元号とはいいものだと思う。
人生の節目という区切りをつけたり、後になってその時代を振り返るときに明白なメルクマールと
なってくれるからだ。
平成時代は、私の怒涛の時計コレクションの時代といえる。
いろいろなショップ店長、経営者、そして店員と懇意にさせていただいた。
でも経営者を除いて9割ほど、定年、転職でもうその店にはいない。
時計そのもののウンチクもつまらなくなった。
平成生まれの新卒店員から、ロレックスのくだらない基本的な説明を受ける。
贔屓にしている店も店長がコロコロ変わるため顧客を知らない。
だから、ある意味転売客、だと悪く見られがちなケースも多いのだろう。
正直、大きな店舗ほど日本の若い時計店員は質が非常に悪い。
特にロレックスブティックやデパートなんて最低だ。
独立個人時計店はとてもいい。
ロレックスが売れているのは正直、転売する客に支えられているといってもいい。
お客は、転売する。
いや、ブームに乗っている時計はまず飽きるのだ。プレミアムのついている時計は換金する率が高いのだ。
だから、
お客は、飽きる。のだ。
だから所有権を移譲するのだ。
飽きる期間は購入直後から、1日、1週間、3か月、半年、1年…とさまざまだ。
販売価格で買ったにもかかわらず、保護シール剥離、プライスタグ没収、保護カバー没収、外箱保護カバー廃棄、
というように日本で買う客に制限を設けている。
これはシンガポーリアンの友人からすればまず考えられない日本特有の馬鹿な神経質だという。
まったくもってどこのだれがやっているか(私にはおおよそ目星が付くのだが)、非常に腹が立つ。
だから私は正規品はすぐ周囲の欲しい人に定価で販売したりもする。
先日もスポロレがなかなか入らないという難癖をつけてデパートの外商に絵画の美術品購入を直前で破棄した。
当然だろう。
得意客の要望にこたえず、一見客にスポロレを販売したのだから。
ある意味、スポロレはデパートの他の品物を買うためのメルクマールである。
スポロレを売らないのであれば得意にしているデパートとは付き合わない。
スポロレを今まで通り予約を受けて売ってくれるデパートの外商とは付き合う。
そういう、デパートの付き合い方は、令和の新時代、いっそう混沌としてくることは確かであろう。