![Img_2204 Img_2204](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/22/2f051358b8009b5e4d04b26d7308adf1.jpg)
All Photos by Chishima,J.
(以下すべて シロエリオオハム 2011年5月5日 北海道十勝郡浦幌町)
首を下げて飛ぶ姿は一見アビのようでもある。アビ冬羽であれば、頭部から頸部にかけて、上面と下面の白黒はもっとはっきり分かれる。アビ幼鳥は顔をはじめ上面は灰色みを帯びる。チョコレート色のような黒褐色はオオハム類に特有のもの。雨覆は外縁が淡色の幼羽であり、第1回夏羽の若鳥と思われる。成鳥なら時期的にも夏羽であろう。本種の特徴である喉の線(chinstrap)は確認できないが、同じく特徴である下尾筒の線(ventstrap)は明瞭に見える。道東ではこの羽衣の本種が多数越夏し、夏に見るのが冬羽タイプばかりなのは、繁殖に参加しない若鳥が留まっているためであろう。
![Img_2206 Img_2206](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/19/8a8344194522f601df8c245ef93a3c8e.jpg)
左翼次列風切のやや外側が欠損している。右翼の同部位もそのように見え、換羽によるものなのかもしれない。翼下面はアビ類のどの種類でも白く、外縁は黒っぽい。
アビ類は大型で、翼の拍動はカモ類やウミスズメ類に比べると遅いが、飛翔速度は意外と速いようで、本種が飛翔中のシノリガモを追い抜いてゆくのを見たことがある。
(2011年12月4日 千嶋 淳)
*一連の写真は、日本財団の助成による十勝沖海鳥調査での撮影。
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