはひとつ

透明「ねぇ常仁くん」

常仁「は、はい」

透明「修行の話はおいといて

　　　君は夢というものをどう思っている」

常仁「えっ夢・・・ですか」

次回、面白いお話します 

　

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１３

淡き夢見し・・・。 ・１３ 

透明「常仁くん少し突飛な話で、頭が回らない

　　　かもしれないけど、ゆっくりで良いから、

 　　　飲み込んでいってくれるかな」

常仁「は、はいだ、大丈夫です」

睦樹「せ、先生

　　　ほ、本当に、そんなこと出来るんですか

　　　他者の記憶を引っ張ってきたり、死んだものの

　　　残留思念・・・でしたっけ

　　　そんな記憶まで引っ張ってこれるなんて」

透明「もちろん、普通の人にはできないよ」

睦樹「えっ」

透明「この能力は、常仁くんだからできたこと・・・。

　　　まあ、この話は後でするけど、睦樹先生も

　　　体験したでしょ」

睦樹「えっ体験・・・・あっ」

透明「そういうこと

　　　他者の記憶を引き出す・・・もしくは他者の夢に

　　　影響を及ぼす

　　　他者と他者を結ぶことができる波長を生み出す

　　　この夢は、常仁くんが、人の夢に干渉できるからこそ

　　　起こすことができたんだ」

睦樹「そ、そんなことって・・・い、いや

　　　実際に、僕も体験しているんですものね・・・。

　　　否定できませんよね」

普通は、否定しちゃうよなぁ～

でも、睦樹くんが冷静でいてくれて助かる

透明「常仁くん、ここまでは飲み込めたかな」

常仁「は、はい・・・多分・・・」

透明「うん今はそれくらいでいいからね

　　　さて、ここからが大切

　　　まずは、その夢をリセットしようね」

常仁「あっお、お願いします」

透明「それじゃぁ～、少しだけ目をつむっていて

　　　くれるかな

　　　少し大きな音がするけど、我慢してね」

常仁「は、はい」

クスクスッ

何故か、睦樹くんまで目をつむっている・・・。

さてと

透明「(六羽頼めるかな)」

六羽「(ム～ッ)」

この頃は、まだ喋れない六羽くん

六羽には、常仁くんの耳の中に入ってもらって、

夢を定着させている波長を音波で打ち消してもらう

六羽「(ムッ)」

常仁「」

多分、常仁くんには、とてつもない大音量が

聞こえているのだろう

しばらくして、六羽がフヨフヨ出てくる

六羽「(ム～ッ)」

透明「(六羽守備はどう)」

六羽「(ムッ)」

透明「(そうかありがとうね)」

六羽「(ム～～～ッ)」

透明「さてと、常仁くんもういいよ」

常仁「ぷはぁ～す、凄い音でした

　　　まだ、耳がキンキンしています」

睦樹「」

透明「あははっ睦樹先生には聞こえていないから、

　　わからなくて当たり前だよ」

睦樹「えっそ、そうなんですか

　　　それじゃぁ～、僕は目をつむらなくても」

透明「あははっそうだね」

睦樹「ええ～～～っ」

透明「まあ、睦樹先生が目をつむってくれていた

　　　おかげで、やりやすかったから、結果オーライ

　　　ということで」

睦樹「そ、そうなんですか

　　　な、なんか、複雑・・・」

透明「さて、これで常仁くんは、あの夢に悩まされる

 　　　ことは無くなったから、安心してね」

常仁「ほ、本当ですかありがとうございます」

さて、ここからが私としての本題なのだが・・・。

 上手く話せるかなぁ～ 

　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１２

淡き夢見し・・・。 ・１２ 

常仁「かいこうむ」

透明「そう漢字で書くと戒匣夢と書く」

睦樹「む、難しいですね」

透明「そうだね一般的には知られていない

　　　ものなのだけど、この戒匣夢は、

　　　かなり特殊で、この夢を見る人は、

　　　自分が体験していないことを、

 　　　リアルに体験してしまうんだ」

睦樹「自分が体験していないって、それって、

　　　見聞きしたり、考えたことも無い

 　　　こともですか」

透明「そうなるね」

常仁「そ、そんなことが、あるんですか」

透明「通常では、ありえないことだと思うよ

　　　もし、常仁くんや睦樹先生が、自分の夢を

　　　自由に見られるとしても、経験や思考、知識に

 　　　無いものは、見ることができないのは分かるよね」

睦樹「は、はい」

透明「通常、人間は自分の夢も、行動も思考も予測も、

　　　自分の経験則である記憶に頼っているものなんだ

　　　だから、自分の記憶に無いことを想像しても、

　　　リアルに表現することは難しい

　　　しかし、戒匣夢は、その記憶とは別な場所から

　　　情報を引き出してリアルな映像描写を見せてしまう」

睦樹「べ、別の場所って、一体」

透明「簡単な話だよ

　　　その情報源は、夢を見ることができる全ての生き物」

常仁「そ、そんな」

睦樹「ば、馬鹿な」

透明「そりゃ～そう思うよねぇ～

　　　でも、実際に常仁くんが見ている夢は、

　　　確実に戒匣夢だよ」

睦樹「・・・・。」

常仁「・・・・。」

そりゃ～、パニクるわなぁ～

透明「さて、頭の中がぐちゃぐちゃになっているとは

　　　思うのだけど、ここからが大切だから聞いて

 　　　欲しいんだ」

睦樹「あっは、はいすみません」

常仁「は、はい」

透明「くすっ飲み込むのは、ゆっくりで良いからね

　　　それじゃぁ～、続けるけど

　　　常仁くんが見ている夢は、多分、誰かが見た夢を

　　　自分に置き換えて見ていることになる

　　　そして、この夢は、君の深層深くで映し出されて

　　　いるものだから、夢で見たことが表層にも大きく

 　　　影響してしまうんだ

　　　そういう意味でも、この夢は非常に危険な夢

　　　私の想像では、君は人間以外のものから、

　　　情報を引っ張ってきてしまっているのだと

　　　思うんだ」

睦樹「に、人間以外」

透明「私も見たから分かるけど、アレは人が人を狩る

　　　映像じゃない・・・

　　　多分、アレは・・・あの場所は、所だと思うんだ」

常仁「」

睦樹「と、所」

透明「うん無機質な部屋・・・ノコギリの様な刃物・・・

　　　逃げられない現実・・・そして・・・必要以上に

 　　　狙ってくる首・・・。」

睦樹「あっ」

透明「毎日繰り返される現実と、された動物の

　　　残留思念・・・。

　　　もちろん、自分の記憶からある程度は

　　　映像に変更はあるだろうけど、可能性としては

　　　高いと思うんだ」

常仁「う、家の近くに・・・所が・・・あります」

睦樹「えっ」

透明「ビンゴだね」

次回、戒匣夢を除去します 

　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１１

淡き夢見し・・・。 ・１１ 

透明「あははははっ

　　　おっと 余談が過ぎちゃったね

　　　そろそろ、本題に入ろうか」

睦樹「そうでした」

常仁「あっはい」

透明「常仁くん少し聞いておきたいのだけど、

　　　今、苦しめられている夢って、いつ頃から

　　　見るようになったか覚えてる」

常仁「えっと・・・確か、２週間前くらい

　　　だったと思います・・・」

透明「なるほど・・・。」

結構、経ってしまっているなぁ

透明「えっと、これは一応、常仁くんに伝えて

　　　おかないといけないことだと思って、

　　　お話しするのだけど・・・。」

常仁「あっ感染のことでしょうか」

透明「あれ聞いてた」

常仁「はい 睦樹先生から・・・。

　　　本当にすみませんでした」

透明「いやいや良い体験だったから、気にしないで

　　　その話を常仁くんに言わないといけなかったのは、

　　　私もその夢をみたから、内容は分かっていることを

　　　伝えたかっただけなんだだから、変に気にしないでね」

常仁「は、はい」

透明「それじゃぁ～、分かっているということで、

　　　聞きたいのだけど・・・。

　　　今、どこまで進んでる」

常仁「・・・・く、首を・・・３分の１くらい・・・。」

ひぇ～

透明「それは、恐ろしいね・・・眠れていないでしょ」

常仁「・・・実は・・・２日ほど、ちゃんと眠っては・・・」

透明「そうだよね・・・よしとにかく、今日からは、

　　　夢を見ることもなく、眠れるようにしようね」

常仁「そ、そんなこと、できるんですか」

透明「うん 大丈夫

　　　ただし、それには常仁くんの協力がないと

　　　できないから、一緒に何とかして行こうね」

常仁「は、はいお願いします」

透明「それじゃぁ～、話を進めてゆくけど

　　　夢を見始めた時、普段の生活で、何か変わった

 　　　ことは無かったかな」

常仁「う～ん・・・睦樹先生にもお話ししたのですが、

　　　特にこれと言って・・・。」

透明「そっか～やっぱり無いか～」

睦樹「やっぱり」

透明「うん 通常、夢というのは顕在意識に刷り込まれた

 　　　体験記憶を追体験したり、気持ちを強く

 　　　揺さぶられたことが夢として表現されたり

　　　することが多い

　　　これは、脳が記憶の整理として起こす現象なのは、

　　　睦樹先生も知ってるともうのだけど、他にもストレスや

 　　　強い感情が記憶を通じてビジョン化することもある

　　　もちろん、この場合も自分の記憶から引き出されている

　　　ものだから、見聞きしたことがあったり、体験した記憶が

　　　無いと出てこないものなんだ

　　　でも、常仁くんの夢は、このどちらにも当てはまらない

　　　そうなると、可能性は２つ

　　　１つは、常仁くんを守っているご先祖様や神様など、

　　　目には見えない者の意思が流れ込んできて、

 　　　映像として見せられる「お告げ」的なメッセージ

　　　でも、これも違うと思う

　　　お告げ的なメッセージだとすれば、このような

　　　繰り返し進んで行くメッセージというのは、

　　　ありえないし 逆に、悪い霊やその他の災いをもたらす

　　　者が見せている夢としても、回りくどすぎる

　　　そういった者達の場合は、夢から逃さないように、

　　　一回の夢である程度、心に致命傷を与えようとするから、

　　　それも考えられない 現に、そういった者が取り憑いて

　　　いるのであれば、私が視ればすぐに分かるしね」

睦樹「そ、それじゃぁ・・・。」

透明「うん 残りの１つだと思う」

常仁「そ、その一つって・・・。」

透明「・・・戒匣夢(かいこうむ)・・・。」

次回、戒匣夢を紐解きます ・・・。

　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１０

淡き夢見し・・・。 ・１０ 

あれから２日後・・・。

睦樹くんから連絡があり、患者さんからOKが

出たとのことを伝えられる

そして、それと同時に、患者さんの今の状況が

 かなり危険な状態だということも聞かされた

私は、すぐに患者さんを連れてくるように

睦樹くんに話し、急遽、今日の夜に連れてきて

もらうこととなる

２０時３０分

透明「そろそろかな」

私は、あらゆる文献などを調べ尽くし、万全の状態で

患者さんを待つ

「カランカラン」

透明「は～い」

睦樹「先生お待たせしました

　　　来てもらいました」

透明「初めまして透明と申します

　　　わざわざ、足を運ばせてしまい、すみません」

「あっ・・・えっと・・・初めまして

　　　今日は、よろしくお願いします・・・。」

あちゃ～不信感全開だ～

まあ、当たり前のことか・・・いきなり占い師とか、

ちょっと、身構えちゃうよな～

まずは、気持ちをほぐすことから始めないと

透明「ささっどうぞ、どうぞ

　　　今、お茶をいれますね～」

とりあえず、緊張をほぐすブレンドティーでも

入れましょうかね

鑑定室へ入った二人は、変に緊張している

睦樹くんまで、緊張しなくていいのに

透明「お待たせしました～どうぞ」

睦樹「ありがとうございます」

「い、いただきます・・・」

二人は、お茶を一口

睦樹「あっこれ」

「美味しい」

透明「くすくす美味しいでしょ～

　　　特に、緊張していると、お茶の甘さが

 　　　深くなるんだよ」

睦樹「あははっ」

「そ、そうなんですか」

透明「興味ある」

「は、はい」

透明「それじゃぁ～、帰りに少し分けてあげるね」

「あ、ありがとうございます」

くすっ少し和んだかな

透明「さてと、それじゃぁ～早速、始めようか」

睦樹「はい」

「は、はい」

透明「まず最初に」

睦樹「ゴクリ」

「ゴクリ」

透明「・・・ぷっあはははははっ」

睦樹「」

「」

透明「二人とも、緊張しすぎ～

　　　大丈夫だよとって喰いやしないし

　　　変なツボとかも売らないから」

睦樹「ぷっ何ですかそれ～」

「クスクス・・・。」

透明「まあ、気を楽に行こうね

　　　まずは、お名前から教えてもらえるかな」

「あっすみません

　　　僕は、木瀬　常仁(きせ　つねひと)と言います」

透明「カッコいい名前だね」

常仁「あ、ありがとうございます」

常仁くんか・・・お坊さんの名前みたいだ

つねひと・・・漢字で書くと、常仁(じょうじん)

マジで、お坊さんみたい

おっとそんなこと考えてる場合じゃなかった

透明「常仁くんは、いくつ」

常仁「は、はい今年、２４歳になります」

透明「おお～若さが眩しい～～～」

睦樹「クスッ」

常仁「あははっでも、先生若いですよねぇ～」

透明「うっわ、私の年齢・・・睦樹先生

　　　代行して言ってあげて」

睦樹くんは、常仁くんに耳打ちする

常仁「ええ～～～～っみ、見えませんね」

透明「ううっ・・・複雑・・・」

常仁「あっす、すみません」

透明「あははっ冗談冗談」

こんなくだらない話だが、結構打ち解けてきたぞ

さて、そろそろ本題に入らないと

しかし、常仁くん・・・本当にやばい状態だ

若いとはいえ、見た的にも寝れていないのが分かる

頬はこけ、目の下のクマも半端ない

それに、気力も生気もギリギリに視える

とにかく、早く何とかしないと・・・。

次回、常仁くんの夢についてです 

　

　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー９

淡き夢見し・・・。 ・９ 

透明「ひとつ、提案があるんだ」

睦樹「何でしょう」

透明「もし、良ければ、その患者さんを

　　　一度、ここに連れてきてくれないかな」

睦樹「えっ」

透明「正直、来てくれるかは、わからないけど、

　　　その患者さん・・・多分、このままだと

　　　自分の夢に殺されてしまう可能性がある

　　　睦樹くんの立場もあるし、提案としてしか

　　　言えないのだけど、少し考えてみて

　　　くれないかな」

睦樹「・・・・・・・。

　　　あ、あの単刀直入にお聞きしても

　　　良いですか」

透明「うん」

睦樹「・・・僕では、その患者さんを救えない

 　　　でしょうか」

ううっ そうだよなぁ～

自分の患者さんだもん 自分で救いたいよなぁ～

ただ、ここで安易な事を言うと、患者さんも

睦樹くんも後悔しかねない・・・。

私は、意を決して答える

透明「残念だけど、無理だと思う

　　　だけど、もし睦樹くんがその患者さんを

　　　救うというのであれば、睦樹くんが

　　　その患者さんを紹介してくれることで

 　　　救うことができる

　　　間接的に感じてしまうかもしれないけど、

　　　これは、睦樹くんにしかできない事でも

 　　　あるんじゃないかな」

睦樹「そう・・・ですよね

　　　すみません、変なこと言ってしまって」

透明「そんなことないよ

　　　君は、本当に責任感のある、信頼できる

　　　カウンセラーさんだと思う

　　　今の時代、自分では手に負えないと

　　　感じたら、すぐに手を離してしまう人が
　　
 　　　多いから、尊敬に値するよ」

睦樹「あははっ 先生にそこまで言われると

　　　何か、恥ずかしいです

　　　でも、まずは患者さんの安全が最優先

　　　ですよね

　　　早速、患者さんにお話してみます」

透明「うん よろしくね

　　　それと、患者さんには、余計な費用は

 　　　かからないと伝えてくれるかな」

睦樹「えっ」

透明「患者さんの分の鑑定料は、今日の睦樹くんの

 　　　鑑定料の中に含まれていると思って」

睦樹「せ、先生 それは駄目ですよ」

透明「良いの良いの

　　　患者さんにとっては、知らないところへ

 　　　連れて行かれる不安もあるだろうし、

　　　患者さんには、睦樹くんのところの

　　　診察の延長だと思って、気軽にこれる

　　　ように気構えてもらいたいから」

睦樹「で、でも・・・」

透明「これは、私のワガママだから、気にしないで

　　　私も睦樹くんの鑑定の延長だと思っているし、

　　　睦樹くんの鑑定の根本原因の除去までは

　　　いってないわけだから、私自身も気持ち悪いんだ」

睦樹「・・・わかりました・・・甘えさせてもらいます」

透明「うん あっ それと・・・。」

睦樹「」

透明「もし、患者さんが知らないところへ

　　　行きたくないと言うようであれば、

　　　私が睦樹くんのところへ行くから、

　　　その時は言ってきてね」

睦樹「い、いえそれは、僕が何とかします

　　　これ以上先生に迷惑かけられないですから」

透明「あはは わかった

　　　でも、患者さんの安全が一番だから、

 　　　無理はしないでね」

睦樹「はい」

そう言うと、睦樹くんは急ぎ足で帰って言った

さてと・・・これからが大変だ

私も、色々と古い文献に目を通しておかなくちゃ 

　　　　　　　　　　続く ・・・。

★・。・゜☆・。・゜★・。・゜☆・。・゜★・。・゜☆・。・゜★

鑑定１１５（夢）に関するご質問は、番外編１でお受けしていますので、

回答を要するコメントは、必ず番外編１に書き込みくださいね

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淡き夢見し・鑑定１１５ー８

淡き夢見し・・・。 ・８ 

透明「この夢は、確かに夢だけど夢じゃない」

睦樹「えっ」

透明「簡単に言うと、夢というフィールドを

 　　　使った、強烈なマインドコントロール

　　　なんだよ」

睦樹「マ、マインドコントロール

　　　

　　　で、でも・・・」

透明「あっ 勘違いしないでね

　　　もちろん、その患者さんは、睦樹くんに

　　　マインドコントロールをしたくておこなった

 　　　わけじゃない」

睦樹「どういうことですか」

透明「この夢には、強烈な念の力が込められて

　　　いたんだ それは、患者さんの強烈な想い

　　　から発せられたものだと思うけど、

　　　問題なのは、この夢を説明する際に

　　　キーワードとなっていた言葉が、偶然にも

 　　　言霊となり得るワードだったんだよ

　　　もちろん、これも偶然だと思う

　　　もし、本当にその患者さんが、意識的に

　　　起こしていたのであれば、これほど雑な

 　　　ことはないからね」

睦樹「うっちょ、ちょっと、話について

　　　いけていないのですが要するに、

　　　患者さんも僕も、偶然マインドコントロールに

 　　　かかってしまっていたということですか」

透明「う～ん・・・偶然は睦樹くんだけかな」

睦樹「」

透明「患者さんは、このマインドコントロールを

　　　自分で作り出しているのだと思う」

睦樹「えっ」

透明「まあ、それだけにかなり危険なのだけど、

　　　偶然とは言え、夢に言霊をのせたという

　　　ことだからね・・・。」

睦樹「」

透明「それは後で話すとして

　　　とにかく、睦樹くんにかかっていた

　　　マインドコントロールは除去されているから、

　　　安心してね」

睦樹「は、はい・・・先生

　　　もしよければ、どうやってマインドコントロール

 　　　だと判断できたのか、教えてもらえませんか」

透明「んっああ、そうだね

　　　まず、何故この夢がマインドコントロールに

 　　　よるものだとわかったかと言うと

　　　さっき、君に聞いた答えが、皆違うという

　　　ことにあるんだ」

睦樹「・・・首を狙っていた人ですか」

透明「そうもし、この夢が霊的なものなどであれば、

　　　首を狙っていた者は、全て同じ人物になる

 　　　はずなんだ

　　　一見、全てが同じ夢に見えていたのだけど、

　　　最後のキーマンである、恐れを起こしていた

　　　人物は、その人にとって、絶対的な信頼を

 　　　得ている人物がなるようになっていた

　　　もちろん、心を壊すには、かなり効果的な

　　　方法だけど、ここに齟齬が起こっている

　　　つまり、この夢は、強制的に見せられている

　　　ようで、その実、自分が作り出した夢でも

 　　　あるということなんだよ」

睦樹「あっ」

透明「なんとなくわかったかな

　　　もし、この夢全体が、別のモノによる操作で

　　　見せられているものであれば、最後の人物も

 　　　作り込まれているはず

　　　決して、自分しか知りえない相手にはならない

　　　はずなんだ」

睦樹「なるほど 確かにそうですね

　　　僕が考える首を刈ろうとした人と、患者さんや

　　　先生が考える首を刈ろうとした人物は違うんですよね

　　　そう考えれば、確かにこの夢は、見せられている

　　　というよりは、自分で作り出していると言ったほうが、

　　　シックリきます」

透明「そこで、夢と現実の境がある内に、

　　　その人物が絶対にそんなことはしないと、

　　　全否定する気持ちを増幅させる気を睦樹くんに

　　　当て込んだことで、マインドコントロールされた

　　　夢は、形を保てなくなった

　　　というわけなんだ」

睦樹「なるほど～ 凄く納得できました」

透明「さて、そこでなんだけど」

睦樹「」

次回、先生から驚く提案が ・・・

　　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー７

淡き夢見し・・・。 ・７ 

透明「(・・・先生・・・。)」

私の眼の前にいたのは、私の師匠だった

師匠は、片手にノコギリを持ち、

見たこともないような、不気味な微笑みを

浮かべていた・・・。

透明「(・・・・・・。)」

ショックを受けて、立ち尽くしているであろう私に、

師匠は、ノコギリを振りかぶりながら近づいてくる

透明「(・・・・・ブツブツ・・・。)」

偽師「」

透明「(・・・てめぇ・・・師匠を愚弄するな  )」

偽師「」

もの凄い感情が、空間を支配する！！

完全に、切れてしまった私の顕在意識のせいで、

夢空間が崩れてゆく

透明「(あっ・・・し、しまった)」

眼の前にいた、偽物の師匠が砂のように崩れ去り、

今までいた部屋も消えてゆく

透明「(はぁ～・・・夢だとわかっていたのに

 　　　　情けない・・・まだまだ修行がたらん って、

 　　　　本物の師匠に怒られそうだよ・・・でも、これで)」

私は瞑想から立ち返る

それから、少し頭をまとめて、待合室にいる睦樹さんを

 鑑定室に呼ぶ・・・。

睦樹「せ、先生 な、何かわかりましたか」

透明「遅くなってごめんね

　　　バッチリわかったよ」

睦樹「ほ、本当ですか」

透明「うん 私も、睦樹くんが見た夢を追体験

 　　　してきたからね」

睦樹「えっ じ、じゃあ、やっぱり」

透明「うん 確かに、その夢は感染する

　　　そして、この夢の中で、死を体験すれば、

 　　　確実に戻ってこれなくなるよ」

睦樹「」

　

睦樹さんは、愕然としている・・・。

透明「でも、大丈夫

　　　その夢から解放される方法はわかったから」

睦樹「えっ 本当に」

透明「うん 本当に

　　　それじゃぁ～、早速はじめようか」

睦樹「は、はいお願いします」

透明「それじゃぁ、まずは、ひとつ考えてみてくれるかな」

睦樹「」

透明「君が見た夢の中で、ノコで君の首を跳ねようと

　　　していた人って、誰だと思う」

睦樹「えっ・・・う～んと・・・。

　　あれっ・・・いや、そんなこと・・・

　　すみません そこまで、考えてなかったです・・・。」

透明「いやいや 今、頭の中に出てきたんじゃない」

睦樹「えっで、でもそんな・・・まさか・・・」

透明「そのまさかの人って誰」

睦樹「えっ・・・その・・・言いにくいのですが・・・

　　　今、頭に出てきたのって・・・先生・・・」

透明「あははははっ私か～～～い～～～」

睦樹「すみません すみません」

透明「あはは 冗談、冗談大丈夫だよ

　　　それじゃぁ～、そんな先生が、本当にそういうこと

 　　　すると思う」

睦樹「全然 先生は、いつも僕を助けてくれて

　　　いますからそんなことは、絶対」

透明「全否定できる」

睦樹「はい」

透明「それじゃぁ～、そのまま、強く全否定して

 　　　おいてくれるかな」

睦樹「えっは、はい」

私は、机の下で印を組む

透明「オン・・・キャ・・キシャ・・・ 」

「パチン 」

睦樹「あうっ」

いきなり、睦樹くんのおでこに軽くデコピンする

透明先生・・・

透明「ごめんごめん大丈夫」

睦樹「は、はい痛くはなくて、ビックリしただけなので

　　　あっ・・・な、なんだか、身体心が

　　　軽くなったような・・・」

透明「うん 大丈夫そうだね

　　これで感染夢は、除去できたと思うよ」

睦樹「えっど、どういうことですか」

次回、感染夢の正体に迫ります ・・・。

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー６

淡き夢見し・・・。 ・６ 

瞑想状態ではあるが、確実に夢に入っている状況と

同じ状態になっている・・・

透明「(なるほどこれか～)

辺りは暗く、私は椅子に座っている感覚がある

透明「(ほほ～～～うこれは・・・面白い)」

何故か、一人でウキウキしている透明先生

透明「(え～っと、この後は・・・おおっ確かに

 　　　うっすら部屋が確認できるぞ)」

部屋の大きさは、大体六畳くらいかな

暗くて、細かいこところや部屋の色などは、わからないが、

結構、古ぼけたコンクリート打ちぱなしの部屋に見える

「ドンキキキキキッ  」

透明「(おっキタキタ～)」

私は、セオリー通りに足をバタつかせ、椅子から

立ち上がろうとしてみる

透明「(フムフム・・・本当に立てないや・・・。)」

「ドンッギシッキキキキキッ  」

ものすごい音が、私の真後ろから鳴り響く

透明「(うわ～っこれは、おっかないかも

 　　　　結構、音ってビビる要素だよね～)」

そしていよいよ

透明「」

私の首に金属のような冷たい物が

透明「(・・・よし立てるようになった)」

睦樹さんが言ったように、私も隣の部屋へ急いで移動

透明「(おお～またもや、椅子に座ってしまった

 　　　・・・・しかし、本当によく出来ているなぁ～)」

そこからは、最初からの繰り返し・・・。

透明「(う～ん・・・これだと、埒が明かないなぁ～

　　　よし次は・・・。)」

またもや、冷たい物が首筋にあたり、少し擦れた

感覚が襲ってくる

透明「(ここだ)」

私は、禁断の行動にでる

椅子から立ち上がった後、自分の後ろを確認したのだ

透明「」

強い衝撃を受ける

次回、透明の見た驚くべき光景とは ・・・。

　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー５

淡き夢見し・・・。 ・５ 

瞑想を開始して数分・・・

私は、自分の深層へ深く深く潜る

透明「(・・・もっと下・・・もっと深く・・・。

　　　　夢と同等の深層は、第六層付近だ

 　　　　もう少し・・・・。)」

人間が夢を見る意識層は、第六層付近から・・・。

深層心理は、顕在意識を含めて大きく分けて

八階層に分かれていると言われている

しかし、これもかなりザックリな解釈で

本来は、この一階層の中にも大きな隔たりがあり、

全てを細かく分ければ、階層自体はきりがないほど

 存在する・・・。

しかし、司るものを大きく捉えれば、ステージ自体は

 ８つに分類され、その中でも、夢を捉える意識層は

思ったよりも深い位置に存在する

透明「(・・・よしついた・・・・。

　　　　・・・もし、その夢が感染するのであれば、

 　　　　ココらへんで発現するはず・・・・)」

今更ですが、私のモットーは、相談者さんの話を

１００％信用することから始まります

最近、よく質問されることがあるので、念のため書いて

おこうと思ったのですが

突飛過ぎる相談などをどのように対処されているのか

全て真に受けてよいのか

困った時は、どうするのかなど、

理解がしづらい相談に対して、どのように対応しているのかを

聞かれることが多い・・・。

まあ大体が、同じような業種の方や相談者の家族の方だが、

通常、こういったお仕事をされている方は、

まず、相談者さんの全ての話を鵜呑みにせず、

少し外から話を聞き、判断するのがセオリーとされている

もちろん、それも正しい方法なのだが、

他の占い師さんやカウンセラーさんからすると、

私の姿勢は信じられないのかもしれない

しかし、私は相談者さんの口から出た言葉には

手間を惜しむようなことはしないと決めていた

それは、その人がそう感じているという事実があるからだ

その言葉の中には、大げさな表現や勘違いも混じっているかも

しれない・・・それでも、その言葉を発した理由が

 その人には必ずあるし、その言葉を発するしかない

 原因があるはずなのだと思う・・・。

もちろん今回の相談には、１つも疑うことは無いのだが、

突飛な話などは、信じるに値するかどうかから

入ってしまうことが大半なのかもしれない・・・

そんなわけで、皆さんには、ひとつの考えとして

覚えておいて欲しいことがあります

それは、信じるということには、必ず価値があるということ

もちろん、自分に損が生じることは除外して、

目に見えないことや、理解できないことにも、

必ず原因と理由が存在することを覚えておいてくださいね

おっと エラそうに喋ってしまいましたが、

皆さんから寄せられた疑問の答えの１つにでも

 なっていれば嬉しいので、こんなバカなヤツも

いると知っておいてくださいね～

透明「(・・・・キタ)」

眼の前が急に暗くなる ・・・。

次回、感染夢を体験します 

　　　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー４

淡き夢見し・・・。 ・４ 

さて、夢を調べるとなると、木人図を視ても

 意味ないか

木人図は、あくまでもその人の人生経路を

 視るだけのもの・・・こと、夢やその時に

感じた感情を読み取ることはできない

う～ん・・・こういう悩みには、能力が

やくに立たないのが歯がゆいがそんなことを

考えている暇はない

とにかく、まずはその夢がどういった仕組みで

 構成されているのか調べなくちゃ

私は、睦樹さんの背に周り、頭に手を置く

透明「少し調べるから、深呼吸しておいてね」

睦樹「は、はい」

睦樹さんの呼吸に合わせる

透明「・・・・・・・・・・。

　　　(呪術の可能性・・・無し

　　　　呪いの可能性・・・無し

　　　　祟りの可能性・・・無し

　　　　その他の厄、災いの兆し

 　　　　・・・・・・無し

　　　　おいおいどういうことだ

　　　　普通は、どれかに引っかかる

 　　　　はずなのに・・・。)」

睦樹「・・・・・・。」

いやいや実際に、夢の中で不思議なシンクロ現象が

起きているんだ

何も原因が無いはずは無い

私が何かを見落としているはずだ

何としても原因を探さなきゃ

私は、自分の知識の中にある様々な事象と照らし合わせ

原因を探し続ける

透明「・・・・・・・・。

　　　(う、うそだろ～何も出てこな～～～い)」

睦樹「せ、先生大丈夫ですか」

透明「えっあっ大丈夫大丈夫

　　　もう少し待っててね」

さすが、心理カウンセラーさん

私の動揺が伝わっちゃったかも

いかんいかん集中しなくちゃ

う～ん・・・夢・・・夢・・・夢・・・。

あっ

そっか何も原因を探らなくてもいいじゃん

よし少し試してみるか

透明「睦樹くん少し、時間もらえるかな」

睦樹「えっは、はい」

透明「今、お茶を入れ直すから、待合室で

　　　待っていてくれるかな」

睦樹「は、はい」

何が何だかわからない睦樹さんを待合室へ・・・。

鑑定室に戻ってきた私は、すぐに瞑想に入る

透明は一体、何をしようとしているのか 

　　　　　　　　続く ・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー３

淡き夢見し・・・。 ・３ 

(最初にこの話を聞いても、

 　皆さんには感染はしないので、安心してくださいね)

～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

睦樹「そ、それでは・・・」

透明「ゴクリッ」

～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

夢は、必ずここから始まる・・・。

暗い部屋、扉が１つ、窓は無い・・・。

そこには１つの椅子が置かれており、

自分はその椅子に座っている

周りからは、何の音も無く、扉の隙間から

 差し込んでいる灯りだけで、部屋の様子が

 かろうじて分かる程度。

 しばらく、ボーッと扉を見続けていると、

扉の灯りが一瞬だけ影を落とす

誰か、外にいるのか

椅子から立ち上がり、扉を開けようとするが、

身体が椅子から離れない・・・。

何とか立ち上がろうとするが、どうしても

立ち上がることができない

気持ちだけが焦っている

自分の足に力が入らないのか

 それとも、椅子が自分を逃さないように

 しているのか

何もわからず、ただもがき続ける

立ち上がれない苛立ちと戸惑いが頂点に

達した時、後ろの方で、突然

 「ドンッキキキッ」

という、大きな音と、何か金属を引きずるような

音が聞こえる

驚きながら、音の根源を知ろうと、音がする方へ

首を回そうとするが、音がする方向は、丁度自分の

真後ろで、首が回らない


 「ドンッギシッキキキキキッ」


その音は、どんどん大きくなりながら、近づいてくる

どう考えても、悪い予感しかしない・・・。

自分は必死で椅子から立ち上がろうとするが、

やはり立ち上がることができない

すると突然さっきまで鳴り響いていた音が

ピタッと止まる・・・。

再び静寂が訪れる・・・しかし、次の瞬間

何か、冷たく硬いモノが、自分の首に当てられる


 「うわああああああああ～～～っ」


必死の叫び声と共に、さっきまで動かなかった足が動き、

眼の前の扉に逃げ込み、扉を閉める

呼吸が荒く苦しい


呼吸を整えようと、腰を下ろすが、そこで違和感に気づく・・・。

自分は椅子に座っている

周りを見渡せば、先ほどと同じ空間が広がっている

そして、そのループは続いてゆく・・・。

初めは、隣の部屋に入り椅子に座ったところまで、

次は、最初に逃げてきた扉の反対側に新しくできた扉に入り

また椅子に座って、また新しい部屋に入り

 椅子に座る・・・。
  

～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

透明「む、無限ループか」

睦樹「で、でも、ひとつだけ違うところが・・・」

透明「違うところ」

睦樹「はい・・・最初に首に当てられた金属のようなモノ・・・。

　　　多分、感覚的にはノコ」

透明「ストップストップ皆まで言わなくていいよ」

睦樹「す、すみません・・・でも、この金属が、毎回部屋を

　　　変えるごとに、数ミリずつ長くスライドするんです」

透明「ひぇ～～～～～っま、まじか～～～

 　　　こえ～～～～～～～っ」

睦樹「もしかしたら・・・このまま夢を見続ければ・・・」

透明「・・・・大丈夫私に任せて」

睦樹「先生・・・」

とは言ったものの・・・どうするか

とにかく、一度その夢を調べてみないと 

　　　　　　　　　　続く・・・。

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淡き夢見し・鑑定１１５ー２

淡き夢見し・・・。 ・２ 

透明「困惑」

睦樹「は、はい・・・実は・・・」

岸和田さんの話では、ある患者さんが

毎日、同じ夢を繰り返し見るらしく、

その夢がとにかく、精神的に苦痛を

及ぼすような内容だとのこと

そして、その夢は毎日少しずつ更新されて行き、

毎回、最初から少し増えた最後までを見せられる

らしいのだ

その上、その夢は妙にリアルで、必ず目が冷めた時には

鮮明に思い出せるとのこと・・・。

透明「う～ん・・・それはおかしいねぇ～」

睦樹「そうなんですよそ、それに・・・。」

透明「それに」

睦樹「こ、これは、先生だからお話するのですが・・・。」

透明「」

睦樹「この夢・・・感染するらしくて」

透明「はいか、感染ど、どういうこと」

睦樹「じ、実は

　　　その患者さんを診るようになってから、

　　　話を聞くたびに、僕も同じような夢を

 　　　見るようになって・・・。

　　　も、もちろん、最初はその患者さんの印象が

　　　強かったから、心理的に影響されて、

　　　同じような内容の夢を見てしまったのだと

　　　思っていたのですが

　　　次第に、その夢の続きまで見るように

　　　なってしまい」

透明「ホ、ホラーだねで、でも、それも

　　　偶然とかではないの

　　　続きは、自分の妄想とか・・・。」

睦樹「そ、それが・・・その患者さんが次に来た時に

　　　続きを聞くと・・・」

透明「うわ～っ同じだったってことだね」

睦樹「は、はい・・・」

これは、おっかないなぁ～

でも、そんなことって・・・・。

透明「ち、ちなみに、その夢の内容って

　　　聞いてもいいかな」

睦樹「で、でも・・・・もしかしたら、先生も

 　　　感染してしまうかもしれませんよ」

透明「うんいいよ

　　　感染したら感染したで、色々わかることも

 　　　あると思うから」

睦樹「わ、わかりました・・・そ、それじゃぁ～」

次回、夢の内容が・・・。 

(怖いのが弱い人は注意して読んでくださいね)

　　　　　　　　

　　　　　　　　　続く ・・・。

　　　

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淡き夢見し・鑑定１１５ー１

淡き夢見し・・・。 ・１ 

みなさ～んお早うございま～す

皆さんは、今日、どんな夢を見ましたか～

楽しい夢少し嫌な夢夢のような夢

私は、大好きなケーキの夢を見て、朝から

頭の中がケーキで一色です

(どんだけ食い意地張ってんだ～)

さてさて、今回は、皆さんが興味のある

夢についての鑑定 です

いつも見ている夢なのに・・・何も知らない

 もう一つの世界

その謎めいた世界を一緒に解き明かして行きましょう

鑑定ファイル１１５ 

岸和田　睦樹(きしわだ　むつき)さん


 　　　　３１歳　　　心理カウンセラー

７年前・・・・

「カランカラン」

透明「いらっしゃ～い」

睦樹「こんにちは、先生」

岸和田さんは、結構有名な心理カウンセラーさん

いつも、自分のことではなく、自分では解読できない

不可解な事柄で悩まれている患者さんの相談に

来てくれている、真面目な先生だ

透明「今日も患者さんのこと」

睦樹「そうなんです・・・ちょっと、困惑していて」

透明「」

次回、岸和田さんから、耳を疑うような話が・・・。 

鑑定ファイル１１５スタートです 

　　　　　　　　　  続く ・・・。

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