伊豆高原シニア・ライフ日記

「老い」を受容しながら自然の恵みに感謝しつつ「残躯天所許不楽復如何」の心境で綴る80老の身辺雑記 

春に向けて土を耕す

2016年02月29日 | 園芸

2月26日       (金)       

 気持良い天気に誘われて、作業服に身を固めてIKOI農園に出掛け、春に向けての農作業を2時間ほど行う。

収穫後に放置されて今はなにも植わってないところを耕耘機で耕す。所謂「天地返し」という作業。

「天地返し」とは、畑地の表層と下層を入れ替える作業である。寒期にこれを行うことで下層土で越冬しようとしていた害虫、雑草の根、土壌病害の原因となる病害菌を寒気に晒して退治するのが主目的だが、前回の耕作に使った堆肥が下層に溜まっているのを表層に出し土を均一化するという役割もある昔から行われてきた農作業である。

だが、なんせ寒い時期での作業だから、これまでは知ってはいるものの実際にやったことはなかった。春野菜のための耕耘作業はいつも4月の終り頃暖かくなって種を蒔く直前にしかやったことはなかった。

今は「寒」を過ぎており、すこし遅きに失しているが、まだ寒い日もあるのでやらないよりは増しだろう。

ちょっと草臥れたが、仕上がってみると枯葉や枯枝、ひねくれた雑草、散乱していた屑などが一掃されて綺麗になった土の色を見ていたら春の農作業への意欲がふつふつと湧き出てきた。

一作業終わって椅子に座って胸のポケットにいれたiPhoneが奏でる音楽を聴きながら満足げに耕耘した地面を眺めていたら、どこからかスズメより大きい一羽の小鳥(多分「シメ」)が飛んできて地面に突き刺していたスコップの柄にとまった。

上から掘り返した地面をじーっと睨んでいたと思ったら、急に飛び立ち地面の一点でなにかを啄んでから再びスコップの柄に戻る。

幾度も同じ所作を繰り返していたが、なるほど天地返しをすると土の下で越冬していた虫が掘り起こされて、それを鳥が狙うのだと納得した。

高いところで羽を休めて地面を睥睨し、虫をみつけては啄む小鳥の仕草はとても面白く可愛かった。

iPhoneで小鳥を撮影しようとしたが、うまい具合にシャッターチャンスが掴めなかったことが少し心残り。

コメント (2)
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