UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

ほんとうのこと言えば、警察国家にしたい・・・

2020-10-16 23:29:43 | 日記
日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を管首相が任命しなかったことが問題となっていますね。どうやら、真相は不明とされているものの、この6人が反政府的な考え・思想の持ち主であることがその理由ではないかという疑いが極めて濃厚であると言ってもよいようです・・・

6人のうちの1人、東大の歴史の先生(日本近現代史)、加藤陽子さんの最近の著作のひとつ、高校生を相手に講義した記録を本にした「それでも日本人は戦争を選んだ」(新潮社、小林秀雄賞)はGGIも読んだのですが、なかなか優れたユニークな著作、別にキケンな本でも何でもありませんので、加藤さんが6人のひとりであったことは意外でありました・・・

10月14日の朝日新聞など、最近の報道によれば、6人を除外することを首相に進言し実行させたのは内閣官房副長官の杉田和博氏であるとのことです。元警察官僚、東大法学部卒のGGIと同年齢の80代を目前にした人物です。誕生日もひと月と違いませぬ!このことを知って、東大ならぬ某大学のNO学部出身の、右腕骨折でいささかストレスが溜まっており、なんだか脚も少し弱ってきたようであり、元気がでないGGI、ええ年して、杉田君は元気やなあと思わず感心してしまいました。

ウィキペディアさんなどによりますと、杉田氏は「警察ではほぼ一貫して警備・公安畑を歩み、警備局長を経て内閣官房にて内閣情報調査室長、内閣情報官、内閣危機管理監として政権中枢で公安と危機管理を担った。2004年に退官。2012年12月26日、第2次安倍内閣において内閣官房副長官に就任」とされています。杉田氏はまた安倍前首相が新設した官僚の人事を完全に掌握するための「内閣人事局」の局長でもあるとされています。

政治記者さんたちはともかく、ほとんどの方は杉田氏の名前をはじめてお聞きになったのではないかと思います。というのは、彼は議員でも閣僚でもないからです。しかし、官僚出身でありながら日本の公安・治安・警備・インテリジェンスなどのプロ中のプロであり、政権内で絶大な権限を手にしている、いわば「影の人物」とも言うべき人物です。

学術会議会員任命に関する野党のヒアリングに対して元文科省事務次官の前川喜平氏が、文科省の分科会人事を巡って、かつて杉田氏から「政権を批判するような人物を入れては困る」と干渉を受けたことがあると証言していることからも(10月14日付け朝日)、このたびの騒ぎは杉田氏の入れ知恵を菅君が了としたことによるものであると考えても決して邪推したことにはならないでありませう。

安倍君はモリカケ問題や花見問題などこそこそとワルイことをしていたのですが、これらは「お友だち」のための「口利き」など、不正行為・スキャンダルあるいは汚職程度の次元の問題にすぎませぬ。しかしながら、このたびの学術会議会員推薦に際しての管首相自らによる干渉問題は、学問の自由や思想信条の自由を侵害するという憲法違反の問題を孕んでいる民主主義に根幹にかかわる問題、安倍君のけち臭いスキャンダルとは比べものならないぐらいの重大問題・・・

なぜこのような異様な、民主主義の根幹にかかわるようなことが起きるのか・・

GGIの考えでは、その主な原因のひとつは政権の中枢を警察官僚が占めていることです。これは極めて危険な状態です。治安を維持することは大切ですが、治安の維持=治安最優先=国民の監視、ではありませぬ。しかしながら、警察官僚はこれを簡単に混同し、いざとなれば強大な権力を背景に民主主義の理念を無視することも厭わないのではないか・・・、

などと考えておりましたら、日本の戦後文学を代表する作家の一人である、「海鳴りの底から」「方丈記私記」「審判」などの、優れた歴史的視野に貫かれた著作がある堀田善衛氏があるエッセーで以下のようなことを書いていたことを思いだしました

《あるとき警察庁の幹部である知人と話していたときに、聞いてみたことがある。

「それで君たちはいったい日本をどのような国にしたいと考えているのか?」
「ほうとうのことを言えば、警察国家にしたい」》。

堀田氏がこのエッセーを書いたのはずいぶん以前、数十年前のことですが、今や警察官僚の望みは実現されつつあると言っては言葉が過ぎるでせうか・・・

今日の写真は本文と関係ありませぬ。某日の夕焼けを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧になってくださいませ

なもあみだぶ、なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

グッドナイト・グッドラック!