これも古本屋で見つけました。昭和63年発行です。
徳川綱吉の時代に合わせて、ハチャメチャな、ファンタジーを展開するもので、結構おもしろいです。
タイムワープを駆使しますが、死んだ人間しか利用できず、ワープ先では幽体でいるか死骸に乗り移るしかないというシバリがあります。
で、巧妙に隠された問題が一点・・・・
敵が3霊人を封じるのですが、それに使う呪の隠し場所が、江戸時代の今だけでなく、10年先と200年先に隠すというものです。未来に隠した呪がなぜ過去に働きかけるんだという疑問は、おいとくとしても、未来にどうやって隠したのだという最大の疑問が・・・・・ 怨魔皇帝なら隠せそうだけど、200年未来に隠しに行ったとしたら、自分が既に封印されてしまっている未来を見ることになりますが、話では、そんな気配はありません。なお、隠し方もぞんざいで、1つめはわざわざ解法が付いているという親切設計。
これらを、おいても気楽に楽しめる一冊です。
おまけ:タイムワープをまじめに考えると、同時に空間を移動するというより跳躍する必要があります(地球の移動速度は、ブログ中に書いてあります)。実際にタイムワープだけできる超能力者がいたとしても、ワープした途端に宇宙空間に出現し数分で窒息死してしまうでしょう。またすぐ戻ろうとしてもワープした瞬間の時刻に戻らない限り再び宇宙空間か地中その他に出現することになります。なお、タイムワープでは、慣性の法則は、どうなんでしょうね?維持されるとしても、維持されないとしても、どっちも怖い結果が・・・・・ついでですが、テレポテーション(ワープとかリープとかジャンプとかもか呼ばれる)では、ご都合主義的に出現地点に対して速度ゼロというのが普通のようです。ご都合主義というのは、地球は常に動いているので、慣性が維持されるなら、緯度が異なる地点へジャンプすると、速度の違いにより転ぶとかすっとんでいくことになるし、慣性が維持されないとしたら、無条件に水平線方向?にすごい速度ですっとんでいかないとおかしいのです。