最近は自衛隊もサービスがよいというかパブリシティにとても熱心です、このため湖都にある自衛隊の基地も、年に一度、創立記念日に基地を市民に開放し、戦車や対空ミサイル、機関銃、装甲車などいろいろな武器を展示し、触らせてくれたりします
GGIも何度か見に行ったことがありますが、そのオープンぶりにはびっくりいたします。何年か前、友人の自動車で行ったのですが、基地の敷地内にはいってもまったくのノーチェック、検問らしきものは何もなし、自動車にのったままノンストップで基地内の駐車場へ、そして武器が展示されているグランドへというわけです
戦争はもちろんよくないのですが、武器なるものは普通の市民は普段接することはありませんので興味深々、GGIもそうした市民の一人であります、かようなしだいで大人も子供もわんさか押しかけておりました
戦車が展示されておりました、それでGGI、戦車の上に乗って「ついにわれわれ市民は軍を制圧したぞお!」とVサインを出している勇姿を友人に撮ってもらおうと思ったのですが周囲にはガキどもが喜々としてアリのごとく群れ戯れておりましたので、まったくサマになりませんでした
このように戯れに大の大人でもアホなことをするものです、戦争はよくありませんが戯れに武器に触れてみるぐらいはまあよかろうと思うGGIであります
けれども、おまけに子供サイズの軍服まで用意されており、親子で記念撮影はどうですかというサービスまでやっていたのには、あきれてしまいました
しかしながら、先日(6月1日)、わが可愛さ余って憎さ百倍の朝日新聞を眺めていてあきれるどころではなく、GGIは絶句してしまいました
何と、あのアベ君が軍服姿で戯れている写真が掲載されていたのです、4月末にあった某イベントでの写真とのことでした、迷彩服を着て戦車に乗り込み右手を意気揚々とあげております
ここでお手数ですが写真をクリックしてご確認くださいませ
アベ坊や君、なかなかの張り切りぶりではありませんか、無邪気と言ってもよいような表情であります
日本国は一応は民主主義国家です、民主主義国においては軍に対する文民統制すなわちシビリアンコントロール(正確にはcivilian control over the military)は常識です、そのため一般的には、首相あるいは大統領が軍の最高指揮官とされています、シビリアンコントロールは暴力装置であるところの軍が暴走して勝手に戦争を始めたり国を破壊するような行為におよぶ危険を防ぐための、必要不可欠な制度であり、民主主義を守るための知恵であります
ですから民主主義国においては、文民のトップであるところの首相や大統領が軍服を着用するのはいかなる場合であってもタブーとされています、軍の優位を意味しかねないからです、民主主義の極めて重要な保障装置であるシビリアンコントロールを危うくしかねないからです
ところが一国の首相であるところのアベ・シンゾウ君、自衛隊の基地で無邪気に武器と戯れるお子さま並みの幼稚さで、迷彩服なる軍服を着用して戦車に乗って喜々として手を振っていたのです、童心に帰ったのでありませうか、シビリアンコントロールのことなど、まったく頭になかったのでありませう、まことに嘆かわしい憂うべきことだで済む話しではありませぬ。
ところが、さらにGGIがあきれ果ててしまったのはこの朝日の記事です
迷彩服で右手をあげた姿は「近隣国」に誤ったメッセージを与えかねない」と国会で追及された》という説明の一文を掲載したのみでありました、朝日のボケぶりもここに極まれり・・・シビリアンコントロールのシの字も書いておりませぬ、一面のトップで報じて、社説で取り上げても当然と思われるニュースであるからです、しかし他のメディアも大きく取りあげて問題視することはなかったようですから、日本のメディアは軒並みウルトラ・ノーテンキと言うべきでありませう(毎日が少し報じていた?)
かつて、イラク戦争のとき、ブッシュ大統領が戦闘機乗りの軍服を着用して哨戒機から空母に意気揚々と降り立った姿が大きく報じられ、「違反行為」として物議をかもしたことがありました(オバマ大統領もアフガンの空軍基地で空軍が提供したジャケットを着用したと言われています)
アベ・シンゾウ君の弁明は以下の通りです
「それはまったくの誤解であります、と申しますのは少なくとも自衛隊は現在のところ、私が改憲しない限りは、軍隊でないことは明らかであるからであります、したがって私が軍服を着用するなどということはあり得ないことなのであります、不可能であります、このため私が着用したのは迷彩服ではあっても断じて軍服ではないのであります」
グッドナイト・グッドラック!