tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

中国の将来を憂う、杞憂であることを望みつつ

2022年10月06日 11時48分01秒 | 政治
中国では、毛沢東の晩年の政策の過ち(文化大革命)に学び、鄧小平が定めた国家主席の任期5年2期までという決まりを過去二代にわたり守ってきましたが、習近平に至り3期あるいは終身といった方向に向かいつつあるようです。

今月中には決まるのでしょが、習近平が着々と打ってきた手が効果的に働き、体制は習近平三選という線で固まりつつあるというのが最近の各種報道から確実さを増しているように思われます。

感情を殆ど表情に表わさず、何時もポ-カーフェイスの習近平ですから、TVの画面からは解りませんが、発言の内容や行動からは、中国を世界一の国にすると言った強い意識が窺われるというのが多くの人の持つ印象のようです。

このブログではこの夏「民主主義のトリセツ」を4回に分けて書いてきました。
ご覧いただいたかたもあるかと思いますが、「こんな取り扱いをすると民主主義は往々失敗します」という事を例を入れながら、当面8項目挙げたものです。

その8項目の第1が
1、 過去の経験から、リーダーの最長任期を決めたら、それを伸ばそうとする人をリーダーに選んではいけない。
というものです。

説明としては、大はプーチンから小は安倍信三まで、任期の規定を捻じ曲げて、プーチンの場合は、最初はメドベージェフと大統領と総理大臣の座を交替してワンクッションおき、改めて大統領になり、今度は法改正をして任期の制限をなくすことにしたようです。

安倍さんもご承知のように、自民党のルールを改正して3期目を迎えています。
習近平も着々3期目への体制を作りつつありますが、何をやるか世界中が心配しているようです。

というような次第で、歴史から学んだ結果の知恵を、個人の願望や力で無理矢理変えようとして見ても、その結果は、どうもいい事にはつながらないという事に気を付けましょうという趣旨の「民主主義の取扱説明書」です。

そのほか他人のウソを批判しながら自分も嘘を言う人は選ばない方がいいとか、いろいろあります。
民主主義というのは社会活動、特に政治のために考えられた「道具」ですから、道具というのは正しく使わないと怪我をしたり、徒労に終わったりするので十分気を付けましょうという趣旨のものです。

話を戻して、習近平ですが。今迄も南太平洋の領有権の問題で、国際司法の判断を「紙屑」と言ったり、台湾併合を必須と言ったりしています。

人間は通常、歳を取ると好々爺で優しくなるよりも、頑固になって他人のいう事を聞かなくなる場合の方が多いので、3選から終身で、中国が世界の巨大なトラブルメーカーになることのないよう願うばかりです。

日本は、もともと中国とは近い国ですが、今、習近平と腹を割って話せるような大物政治家はとても見当たりませんから、常套語の「注意深く見守る」しかないのでしょうが、やっぱり心配です。