UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

冤罪はなせ起きるのか(その1?)、裁判官の心理・・・

2018-01-14 00:46:09 | 日記
昨年12月3日の日記に、湖国で33年前におきた冤罪が強く疑われる事件、「日野町事件」について講演会を行い、再審弁護団の弁護士さんに来ていただいて、この事件の全容、裁判における争点などについて話していただいと書きました。

(この日記は以下のサイトに掲載しています)
http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20171203

講演に先立ち、GGIは弁護士さんに、事件の全容や裁判における争点だけではなく、なぜ冤罪が起きるのかという点についても話していただくようお願いしておきました。

この点について、裁判官の経験が長く、高裁で裁判官を務めたこともあるこの弁護さんは、いろいろなことをお話になったのですが、そのなかから冤罪と裁判官の心理との関係とも言うべき点についても語っておられましたので、その部分を正確な講演記録から抜粋して以下に紹介いたします。

《制度上はどんな事件であっても、起訴されて起訴状を見たときに(裁判官は)予断を持ってはならないことになっています。ところが実際は、裁判官は起訴されたら有罪だと予断を持つんです。まず犯人にほぼ間違いないだろうと思うわけです。逆に被告人が法廷で否認すると、その否認に疑問を持ってしまうわけです。自白すれば信用するのですが、否認されるとそれに疑問を持つわけです。そういう習性になっているのです。

なぜかというと、起訴されると99.9%が有罪になるのが現状だからでず。検察官が起訴したものはまず有罪だと受け取る頭ができてしまいます。現実にも、自白した事件のほとんどがその通り真犯人です。裁判官は何をしているかというと、自白調書を毎日々々読んでいって、証拠も揃っているので有罪判決を日々書いています。こういう作業が連続する毎日です。この感覚では冤罪を発見しようという発想になかなかならないですね。もうひとつは、そういう発想を仮に持ったとしても、もし万一、この否認している被告人が真犯人だったら、自分が無罪を言えば犯人を取り逃がすことになるのではないかという恐れを抱きます。この感覚は実感としては相当あると思います。

そういう点で裁判官はそもそも発想が捜査側に傾いたところから出発しているという面を否定できないだろうと思います。それと、虚偽自白がなぜ生まれるのか、冤罪の人がなぜ自白をするのかという、その理由を裁判官はよく理解していない。わたしもこういう再審事件を(弁護士として)やるようになって、初めてなるほどと思ったというのが正直なところです・・・》

冤罪が起きる大きな原因の一つは、警察での長時間におよぶ密室での取調べにより得る「自白」に頼るという捜査のやり方であることは、最近の様々な冤罪事件の裁判で明らかになっていますが。この弁護士さんの「裁判官はそもそも発想が捜査側に傾いたところから出発しているという面を否定できないだろう」という言葉、冤罪の根っこは深いと言わざるを得ません。

すなわち、冤罪がなぜ起きるのかという問題はおそらく裁判官の独立性、司法の独立性とも関係した問題であり、それだけに冤罪をなくすことは容易ではないでありませう・・・

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

今日の写真は本文とは関係ありません、雪が降り始めたわがガーデンの夜景を撮ったもので
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グッドナイト・グッドラック!

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