鳥キチ日記

北海道・十勝で海鳥・海獣を中心に野生生物の調査や執筆、撮影、ガイド等を行っています。

新刊のお知らせ

2014-10-09 10:48:27 | お知らせ
ある日の仕事場 2014年8月頃)
 

 10月下旬に著書が2冊出る予定です。どこかで見かけた際はお手に取っていただけたら幸いです。

 ① 「北海道の動物たち 人と野生の距離」
著者:千嶋淳
ISBNコード:978-4-8342-5302-3
判型/総ページ数: 四六判/208ページ
定価: 1,800円(本体)+税
発売年月日: 2014年10月24日
発行: ホーム社 発売:集英社
「鳥は空を海獣は海を、自由に時に何千キロも移動する。人間の環境破壊は動物たちの命を脅かし、弱い生物の絶滅は食物連鎖を破壊する。野生を見つめることでかけがえのない地球と命の連環が見えてくる。」(集英社HPより)

 一昨年の「青春と読書」連載から発展しての出版ですが、大幅に改稿や加筆を施し、新たに書き下ろした部分もある、ほぼ別物です。海鳥・海獣にやや偏っているものの、最前線の現場からの情報と、古代から現代までの人との関わりに焦点を当てて書いたつもり。写真(モノクロ)も110枚以上用い、視覚的にも楽しめる本になったと思います。

② 「北海道の海鳥2 ウミスズメ類② アホウドリ類」
著者:千嶋淳 イラスト:鈴木瑞穂
ISBNコード:978-4-9907411-1-2
判型/総ページ数: B5判/56ページ オールカラー
定価: 1,000円(本体)+税
発売年月日: 2014年10月31日
発行:NPO法人日本野鳥の会十勝支部

「太平洋、オホーツク海、日本海とそれぞれ性質の異なる3つの海に囲まれた北海道では多くの海鳥が繁殖し、遠く北極圏や南半球から季節的に飛来する海鳥もいます。ただ、普段は沖合にいるため、バードウオッチャーの間ですら馴染みの薄い鳥たちでもあります。そんな彼らを知る一助になればとの思いで昨秋発行した「北海道の海鳥1 ウミスズメ類①」はおかげさまで売れ行きも好調で…(中略)…続編の本書ではエトロフウミスズメ族の5種とツノメドリ族3種にくわえ、アホウドリ類の総論と3種を扱います。」(前書きより抜粋)

 こちらは11月1、2日に千葉県我孫子市で開催されるジャパン・バード・フェスティバル(JBF)がお披露目となる予定です。その後はネット上でも販売します。沖合にいてなかなかお目にかかれないエトロフウミスズメやエトピリカの仲間、アホウドリ類の識別や生態について、多数のカラー写真とともに紹介しました。海鳥観察のお供に是非!!

よろしくお願いいたします。

(2014年10月8日   千嶋 淳)

140923 十勝が丘展望台タカ渡り観察会

2014-10-09 10:39:29 | 猛禽類
アオダイショウと子ども 以下すべて 2014年9月 北海道河東郡音更町)

 秋らしい爽やかな快晴の中、NPO法人日本野鳥の会十勝支部主催の観察会には26名が集まりました。午前7時半、朝のひんやりした空気が心地良い展望台周辺はシマエナガやメジロの声に包まれ、コアカゲラまで姿を現しました。更にはアオバト2羽が飛んで来て、1羽は近くのカラマツ樹上に止まってくれたため、望遠鏡でじっくり観察できました。

 小鳥が静かになってくると、いよいよタカ類に期待がかかります。しかし、9時を回ってもタカは現れず、そのかわりテーブルを広げてカフェを開く者、熱気球を観察する人々、鳥談義に花を咲かせる一行など思い思いの時間を楽しみました。そんな中、参加者の一人が小ぶりのアオダイショウを捕まえて来て、何人かの子供たちは歓声を上げて喜び(大人も当日一番の盛り上がりを見せておりました。ある一時、越冬場所を探す無数のテントウムシの仲間が展望台を通過して行ったのも印象的でした。自由集合・自由解散のため人の少なくなってきた午前11時頃から猛禽類の動きがやや活発になり、午後12時半の解散までにオジロワシ2、ハイタカ1、ノスリ2、チゴハヤブサ1が飛びました。今年も晴天に恵まれ、ゆったりとした展望台タイムを満喫できた探鳥会でした。参加いただいた皆様、ありがとうございました。

思い思いの時間を楽しむ


観察種:マガモ ドバト キジバト アオバト カワウ アオサギ ダイサギ タンチョウ オオセグロカモメ トビ オジロワシ ハイタカ ノスリ コゲラ コアカゲラ アカゲラ チゴハヤブサ ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ ヒガラ シジュウカラ ヒヨドリ エナガ メジロ ゴジュウカラ ハクセキレイ ビンズイ タヒバリ イカル シメ ホオジロ アオジ (33種) その他:エゾリス アオダイショウ

展望台から望む十勝平野と日高山脈


(2014年9月25日   千嶋 淳)