


陣「でも、ミミックに喰われたのに、
よく雛が無事だったね
」

透明「雛といっても、鳳凰の子

ミミック程度の器では、受け止められなかったんだね

それに、あのミミックでは、少しも消化でき
なかったんじゃないかな
」
なかったんじゃないかな

陣「そっか
閉じ込めるだけで、精一杯って

ことだね
」

タイ「お、おい
」

透明「
」

タイ「いや
その、なんだ


お前たち、疑って悪かったな
」

昴「
」

怜「
」

陣「泰蔵さん
」

円「ううっ
・・・ごめんなさい・・・
」


タイ「ま、まあ、円のことは、お、おじいちゃんとして
見逃してやるが、俺もちっとばかし、慌てちまった
からよぉ~
すまなかったな
」


透明「タイさん
・・・あっ
笏のこと、勝手に壊しちゃって


ごめん
」

タイ「ま、まあ、良いってことよ

ああしなけりゃ、あの箱は開かなかったんだろ
」

透明「うん
一度発動したものは、媒体になっている
ものを壊すしかないんだ・・・。」

ものを壊すしかないんだ・・・。」
タイ「ま、まあ、笏の代金は、あの女術師に乗っけて
やるからよ
はっはっはっ
」


一体、いくらふっ掛けるんだ・・・

でも、あの術師さん、この箱がミミックと知って
依頼して来たのだろうか
依頼して来たのだろうか

気になるが・・・。
昴「しかし、泰蔵さん

この鳳凰の卵が、貴重なのは分かるけど、
何でそれほどまでに、大切にしてるんだ
」

タイ「ああ
そうか、お前たちは聞いてねぇ~のか
」


怜「
」

陣「何を
」

タイ「この卵はな、お前たちの師匠から、
貰った、大切なものなんだ
」
貰った、大切なものなんだ

透明「
」

昴「
」

陣「えっ
」

玲「・・・・。」
円「そ、そうなの
」

タイ「ああ
俺が、還暦になった時にな
」


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
師匠「この店は、私達術者の生命線だから、
いつまでもお店を続けてもらいたいんだ

それに、タイさんは、私達の家族だから、
いつまでも元気でいてもらいたいからね
いつまでも元気でいてもらいたいからね

まあ、タイさんの元気な声が聞けなくなると、
寂しいっていうのが本音だけどね
」

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
タイ「俺は、その時の言葉が忘れられなくてな

自分が認めた男に、家族と言ってもらえたことがな

あんときゃ~、痺れたねぇ~
」

透明「くすくす
先生らしい言葉だね
」


タイ「ま、まあよぉ
・・・そんな、家族から託された

お前たちにもよぉ・・・なんだ、まあ、そうだな・・・。」
私達も、家族という意識があったことが、
泰蔵さんには、嬉しかったんだね



タイ「まあ、とにかくだ

鳳凰の卵も無事取り戻せたしよぉ~

これから、家族で飲みにでもいこうか
」


怜「パス・・・眠い・・・
」

バッサリ



昴「俺、これから法具作らないといけないから、
また今度
」

おいおい
仕事の鬼か




陣「お家で茜が待っているから
」

タイさん、茜に負けてるし・・・



円「わ、私も、これから仕事なんだ
」


お前、完全に嘘だろう



タイ「・・・透明は、行くよなぁ~ 
」


や、やばい
泰蔵さん、ふるふるしながら顔真っ赤


透明「わ、私は・・・はい
お供させていただきます・・・
」


何で、私がいつも尻拭いせなぁ、あかんのじゃぁ~~~~っ



タイ「よ~し
いくぞ~~~~っ
」



透明「はぁ~っ
」


ということで、空きっ腹にお酒を入れられた私は、
完全にダウン
・・・まったく


こいつらといると・・・くすっ

飽きない人生だよ

後日・・・。
タイさんのお店に、ミミックの持ち主が現れ、
ミミックを引き取り、とてつもない金額のお礼を
置いていったとのこと・・・。
そして、その時

術師「箱を開けていただいた、透明様によろしく
お伝え下さい・・・。」
お伝え下さい・・・。」
とだけ伝言を残していったそうだ

そして・・・。
タイ「俺は、お前の名前なんて一言も言ってねぇ

透明・・・何か、嫌な予感がするからよぉ

気をつけとけよ
」

とだけ、付け足し電話を切った・・・。
さてさて、また何かに巻き込まれるのか



そんな予感を残しつつ、今日もせっせと仕事をこなす
透明なのでした・・・

完







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