先日の日記で高速増殖炉「もんじゅ」を見学したときに、「もんじゅ」を動かすと、核兵器に用いるのに必要とされる純度よりも高い純度のプルトニウムがどっさりできるということを、GGIが「もんじゅ」の職員から直に確認したと記しました。
「もんじゅ」がなくても日本は英国やフランスに使用済みの核燃料の再処理を依頼することにより、すでに40トンほどのプルトニウムを保有していますので、潜在的に核保有能力を持っているといえるのですが、「もんじゅ」を動かせばさらに飛躍的に核保有の潜在的能力がたかまることになるでしょう
このため、日本は現実に核保有を意図しているのだ考える人もいるのですが、果たしてどうでしょうか、GGIは、核物質の扱いに関しては、日本は米国に完全に首根っこを押さえられているので、保有しようとしても米国が同意する可能性は皆無であり、その意味ではまず無理ではないかと思っています。たとえ核保有を望んでも政治家、官僚、それに防衛省筋は何かといえば「日米同盟が基軸」と、なんとかの一つ覚えみたいことしか言いませんから、米国を裏切ってまで核を保有するというペイトリオットはいないだろうというのがGGIの考えです
ところが、「もんじゅ」の見学に行ってから3日後、4月25日の朝日新聞の記事を目にして少なからず驚きました、えっ、そういうことなのか・・・
ここでお手数ですが写真をクリックしてご覧くださいませ
米韓原子力協定が2年延長されたことを伝える記事です
この記事によれば米仏日ロに次ぐ原発保有国である韓国(23基)は「核燃料の安定供給や原発の輸出拡大のためにも自国で使用済み燃料の再処理やウラン濃縮が必要だと」と主張して二年前から米国と交渉してきたものの(米国は日本との協定ではいずれも認めています)米国は認めなかったとされています
米国が認めなかった理由はアジアにおける核不拡散の観点から好ましくないということなのですが、記事に示されていたその具体的内容を読みますと、少なからず驚きであり、GGIはいささか認識不足であったというか、ことはそう単純ではないと感じました
この記事によりますと、北朝鮮の核実験などにより韓国内で核武装を求める声が高まっていることを受けて、一期目のオバマ政権で核不拡散問題を担当していた前ホワイトハウス調整官のゲーリー・セイモア氏が4月22日の某シンポジウムで以下のように述べて、北東アジアでの「核のドミノ」を憂慮したとされています
「多くの韓国政府関係者は、将来米国が十分に安全を保障できなくなっても、再処理能力さえあればすぐに核保有できると考えている・・・もし韓国が核武装をすれば、日本が同じ道に進むのはほぼ間違いない」
「日本が同じ道に進むのはほぼ間違いない」・・・ここまではっきり言われてしまうと・・・でもあり得る話であることよなあなどとGGIは思ってしまったのでした
グッドナイト・グッドラック!