UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

霞が関の官僚たちよりはずっと正直な東電の社員・・・・

2018-05-12 02:00:43 | 日記
いま、GGIも原告の一人であるのですが、福島第一原発の事故に関する当時の東電幹部の刑事責任(業務上過失致死傷罪)を問う裁判、福島原発刑事訴訟(=東電刑事裁判)が進行していることを4月10日の日記に書きました。

これは東電の武藤栄・元副社長、武黒一郎・元副社長、社長だった勝俣恒久・元会長を被告とした裁判です。当初検察が起訴しなかったため、検察審査会の決定により強制起訴される至った裁判であり、検察官役は裁判所から指定された弁護士が担っています。

4月10日の日記にも書きましたが、公判は4月に5回開かれており、5月には4回、6月に4回開かれる予定です。多くの場合、公判が開かれるのは数か月に一度程度という裁判が多いため、この裁判はこれまでにない異例のハイペースで進められていることが分ります。

4月末までに東電や関連会社で津波の高さの予測に関する仕事に携わっていた社員の証人尋問が終わっており、5月1日の朝日新聞は「東電原発裁判 対策担当社員尋問に答える / 《津波15.7メートル》判断焦点 《国の長期計画の信頼性》意見述べる」と題した記事を掲載しており、「一つの山場を越えた」としています。

この裁判での大きな争点は、このような大きな津波が来る可能性を事前に予見できたか否ということであり、検察官役の指定弁護士が有罪判決を得るためには、被告たちが津波の危険性を認識していながら対策を怠っていたことを立証しなければなりません。

この立証のためにこれまで社員の証人尋問が行われていたのですが、上記の朝日の記事は、社員がどのような証言を行ったかかを報じています。証言したのは、津波の高さは15.7メートルとする試算を行った東電の子会社の社員、東電内で津波対策を検討していた「土木調査グループ」の社員と管理職です。

以下はこの記事からの引用です。

《尋問の中、傍聴者の多くが反応した瞬間があった。15.7メートルの津波の想定をして対策を検討していた社員が08年7月、(対策の)先送りを幹部から指示された時の感想について「力が抜けた」と語った時だ。当時は旧原子力安全・保安院が電力会社に地震対策の見直しを求めていた時期。現場が危機感を抱いていたにもかかわらず、上層部の判断で津波対策が行われなかった、と受け止められる内容だ。社員に指示したのは当時の原子力・立体対策副本部長だった元副社長武藤栄被告・・・社員は武藤氏の指示が「予想しない回答だった」とも述べた。》

《指定弁護士はさらに、グループ管理職の尋問を通じて「(見送り指示後も)個別に呼ばれるなど複数回、武藤氏に状況説明をした」「(勝俣氏も出席した)御前会議で津波対策の話をした」などと、現場の認識が経営陣に伝わっていたという証言も引き出した。》

《「15.7メートル」の評価に関しては、国の専門機関が02年に出した地震予測「長期評価」の信頼性がポイントになっている。尋問で社員は「長期評価は権威がある。採りいれないことはできない」「今も採りいれるべきだと思っている」と語り、管理職は「学者が『採りいれろ』と言っていた。採りいれざるを得なかった」と述べた。ただ、管理職は「根拠は信頼性に乏しかった」とも加えた。》

いかがでありませうか。東電の社員の証言ぶり、モリ・カケ汚職でアベ君を守るために明らかなウソをついて平然としている霞が関の「高級官僚」たちよりも、ずっと正直ではありませんか・・・

裁判にでもかけられない限り、「高級官僚」たちはおそらく平然とウソをつきつづけるのでありませう。あるいはたとえ裁判になったとしても、親分を守るためにウソをつきつづけるのでありませうか・・・・

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

今日の写真は裁判で責任を問われている事故当時の三人の東電幹部の姿です(岩波新書「東電原発裁判」2017年、添川孝史著より転載)。よろしければクリックしてご覧くださいませ

グッドナイト・グッドラック!


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