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基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

日本語の起源・系統を調べる際に忘れられていること

2022-12-31 23:57:23 | うんちく・小ネタ
DNAによる日本人の起源もなかなか難しいようです。

さらに、日本語の起源となると、正に孤立言語としか言えないようです。

さて、日本語の起源を探す際に、ある数と決めた語彙の、各国・各地域の
読み方と比較して近い・遠いと判定し、近い数の割合などから、言語が近い・
遠いと判断するようです。

これ日本の各地域でも差異があるため、これが日本語だとしてまとめて
やっってしまうとか標準語を採用するとか言うのは、結構まずいようです。
~標準語は江戸下町言葉とも違うので明治以降のどこかで作られた言葉と
 言えそうです。

さて、意外な所で、先生方が気がつかないのか見落としていることがあります。
それは、

1:古墳時代から、移動した集団がある。
  ~例:天皇家一族および、家来達

2:古墳時代以降に、移動したないし移封された貴族団・武士団がある。
  ~例:藤原氏の流れの一族は住み着いた土地に合わせてx藤を名乗っています。
     今や日本全国に入り乱れて住んでいるのですから、そこからさらに移動
     したわけです。
     名字を名乗れなかった庶民も名乗れないだけで名字を持っていて地元の
     集会では名乗っていた人も多いようです。全員が地主の名字を名乗った地域も
     あります。全員が遠くても姻戚関係があったようですから結構妥当ですね。
  ~武士団は派遣された地域に住み着き定住していましたが、
   戦国時代からは、武士団の移動が激しくなります。

3:平安時代以降は、島が流人用に結構使われています。
  江戸時代の幕府は八丈島を多用したようです。
  他藩でも独自の島流しをしていたようで、西郷隆盛は奄美大島・沖永良部島と
  2度も流されています。
  流人とはいえ、世話は村人達がしたようですから当然会話します。1、2と違い
  地元民との付き合いが濃いはずですから、流人の話言葉は伝わります。
  しかも村に流人は一人しか置かないように努めたでしょうから、村ごとに、話し
  言葉は違うはず。流人が死亡したら次の流人を送れるわけで幕府が同じ村には
  同じ国の流人なんて配慮するはずもないから伝わる方言は入り乱れるはず。
  方言を別の方言に置き換えることもおきるはず。

4:廃藩置県で生活の糧を失った武士団の多くは北海道に渡り藩ごとにまとまって
  住み着き開拓をします。
  よって北海道の方言を調べる?それ完全に間違っています。町村ごとに方言が
  違うからです。札幌は仙台藩士が主だったようですが、北大を作ったり、国の
  役所を置いてからそこら中の人々が集まるから、言葉もゴッチャに。

  元アイヌ系の方々は、隣村とも通訳を使わないと会話できなかったそうで、
  明治時代に共通語として日本語を強制しています。
  アイヌのコミックでは共通語を話したように描いていますが、共通語はなかった
  ようです。
  ~アイヌ語の辞書を作って残そうとした日本人がいたそうですが、村ごとに違う
   言葉だったので諦めたという話があるようです。
   矢野徹氏の「カムイの剣」では、アイヌに共通語があるかのように書いていましたが、
   残念ながら無かったのです。そういえばインディアン語も英語もあまり苦労せずに
   喋れた物語になっていたような・・・
   ~アメリカインディアンも共通語は無かったようです・・・1500言語って・・・
    北海道の縄文人は遺跡を残して絶滅していますから別として、万葉仮名文字を編み
    出すまでの永い間でも東北から沖縄まで会話可能な言語を維持できたというのは
    奇跡でしょう。日本全国の日本人が出来たばかりかもの万葉仮名で誰もが理解できる
    和歌を作り残せたのだから会話できる環境にあったことは自明です。
    日本人は互いに広く常時通商していたから同じ言葉を維持できたということでしょう。

5:第2次大戦後、町を焼き出された人々の一部は新たな開拓に住み着いたようです。
  私らより古い開拓の人たちの思い出話が米軍の空襲だったので。

6:満州・樺太引上げ者が開拓に住み着いた。
  樺太引上げ者は2つに大別されます。
  終戦即引き揚げ組と、ロシアと米国との協議で1946以後に引き揚げた組です。
  我が家は後組です。樺太同地区・同時期引き上げで同じ開拓に住み着きましたが
  家族単位で喋る言葉が違います。それは出身地が違うからです。当然、開拓がある
  地域の方言とも違います。
  つまりは子供達は、家(我が家では土佐弁)、開拓(学校で習う標準語)、
  学校(東北弁~多数派の地元の子供達は標準語を習っているのに方言を使い続ける)
  で言葉を使い分けたのです。

7:各地の国立大学への進学者は他の地域からも入ります。卒業して務める先も、その地域
  の会社が自然多くなります。
  例えば金沢大学。静岡出身者が入学卒業し石川県の会社に勤め今も住んでいます。
  彼の大学仲間が青森県出身で彼の妹に惚れて結婚し、今も一緒です。

8:会社の仕事が気に入って地方の会社を選ぶことも多いです。
  私、石川県の会社が気に入って入っちゃいました。
  でもソフトウェアがより気に入ったら東京勤務だった。
  ~バスガイドが喋る能登半島方言がほとんど理解できなかった記憶が。

9:大都市圏は地方出身者の坩堝です。

10:鹿児島は、薩摩藩がスパイを見つけやすくするために、人工言語を持ち込んだ。
  これらの言葉を外さないと鹿児島県のデータは無意味になります。
  昔、仕事で熊本出張の帰り、空港で食後まったりとしていました。
  そこに女子高生らしき一団が。会話がさっぱり理解できなくて、韓国人の一団かなと
  思いました。5分ほど聞いていたら日本語の言葉が混じることに気付きました。
  同じ飛行機で東京に向かう熊本の女子高生の一団なのだと。
  これなら他国のスパイは一発で露見するなと感心しました。

1~9のケースがありますから、人の選択をランダムにしてしまうと、データを採るごとに
違う結果が出るはずです。完全ランダムで元外人を選んだら悲惨です。
選択・抽出を恣意的に行わないと現地方言だけに絞ることはできません。
 ~これ、地域別にDNAの傾向を出そうという場合も同じですね。
近年はTV等の影響も昔から長くありますし10のケースもあるので語彙の選択もランダムは
マズイです。


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