UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

原発・賽の河原物語、一つ廃炉にしては国のため、一つ新設しては国のため・・・

2018-06-17 01:58:38 | 日記
昨日は晴天、素晴らしいスカイブルー、デモ日和でありました。ですから、脱原発を志向するウォーキングという名のデモをいたしました。

今日の写真は昨日のデモ風景を撮ったものです。以前に紹介しましてレインボーフラッグ、虹の色を模した七色の旗はデモの列のしんがりの印とをいうことにしているのですが、GGIはさらにその後ろを歩いております。よろしければクリックしてご覧くださいませ

一昨日、東電の社長さんが事故を起こした福島第一原発から10キロほど南の太平洋岸にある福島第二原発の4基の原発すべてを廃炉にすることを福島県の知事さんに伝えたというニュースが報じられていましたので、デモに参観されたみなさんはいつもより元気なようでありました。

これで福島第一原発の後、国内では合計19基の原発の廃炉が決定的になったことになります。原発事故が起きた時点では54基の原発がありましたから、原発事故後に3分の1以上の原発が廃炉へと踏み切ったことになります。

廃炉にすることの主な理由の一つは老朽化です。原子力規制委員会の審査をクリアして、原則的な運転期間とされる40年を超えて運転するためには、規制委員会が求める新安全基準に基づく安全対策強化のために1基あたり千億円単位の膨大な資金が必要とされるということにあります。つまり、電力会社にとってはこのような大金を投じても最長運転期間とされる60年に達するまでの20年間しか使用できないのでは経営的にペイしないというわけです。

原発に反対する市民の皆さんの多くは「次々に再稼動を認めるなんて原子力規制委員会なんか信頼できない」と規制委員会の存在を否定的に考えているように思われるですが、これまでに電力会社が上記のように経営的にペイしないとして計19基もの原発の廃炉へと踏み切らざるを得なかったことを考えますと、規制委員会は十分とは言えないかかもしれませんがそれなりに一定の役割を果たしていると言うことができるのではないでせうか・・・

かようなしだいで、今後も残された原発がどんどん廃炉へと向かえば事態は望ましい方向へと向かっていくであろうと期待したいところであります。ところが・・・

世の中、そう甘くはありませぬ。まったく甘くありませぬ。と申しますのは、今後も廃炉へと向かう原発が出てくるのではないかと思われるものの、一方において新たに原発が出現する可能性が明確に存在しているからです。それも一つや二つではありませぬ。

と申しますのは、現在新設が計画されている原発は、すでに建設工事中のものも含めて、何と全部で12基も存在してるからです!

原発事故後に再稼動が許可され運転されている原発は6月15日に再稼動されたばかりの玄海原発4号機を含めて計10基、これまでに廃炉が決定的になった原発は計19基であることを考えますと、新設計画の12基という数字にGGIは思わずため息をついてしまいます

何ということでありませうか。片方で原発を廃炉にすることにしながら、もう一方で新たに原発を次々に新設しようとしているのです。これではまるで賽の河原、一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため・・・・積んでも積んでも鬼がやって来て・・・ひとつ廃炉にしても鬼がやってきて、もう一つ廃炉にしてもまた鬼がやってきて、せっせと新たな原発を建てる・・・というわけです

さまざまなエネルギー源による電力供給は国の方針「エネルギー基本計画」に基づいて行われることになっているのですが、原発事故後に作られた現行の基本計画には、原発の新設や増設については何も明記されていません。何も明記されていないことは、常識的には、新説や増設を、少なくとも当面は、方針としないことを意味しているものと考えられます。

ところが実態は大違い、上記のとおりです。国の基本計画にはしっかり大きな抜け穴が用意されているのです。つまり、「但し、原発事故以前にすでに計画されていた原発に関してはこの限りではない」というわけです。

原発事故以前にすでに着工しており現在も工事が進行中の原発は3基あり、これらは完成するといずれ運転を許可される可能性は大であります。この他に9基が建設に向けて準備中とされています。

参考のために建設中の原発と計画段階にある原発を以下に挙げておきます。いささか退屈かもしれませんが、よろしければお読みになってください。

【建設工事中の原発】

《大間原発:青森県大間町》:Jパワーによる世界初のウラン・プルトニウムの混合燃料のみを使用する原発、工事は半分程度間で進んでいます。出力138万キロワット、規制委員会による審査を申請済み。

《東通原発1号機:青森県東通村》:東電が建設中。出力110万キロワット、1998年12月着工。工事は一時中断されていたが現在は再開されています。

《島根原発3号機:島根県松江市》:中国電力が建設中、出力137万キロワット、大半の工事を完了。運転許可を得ることを意図し事前の地元了解を求めています。

【計画が進行中の原発】

《敦賀原発3、4号機:福井県敦賀市》:日本原電。出力は両原子炉とも154万キロワット。2009年7月に建設予定敷地造成工事を完了。福島原発事故が起きて時点で補助金の一部がすでに周辺自治体(湖国の長浜市、高島市を含む)に支払われています。

《美浜原発4号機:福井県美浜町》:2011年の東日本大震災後に工事を中断していましたが、昨年10月に関電社長は新説への意欲を表明しています。

《東通原発2号機:青森県東通村》:東北電力。出力138万キロワット。着工、運転開始の時期は未定。

《東通原発2号機:青森県東通村》:東京電力。出力138万キロワット

《浜岡原発6号機:静岡県御前崎市》:中部電力の社長は3月末に、計画を白紙撤回したわけではないことを強調する発言しています。

《上関原発1,2号機:山口県上関町》:中国電力。1号機は2012年度6月着工。2号機は2017年度着工。しかし現地住民の反対運動などにより用地の埋め立て工事は難航。最近、社長が「国内唯一の新規地点として非常に重要」と発言。

《川内原発3号機:鹿児島県川内市》:九電。出力159万キロワット。着工時期は未定ですが、すでに川内市議会と鹿児島県議会の同意を得ています。

いかがでありませうか。福島第一原発の事故なんてどこ吹く風、そんな事故あったの?と言わんばかり、ほとんどの電力会社が新設を計画しているのです。廃炉にしては新しく建て、廃炉にしては新しく建て・・・何やら無限地獄の感がいたします

賽の河原の子供たちを救ってくださるお地蔵さま、お忙しいことと存じますが原発の賽の河原にも足をお運びくださり、どうか原発の建てたがる鬼を追い払ってくださいませ・・・

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!

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