![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/b7/9840c723c27989e4c65f6703e0045ec9.jpg)
Photo by Chishima, J.
(オオハクチョウ、ヒシクイなどの大型水鳥 2013年4月 北海道中川郡豊頃町)
(FM JAGAの番組 KACHITTO(月-木 7:00~9:00)のコーナー「十勝の自然」DJ高木公平さん)
浦幌町、豊頃町から池田町にかけての十勝川下流域は、春と秋に多数のガン類やオオハクチョウが羽を休める、国内でも有数の大型水鳥の中継地です。オオハクチョウは帯広川や十勝川温泉でも見られるので、ご存知の方も多いでしょう。ガン類はカモとハクチョウの中間くらいの大きさで、カムチャツカなどロシア極東で夏に繁殖し、東北や北陸で冬を越す行き帰りに十勝へ立ち寄り、渡りに向けたエネルギーを蓄えます。
1万羽を超えるマガン、5000羽以上のオオヒシクイ、2000羽以上のオオハクチョウにくわえ、近年では希少種のハクガンやシジュウカラガンも群れで飛来し、沼や川、農耕地はこれらの水鳥で賑わいます。一方で、畑のコムギやジャガイモを食べてしまうこともあり、農業に携わる方からは害鳥視されることも少なくありません。
警戒心の強い鳥なので、観察の際には近寄りすぎない、車から降りないなどの注意が必要です。同時に、牧草地を含め農地へ立ち入らない、農作業の邪魔になるような車の止め方をしないといった地域への配慮も忘れないようにしましょう。NPO法人日本野鳥の会十勝支部のホームページでは、この地域での鳥の見方やマナーも紹介しておりますので、是非参考にしてください。
(2015年4月8日 千嶋 淳)