先日のこと。朝起きてテレビを観ていると、パン、パンと時ならぬ銃声が聞こえてきた。「何事か」と窓の外を見てみると山の近くに猟友会の人たちの姿があった。筆者の住んでいる地区でも近年ニホンザルが出没していて、畑の野菜が被害にあっている。地区ではロケット花火を使うなどして対策を講じているが、なかなかサルは居なくなってくれず対応に苦慮している。この日は猟友会の人たちが威嚇のために発砲したものと思われた▼ニホンザルついて調べてみると、生態については雑食で果実や虫などを好むことや、活動時間は日中で夜間は活動しないこと、エサを求めて群れで行動する。特徴では視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚は人間とほぼ同じ。記憶力は良く、一度味わった恐怖体験は忘れない。新しいものや状況、場所には警戒するが、一旦馴れると大胆に行動することから、「人馴れ」が進むと追い払うのは難しくなるようだ▼この特徴などから被害対策としては、サルにとって畑や集落の「餌場」としての魅力を下げることが重要とされている。これは具体的にはサルが畑や集落にやってきたら猟犬や花火などを使って威嚇し追い払い、餌場としての居心地を悪くするということのようだ。このことから魚沼市でもサルへの対応として現在ロケット花火を使っての威嚇を行なっている。花火をサルに向けて発射すると通常20メートル位飛んで破裂することから、音でサルを脅かし追い払うものである▼サルの被害に遭いやすい作物は主に果樹、野菜、水稲、大豆、イモ類などで、集団で食べてしまうため、短時間でも被害が大きくなるという。ロケット花火での威嚇が成功しなかった場合は、他の策を講じなければならない訳だが、出来れば駆除は行ないたくないもの。クマをはじめ近年ではイノシシ、シカなど鳥獣被害への対策は頭の痛い問題だ。「人間は恐いもの」と解ってくれて早めに山へ帰ってくれることを願っているが根気強い対応が必要であるようだ。
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