マイケル・ポーランの
『雑食動物のジレンマ』という本があります。
東洋経済新聞社から出ています。
上・下それぞれ1800円+税。
人間は雑食動物です。
何でも食べます。
だから
何を食べたらいいかで悩むことになる。
そういう意味の書名です。
結論は、できるだけ工業化されていない
自然の食べものを食べるべきだ
ということです。
食べものに関心があるひとにとっては
あたりまえのことかもしれません。
しかし
ふつうに流通している食べものが
どれほど工業製品であるかを
私たちはもっと知る必要があります。
たとえばトウモロコシ。
アメリカでトウモロコシは
トウモロコシとして食べられるためには
ほとんど生産されていません。
家畜のエサとして
ブドウ糖果糖液糖(コーン・シロップ)や
加工デンプンなどの化学製品の原料として
栽培されています。
生産されるトウモロコシの6割は
家畜のエサとなります。
牛はもともと草食動物ですが
アメリカの牛が草を食べられるのは
生後6カ月までです。
そのあとはトウモロコシばかりです。
牛も牧場ではなく肥育場におしこめられ
徹底的に工業的な管理をうけながら
育てられます。
「アメリカの牛が牧草地を離れて肥育場に行ったのはたくさんの理由があるが、
その理由はすべて同じところに行き着く。
それは人間の文明であり、人間の食体系が工業的な生産ラインに従って
厳密に管理されるようになったということだ。
大切なのは、安定性や機械化、予測性、互換性、規模の経済だ。
トウモロコシは、この巨大な機械の歯車にすべてぴったりかみ合うが、
牧草はそうではない」(269ページ)。
工業化されればされるほど
食べものは質がおちてゆきます。
そうした質の低い食べものの代表が
ファースト・フードです。
アメリカの工業化された有機食品の現状や
ほんとに自然な農業をしている農家のようすも
紹介されます。
以上が上巻。
下巻は
ポーランが
食べるためとはいえ
動物を殺すことは許されるのかを悩みながら
ハンティングにゆき
採ってきた自生キノコなどといっしょに
理想的な食事を自分でつくるまでのお話。
キノコ狩りの話はもりあがります。
食べもののことを知りたいひとに
超お薦めの本です。
運営委員Hでした。
『雑食動物のジレンマ』という本があります。
東洋経済新聞社から出ています。
上・下それぞれ1800円+税。
人間は雑食動物です。
何でも食べます。
だから
何を食べたらいいかで悩むことになる。
そういう意味の書名です。
結論は、できるだけ工業化されていない
自然の食べものを食べるべきだ
ということです。
食べものに関心があるひとにとっては
あたりまえのことかもしれません。
しかし
ふつうに流通している食べものが
どれほど工業製品であるかを
私たちはもっと知る必要があります。
たとえばトウモロコシ。
アメリカでトウモロコシは
トウモロコシとして食べられるためには
ほとんど生産されていません。
家畜のエサとして
ブドウ糖果糖液糖(コーン・シロップ)や
加工デンプンなどの化学製品の原料として
栽培されています。
生産されるトウモロコシの6割は
家畜のエサとなります。
牛はもともと草食動物ですが
アメリカの牛が草を食べられるのは
生後6カ月までです。
そのあとはトウモロコシばかりです。
牛も牧場ではなく肥育場におしこめられ
徹底的に工業的な管理をうけながら
育てられます。
「アメリカの牛が牧草地を離れて肥育場に行ったのはたくさんの理由があるが、
その理由はすべて同じところに行き着く。
それは人間の文明であり、人間の食体系が工業的な生産ラインに従って
厳密に管理されるようになったということだ。
大切なのは、安定性や機械化、予測性、互換性、規模の経済だ。
トウモロコシは、この巨大な機械の歯車にすべてぴったりかみ合うが、
牧草はそうではない」(269ページ)。
工業化されればされるほど
食べものは質がおちてゆきます。
そうした質の低い食べものの代表が
ファースト・フードです。
アメリカの工業化された有機食品の現状や
ほんとに自然な農業をしている農家のようすも
紹介されます。
以上が上巻。
下巻は
ポーランが
食べるためとはいえ
動物を殺すことは許されるのかを悩みながら
ハンティングにゆき
採ってきた自生キノコなどといっしょに
理想的な食事を自分でつくるまでのお話。
キノコ狩りの話はもりあがります。
食べもののことを知りたいひとに
超お薦めの本です。
運営委員Hでした。