ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

グウィノール年代記1 <<呪肉>>の徴 縞田理理著 中央公論新社

2010-12-31 15:06:01 | ファンタジー

女の子2人が主人公のヒロイックファンタジーです。剣と魔法の戦争のない一見平和な世界です。

主人公が女性なだけに、事件が起きたあと、もったりとしか話が進まないのが少し残念です。2巻目以降に期待します。

変なとこを

植物にも呪肉があるようなんですが、キャベツに口ができた場合には、歌い出すというのですが、人間にできた口の場合は、なにもしゃべらないという、一見ご都合主義が。

主人公たちが、かくれているところを、魔法にあやつられた方々が襲うのですが、操られる人と操られない人とに、ご都合主義が。

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魔王をプロデュース!? 甲田由著 幻冬舎

2010-12-29 14:22:42 | ファンタジー

第1回幻狼大賞優秀賞の作品です。コミカル調のファンタジーです。

次回作作品も期待できるかも。

例によって、奇妙なとこを。

P12-13:モーニングセットの看板出すだけのために外に出た彼女が店に入ったら、「お帰りなさい」って?普通言わないだろうな。つぎに、看板出して店に戻ると、すでに客がいて、注文品が出来上がっているのですが、ここで、2つの疑問が:1.客はマスターが店を開けるのを待っていたんだろうね。2.彼女は、誰が何を頼んだのか知らない。注文したときに彼女はいなかったってことだろうから、彼女は店が開いてから出勤したってことか。いいのか、そんなのんびり店員で?

P17:魔法で新聞の絵が動くってのは、ハリポタもやってることだから、いいとして、カラー?このファンタジー世界に、あまり文化の香りがしないんですが。まあ、江戸時代でも、色刷りの絵は、あったわけなんですが・・・

P21:階段を下りて扉を開けて部屋に入るから、後に出てくる半地下に住んでいるという説明を読むまでは、ええ?と首をひねることに。どうも、2階以上もあるようなんdすが、2階以上の入り口はどこに?

P240:明り取りの窓を通して中にいる敵を弓矢で攻撃するのって、実際には無理がありそう。しかも、少なくとも2方の壁越しってのは。矢の有効射程は、100mとか200mのようで、これらは、放物線を描いて飛びます。上級者の射る矢の初速は、60m/秒くらいのようです。60mの距離なら1秒で届くわけで、矢は約5mほど落下しますから、約1.2m上がって落ちる放物線を取らせないと届かないようです。距離も窓の高さも考えればひょひょろの力ない飛び方でしかねらった敵にあたらないようです。魔法で軌道をコントロールしないと無理でしょうね。

ねらわれた方は、位置を変えれば容易に避けられるはずです。まあ、窓越えてから、魔法で軌道をコントロールするってのは、正解です。最初からやらなきゃダメでしょう。

この小説には、無敵の魔法がでてきます。

その1:どこで死のうが即座に死体が回収されて、無傷の状態に復活してくれる保険と言っているが多分魔法。対象者が勇者だけって、勇者や悪人のターゲットは、保護してもらえないらしい。で、この魔法は誰が使えるんだ?

2:対象者を赤ん坊にまで戻らせる魔法?ここまですごいとは、王様一族知らずに損しましたね。悪人でさえ殺したくないという現われ?王子の父母や随伴者、また妖精族は、殺されてるんだから、すごい博愛に満ちすぎ。

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裁く十字架ーレンテンローズ 大田忠司著 幻冬舎

2010-12-21 19:47:13 | ファンタジー

推理物です。

どこがファンタジーかというと、謎を解いた後の、後始末がファンタジーだからという・・・

推理部分だけでは、売れませんね。で、ファンタジーがくっついても・・・・

後始末が、「なかったことにしましょう」、あるいは、「ここは、こういうことだったことにしましょう」と無理やりハッピーエンド?にしています。後始末そのものにルールがありそうで無さそうな・・・・

P62:「蒼穹が」:良くこんなの使うなと思ったら、小説やアニメのタイトルに使われていたんですね~

P67:「風にそよぐ木の葉の、乾いた音」:枯れ葉じゃないんだよな・・・

P67:表面の合板が少し捲くれ上がり、ドアを開くたびにドア枠と三和土(たたきでは変換できないとは時代か・・・)を引っ掻いていた。:古いドアで、こうなりやすいですが、この説明では引っ掻けないです・・・・合板の横になっている板がほつれてずり落ちて引っ掻くんです・・・

P213:この小説は、主人公の目線で書いてあります。で、花を知らない拓美ですが、小さいヒマワリの花は知っててもいい?

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四界物語2 異玉の騎士 黒川裕子著 中央公論新社

2010-12-13 14:10:14 | ファンタジー

独立しはじめると、なんか、ちょっと・・・という感じです。誰かに、原稿をチェックさせてくださいね。お願いします。

P7:竜に乗って戦闘だと言うのに、何の道具も使っていないようで・・・・・ 裸馬に乗る以上に無理では、ないか? ついでに、乗ってて下が見えるということは、竜の首あたりは、馬の首程度の太さと考えていいのだろう。で、乗っている位置より後に羽根があると・・・

P12:「太陽に近づいたぶん、地上よりもはるかに強烈に・・・・」:この世界の太陽って、月の軌道程度の近くにあるのか?竜は、大気圏を飛んでいるから、この地球上では、有り得ない感想。

P30:「夜明けのような瞳・・・責めているような眼差し」:うーん、少女コミックの世界?よくわかりません。

P56:「明かり石を取り出すと、高く放り投げて、背負っていた弓で撃ち抜いた」:後にも別の人がやっている。あまり大きくなさそうな石なのに、これを全くの暗闇でやるのだから、すごすぎます。時間的にも、きつそうだが早業なんだろうね?

P62;「砲弾は、真っ赤に熱した錫の滴りとなって」:錫の砲弾って、軽そうで威力なさそう。銅、青銅もありそうですが、ここは、鉛や石とかが正統でないのかな?

P65:人を船に捕らえておくのに、油の入った照明器具なんか貸し与えるはずがない。木造船ですよ、火付けられたらどうします?

P83:「瞳は氷結した海の色だ」:いったい、どんな色?白い瞳がありえないことは確かだから、青系の色?

P84:「たった三日の滞在ではないか」:ここに至る前に、「長い時間をかけて」交渉があったらしいのですが、当人たち以外の誰が交渉したとするのか?数時間の交渉で済んだというなら笑える。

P94:竜は、質量保存則を無視して大きくも小さくもなるらしいのですが、小さいときは幼い形態になるようだ。別に、話からして、小さくなる必然性は、あまりないように思うんだけど。単にかわいいから?

P97:竜は、何から生まれてくるんだろう?千年前に、少なくとも死に絶えているわけなんだが。これ、この小説の解くべき謎でもあるかな?

P99:「美しい唇に微笑を浮かべた」:男にこんな形容使われても・・・・

P117:「自分の手で選び取ることだ。そうすれば後悔だけはせずにすむ。」:人間は後悔する生き物であるって、言葉をどっかで聞いたような。

P122:「きっちり四十機、用意しました」:数えてるのは小型船舶らしいのだが。

P162:「寝こけて」:”眠りこけて”ってのは、聞くけど。

P168:「祖父母の代に三人以上の混血がない半端者たちで」:混血が多い国では、こんな言い方はしませんね。1/2(ハーフ)、1/4(クオーター)、1/8、1/16といった分数でどれだけ血が入っているかを表現するのが普通です。どれだけ、薄くなれば純粋と言えるのかって基準がありませんし。祖父母3人が純粋なら、2/4はセーフで3/4はアウトってことですが、祖父母3人が全員ハーフなら、3/8で、アウトってことになっちゃいます。まあ、公平性のない世界では、どうでもいいことかな?

P195:「とオファンに声をかける」:自分がオファンのはず。

P196:皇子はいいとして、いつの間に全員の正体さらしたんでしょうか?

P198:「二代前の王の王妃」:現王の祖母と言えば簡単なのに、二代前の王とは、話をややこしくしてないか?女王は、王ではないということかな?

P217:「落日が海上ににじんでいた」:見えるのと、これとじゃ・・・・

P241:ワンが、村を襲うのですが、いっしょにいる帝国軍兵は、なぜか襲われないというご都合主義が。

P247:「虎は鋭い爪で甲板の木材を木くずのようにむしり取り」:どんな虎であろうと、木くずが肉球に刺さったら痛いだろうな・・・

追記:最大のチョンボについて:「トゲウオ」がサナギ状になって、孵化?して最初に見たものを親と認識する」 というのですが。

1.孵化して成長するまで、親が付きっ切りで世話する生物でのみ、この本能みたいなのがありますね(ついでを言うと孵化してすぐ動き回れる生物限定っぽい)。トゲウオは、いったん成体になっていて、サナギ化ですべての記憶も知能も無くすってのは、ファンタジーだからってことでいいとしても、世話をする生物がいない生物が、初見の生物?を親と認識するような生物ってのは、存続させること自体が無理でしょう。

2.ついでに、親の言うとおりに動くってのは、あまりにご都合主義です。トゲウオが本能?でヒトの言葉を理解するとか、親の考えることを理解して動くってこと(テレパシー?)を意味しますから。

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夢の上1 多崎礼著 中央公論新社

2010-12-02 17:45:42 | ファンタジー

主人公の独語で語られるファンタジーです。

主人公の夢が水晶という形になり、その水晶にとらわれた夢を、ある男が利くというものです。(男の正体は、多分に光神王)水晶の数は6個のようなので、6話あるわけで、この巻で2話語りましたので、3冊構成。現実の解決編を含めて4冊になるんでしょうかね。

サマーア神政教国の空は、灰色の時空晶という宝石の一種で覆われているらしい。どのようにして空中に保持されているかは、語られていないので不明です。国の外は、普通に青空と太陽があるようです。

3作目になって編集者の手を離れてしまったのか、チェックが甘くなっているようです。おもしろいんですが、読んでて微妙に引っかかります。

P7:「夢利き」:ほとんどの小説は、読者の目をあてにして、音だけではわからない言葉も相手には完全に通じたものとしています。この場合、「夢聞き」ないし「夢聴き」と受け取るのが普通でしょう。

P12:「このナダルでも」:お話で言う場合、ナダルに今いないと、この言い方ができないのだが。ここは、「そのナダルでも」が正しい。

P13:ことばが、ちょっと不統一かも。”思ったことがございます。~時のことでございました。”も、どっちも”ございます”で良さそう。日本語の”ございます”の過去形は、変です。

 話のほとんどが、すべて、現在形でいはずなのに、これは思い出話なんですよと念をいれた書き込みが邪魔。その当時の心情描写を細かくしたいからという理由で現在形で話をすすめたかったのかも?思い出話で語られては、何が起きようと、あんたは無事だったのねと。ハラハラドキドキのしようが無い・・・・

P197:一度だけ、失敗してしまったことがある。~何が失敗なのか、よくわからん・・・・

P198:間接技、絞め技だけって、そこに持ち込むまでの訓練があるのでは?関節技では殺せないし、絞め技でも殺すまでに時間がかかりすぎるので、相手の頸を切るなどの訓練があるはず。

P206:おっと、何日前、何年前ってことばに、何日間前、何年間前って、間がついてる・・・・俗に間がついてていいのは、数時間前だけなんだが。

P211:曲刀と剣との戦いで、あまえさんら、くっつきすぎでないか?

P222:馬上槍と片手剣の戦いだろ?くっつきすぎ。

P224:馬上で諸手剣と両手に持つ2本の曲刀での戦いなんだが、やっぱり、くっつきすぎ。馬にまたがっていて、左右の届く距離は大きく異なることとか、馬の体幅忘れていませんか?

P229:”あれが最後になるとわかっていれば”・・・・著者は平気で相手が死ぬことを予言してくれる。ここでも、読者は、現在進行形の小説を読んでいたつもりが、遠い過去に飛ばされるのです。

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