ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

グイン・サーガ 栗本薫著 早川書房

2010-11-18 14:34:46 | ファンタジー

機会があったので、グイン・サーガのアニメ全26話の一気見をしました。

調べてみたら、原作は1979年以来130巻、外伝21巻(22冊)で、未完のままということです。すごいペースで書いたものです。現在新装版が出てるようです。

思えば1巻を買って読んだときに、すでに14巻まで出ていて、ライフワークですという話があって、これは付き合いきれないと、速攻でやめてしまったことを思い出しました。

アニメで思ったこと:(戦闘や戦術は、おいとくとして、多分アニメが作り出したもの)

1.水の落ちる秘境の図:どっから水が供給されてくるんだろう?

2.馬の歩き方などが、まず変。例えば右前足、右後足が同時に前に出る。こんな歩き方する4つ足動物いたか?

3.馬で冬山越えするというのですが:1)馬でってのが無理だろ、しかも乗ったまま?これは原作のせいか 2)荷物が少なすぎ:着替え程度しかないじゃん。テント、食い物、馬のえさは?

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秋山仁のまだまだこんなところにも数学が! 秋山仁 松永清子著 扶桑社

2010-11-13 09:57:06 | 学問

産経新聞に2009年9月から2010年6月までに掲載されたものだそうです。

しろうとがツッコめるはずがないと思っていましたが、いっぱいありました・・・・

第1章:

自然の生み出す模様の原因を説明しようとしてフラクタル図形を持ち出しているのは、常道っぽいのですが、例として出したものは、「大きい図形を細分化していくものばかり」なので、しろうとさんは、どうして?と疑問を残すばかりです。小さい図形から大きくなっていく例を使って示してくれないことには。

第2章:

一筆書きの説明には一般に3つの図ー(a)交点が偶数本だけの図、(b)交点が奇数本だけの図、(c)交点の奇数本が2箇所で、他は偶数本の図ーが出てくるのが普通だと思っていました。この本では、(c)が省かれていますが理由は不明です(cは当然ですが一筆書きできます)。さらに、ヘンな説明を引用します。”いま、図1(a)、(b)のように、点が線で結ばれた図形Fが与えられたとしましょう。”:図形としては(a)、(b)の2つが描いてあります。こういう説明のしかたって、説明無しで理解できるほどに浸透しているものなんでしょうか?(ちなみに、わたしは初見で、考え込んでしまいました)

でこの後、ドラムの設計と称した話が始まりますが、センサー?が4点なのに、3桁の2進数を使って説明が始まります。しろうとには、???です。なぜ4桁でなく3桁なのかの説明もありません。結果を読めば、ああ合ってるねとなりますが、理由は謎のままです。ついでに、このドラムは、生活の中の何なのかってとこも説明がありません。

もうひとつおまけ、”ハートA<ハート2<ハート3<・・・・<ハートK<ダイヤA<・・・”とカードの強さ順というか大きさ順を書いてあるのですが、”4種類のカードでは、ハート、ダイヤ、クラブ、スペードの順で小さく”とあります。”順で大きく”の間違いでしょう。

P60の確率計算で、壷から1個取り出すごとに、壷の中はひとつ減ります。一億から一つ減ったからってなんぼのものじゃと言わず、数学書なのだから厳密にお願いします。

P65で廊下を通り得る物体の最大面積の話題で、”円弧のかわりに伸開線と呼ばれる曲線を用いたものです。その図は複雑なので省略しますが”って、しろうとは、細かいとこはいらないんだよ、どんな格好の図形かがわかればいいんだよ。そもそも、計算式なんか見たくもないし、検算しろと言われてもごめんだぞー

とりあえず、P66からは、後日:一気に読む気力はわかない~~~~

第3章:

P87:土器の年代順ならべを”推論の否定”だけで終わってるのは残念です。付き合いの無い遺跡どうしの土器は入り混じらないという事実などもあり、Aだけ最初で他は横並びで、時代順に並べられないってとこが相場の結論なのかも。実も蓋も無いけど、これが現実?

第4章:

P111:大工は、誰もそんな積み方しませんって。大工は、ご存知のように、横に見た目できれいといわれるようにしか積みません。また、半分にしたブロックも使いますから、分断線なんかできっこありません。ここは、あくまでも数学的な遊びです。

P118:なんか、空港に2つのブロックがあって、同じブロックの中では、一機も飛ばないというとんでもなく不合理な世界のようです。また、地理的な配置も無視のようで・・・・これも、あくまでも数学的なお遊びのようです。

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死んだ女は歩かない 牧野修著 冬幻舎

2010-11-11 10:07:38 | ホラー

サブタイトルが片言英語なので、なんかなーと思ったのですが、日本語もつらいです。編集者どころか作者も、打ち終わったあと読んでいないのでは?

ファンタジーかもと思ったんですが、超能力っぽいのから魔法ありのなんでもありみたいなので、もうホラーと分類しときますです。HEROSに触発されてそうで、なんかはずれてるぞというとこも。例えば超能力を奪うのに、Hは、脳を食うんですが、こちらは内臓。脳の方が科学的根拠がありそうなのでHに軍配を。ついでに変身能力では、質量保存則は無視で、声もそっくり同じでいいのか?(Hは生身の役者がやるのだから必然なのだが・・・)

P13:”立体裁断されていても収まりきらない乳房が”:立体裁断されているのは、ラバージャケットなのだが。

P14:体から長大な剣をひっぱり出すんですが、これだと異次元ポケット?魔法でも無理?

P55:”二本の・・・腕で、警備部員の胴体をつかんでいた・・・乾月のはるか頭上を越える・・・振り返り・・・怪物の背に輝十字がしがみついている・・・・一歩踏み込み、男を掴んだ腕を斬りつける(*1)・・・・空中でバランスをくずした。男から腕が離れる。一瞬早く怪物から飛び降りた輝十字が、落ちた男を抱きとめた。(*2)”

  *1:一歩では届かないだろうし、そのまま踏み込んでいっても、輝十字の背中に斬りつけることに。*2:男は二本の腕でだから体の前に位置していたはずで、輝十字とは怪物をはさんだ位置にある。男は、怪物と同じ放物線を描いて落ちるはずだから、抱きとめに行く前に怪物を迂回しなければいけないので無理だろう。

P55:超音波で、キャビテーションを起こさせ、脳の特定部を一瞬に破壊することが可能といっているが、超音波でできるのは脳全体を破壊できるていどの集中精度(*3)しかないと思う。*3:武器としては充分すぎるほど。超音波では、発信源から円錐状に効果がおよぶから、脳内の特定部位だけってのは、そもそも無理。

P56:魔法などで変異したものが、死んだら元に戻るってのは、よくあるお話だが、この小説では、医療虫変異体に体を乗っ取られた結果の変異でないのか?で、本人が死んでも動くというのに、死んだとこで元に戻ってどうする?

P64:”・・・・出納係。」・・・・なんで、その名を知ってる”:出納係とか洗濯屋が名前か?著者は、”あだ名”に相当する言い方のない国からの帰国子女か?

P64:”煙がもくもくと吹き出した”:たかがタバコしかもシガレットなんだから、焚き火みたいにいくかと。葉巻でも、パイプでも無理だろう。10本程を一気にふかせばこの雰囲気にはなる。

全般に、会話には!や?などを使わずに書いてあり、しかも補足となるべき地の文があまりないので、これは断定か、疑問か、ただの記述かと読むのに悩みます。会話からのニュアンスを掴みきれないし、読むほうで勝手にニュアンスを加えろというもののようですが、はめてみて先に進むと、ありゃ違ったと・・・。人物などの性格描写の細かい小説や、長期連続小説なら推測できるものの、こういう単発小説で、それを読者に望むのは無理。例えば女性の「・・・・なの」って言い方は、発音しない限りニュアンスがわかりません。中ほどあたりから!や?を使い出すんですが中途半端で徹底できていないようです。

P65:あらゆる音を消し去る力:科学や超能力でも無理だから魔法としか言えない。

全般に、女性キャラの会話の調子が統一できていません。特に男性口調が混じってしまうのは、まずいっしょ。読んでもらってから出して欲しい~

チェックいれながら読むと、登場人物誰がいたんだっけと考え込み、これ誰の発言だと前に戻って調べるはめに・・・・(小説としては、誰の発言かを書かないのは、めずらしい方かもね)

チェック多すぎるのて途中ですが、もうやめときます。

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虚空塔の覇者 麻木未穂著 幻冬舎

2010-11-10 00:16:06 | ファンタジー

戦闘場面とか、むちゃくちゃなんですが・・・・・

これまでの小説って誰かが助言してくれてたんでしょうね。出版社が変わってこれじゃ・・・・・

P63:建物の中でギガが「曲がった剣」を投げるのですが、舌を切った上に戻ってきてギガが受ける・・・・・・ブーメランを想定しているなら、ブーメランは当たれば戻ってこれません。当たらない場合でも、戻るには、結構な空間が必要です。建物の中で戻って来れるって、大き目の体育館か?戻ってくる刃物をなんなく受け止めるって、マンガとかRPGとかの影響ですかね、これは。芸人は、刃物の投げあいをやりますが、あれは、軌道が変わらないからできるのであって、少しでも当たると軌道が変わるので無理でしょう。追加1:左右非対称な剣(ブーメランのように片方に歪んでいる)でないと・・・魔法で戻ることにしないとヤバそうですね。追加2:横に伸びた舌だけ切るには縦に剣を回転させないと他も切っちゃいそうです。不幸なことに縦回転で戻れる武器は無さそうですから、やはり魔法で戻るとしないとダメそうです。

P106:ハツユは馬上のギガの前に据えられ、囲みを割って抜け出して逃げるのですが:”ハツユは・・・・雨の向こうににじんで消えた男たちをいつまでも見つめていた”:これ基本的に無理です。理由1:後ろ向いてもピッタリくっついていてハツユより大きい体のギガが邪魔で後方は見えない。理由2:自分らが馬で逃げ、敵も逆に逃げているので、すぐ見えなくなる。理由3:馬の上下動で、見つめるってのも、まず無理でしょ。

P162:徒歩の短剣しか持たない敵と、馬上でしかも剣とか棒もちとの戦闘方法が変。基本的に足腰や馬など徒歩の敵にやられそうなとこが無傷で、通常絶対届かない顔だけに傷を受けるってのが不自然すぎます。馬に乗っている敵と戦う場合は、馬を傷つけるとか馬から落とすのが基本。

P225:丸太が丁度いい長さで落ちているって、ご都合主義すぎ・・・・生木切り倒して、切りとらなきゃだめでしょ。ころがってるのって、枯れ枝でしかも長いのしかないし長さが良くても彫刻に向かないよ。ボロボロですから。

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