tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新総裁選びは首相選び、国民にも解りやすく

2020年09月01日 18時16分31秒 | 政治
新総裁選びは首相選び、国民にも解りやすく
 自民党の新総裁選びがはじまりました。
 様子を見ていますと、広く自民党員の意見を聞こうという民主的な動きを尊重する人々と、派閥や人脈、当座の利害関係と種々の思惑が交錯する中で、いわば密室の中の駆け引きで決めようとする動きとの折衷案になるといことのようです。

 党名が自由民主党ですから、広く意見を聞こうというのが民主的な考え方、少数の利害関係者のそれなりの判断で決める自由を尊重しようというのが自由重視の考え方という事で、両方があって「自由民主党」という事なのでしょうか。

 民主的な考ええ方には、広く意見を聞くというそれなりの根拠があり、限られた幹部の中で決めようというのには、多事多端な折、急いで決めることが重要という理由があるようです。

 一方、安倍さんは、思いのほかお元気で、外国首脳と連絡を取ったり、テレビではいつもの調子で演説をされたりしています。

 突然の退陣ですから、後継者の育成が出来ていなかったという批判もあるようですが、後継者の育成というのは、結構難しい事で、かつての三角大福などと言われた時でも、育成というより、皆さんが自分で育ったというのが現実ではないでしょうか。

 長期政権を握ろうという方は、だいたい後継者を育てるのは下手で、対抗馬が育ってくるとそれをつぶす方に力を入れるという事もあるようです。

 そんなこんなで、安倍さんの後の総裁選びは、急いでもそれなりの時間がかかるようですが、自民党員の考え方と同時に重要なのは、国民の考え方も、ではないでしょうか。
 自民党の総裁になれば、総理大臣になるのだからです。総理大臣には、自民党のことではなくて、日本のことを考えてもらわなければなりません。

 であってみれば、自民党総裁選に立候補しようとする人は、内政から外交まで、幅広く思うところを、広く国民にも、ぜひ、解りやすい形で明らかにしていただきたいと思うところです。

特に、アメリカの大統領選の行方、中国、ロシアなど共産主義圏の独裁主義傾向の深刻化など世界的な国際関係の不安定化の中で、世界の中での日本の立場がますます微妙になってくる可能性も大きく、内憂と共に外患に対する対処にも誤りのない高度な配慮が必要ではないかと心配の種は尽きないところです。

 マスコミにも、いわゆる政治的な動きだけでなく、それぞれの候補の基本的な考え方や内政外交についての政策の構想などを、出来るだけ解りやすく報道していただきたいと思っています。