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トッポパパの日本気まぐれ紹介、 その215 『横浜開港の歴史を訪ねて、三塔物語』 その6

2017年09月21日 | トッポパパのディスカバー・ジャパン
門柱や灯り、門扉も総領事館当時のもので、壮麗で優雅な正面玄関です。
写真だと大木の陰になってしまいましたが、ドアの上部には、屋根のような櫛形のペディメント(扇型の窓)がついています。



玄関の左右には、シンプルな窓をはさんでペディメントのついた窓が対象に配されていて、3階には丸窓があります。
総領事館として、1階は執務室、2階は事務官2世帯の住宅、3階は使用人の住居として設計がされたそうです。
往時には正門2階の窓台の部分には、英国王室のエンブレム(紋章)が飾られていました。

長く総領事館として使われていましたが、1972年に東京の英国大使館へ業務をすべて移管した後。1979年に横浜市が建物を買い取り、1981年に「横浜開港資料館」として公開されました。
2000年には横浜市指定文化財にも指定されています。



参考ですが、以前紹介した下の写真は、港の見える丘公園に隣接した現・横浜市イギリス館で旧英国領事館公邸です。



中庭にある大きな木は横浜の歴史を見守ってきた、タマクスの木です。



江戸時代からこの地に生えていたそうで、ペリー来航時に艦隊に随行してきた画家ハイネが描いた『横浜上陸』の絵の右端の大きな木が、このタマクスの木だといわれています。
慶応の大火、関東大震災などで大きな被害を受けながら、そのたびにタマクスの木は根から新しい芽を吹き、再びこのような大木となりました。



『開国博Y150』のマスコットキャラクター『たねまる』は上半身は芽を出したタマクスの木の種子をイメージし、下半身は船をモチーフにして、横浜のタネが世界に向け出航するイメージを表しています。



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横浜に有名な三塔があり、「キング」は『神奈川県庁本庁舎』、「クイーン」は『横浜税関』、「ジャック」は『横浜開港記念会館』のことです。
『キングの塔』の愛称で親しまれている神奈川県庁本庁舎です。



表面に溝を刻んだスクラッチタイルの風格のある建物は、日本趣味と洋風建築が調和し、荘厳さを感じます。



アール・デコを意識したモダンな鉄筋コンクリートビルの頂部に、和風の屋根を融合させたものです。



随所に、幾何学的装飾が多く用いられ、平行のラインを強く意識し細部にこだわった建築物です。



神奈川縣廳と旧字体で書かれています。
トッポパパもそうですが、もう読めても書ける人は少ないでしょう。



続く.........................................................................