UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

青い絵・・・

2016-06-18 01:19:16 | 日記

曇り空や雨の日がつづきます。

今日の写真は雨の季節のお見舞いというわけで青空の写真です。どこで撮ったのかはっきりしないのですが湖東の平野のどこかです。よろしければクリックしてご覧になってくださいませ

この写真を眺めておりましたら、木山 捷平(きやま しょうへい)という詩人(1904~1968)の詩、「遠景」を思い出しました。いつであったか紹介しました詩人、石垣りんの著者「詩の中の風景」で紹介されていた詩です

 遠景

草原の上に腰を下ろして
幼い少女が
髪の毛を風になびかせながら
むしんに絵を描いてゐた。
わたしはそっと近よって
のぞいて見たが
やたらに青いものをぬりつけてゐるばかりで
何をかいてゐるのか皆目わからなかった。
そこで私はたずねて見た。
-どこを描いてゐるの?
少女はにっこり微笑して答えてくれた。
-ずっと向こうの山と空よ。
だがやっぱり
私にはとてもわかない
ただやたらに青いばかりの絵であった。

いい詩です。感想はひとさまざまでありませう。

石垣りんさんはこの誌について「青い絵」と題した一文を書いています、その一部を以下に紹介いたします

《「遠景」を読み終えたあと、目に残ったのはただ青いばかりの、一枚の絵でした。その絵をいつ手に入れたか覚えていません。心の壁面のようなところに、楽しく掛けてあります。絵に向かって
-どこを描いたの?と尋ねると、詩の中の少女が無邪気に答えてくれます。
-ずっと向こうの山と空よ。
その言葉に人生の遠景、いくら描いても形を現してくれない未来を読み取ることができます。不思議に明るい絵です。》

 詩人の木山氏の生きた時代はわがファザーの生きていた時代とほとんど重なっていることに気づきました

グッドナイト・グッドラック!


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