4月18日 (土)
久し振りの快適な春日和。
いつの間にか、ピンクの桜や純白の木蓮の花は散り終って、伊豆高原一帯は眼を和ませる柔らかな新緑に覆われ薫風が若葉のさわやかな香りをはこんでくれている。素晴らしい季節の到来である。
こんな日はウオーキングもいいが、園芸もまた楽しい。久し振りに朝からMr.ITと農作業にいそしむ。
今年は早々に書斎の育苗工房で育て上げた「胡瓜」「ししとう」「唐辛子」の苗をIKOI農園に定植してみたのだが、これは失敗だった。
たまには暖かい日もあったが、なかなか暖かくはならず春とは思えないような寒気に幾度か見舞われたので、すべて枯死して全滅、。
これらの苗は一からの出直さなければならなくなったが、それ以外の冬越しの野菜類は厳しい寒さを乗り越えて枝葉を急速に伸ばし始めている。
特に私が最も力を入れている豌豆類(「絹さや」「スナック豌豆」「グリーンピース」)はよく頑張った。例年よりも早く白い花を咲かせており、少しだがすでに豆の実を形ずくっているのもある。
ソラマメ、玉ねぎも順調な育ち。
そんな野菜類にも励まされて、今日は本格的に腰を据えて再度畝に耕運機をかけて土を柔らかくし、二度目の苗を植えこむ準備にかかる。
とはいえ、超高齢者の私の体力では普通の人のように立ち上がって耕運機を押していくには力不足。
やむえず、ちょっと工夫を凝らしパイプ椅子に座って耕運機が動くに任せ軽く押していくだけというなんともズボラな手法を編み出す。なかなか前には進まないが椅子をすこしづつずらしていけば時間はかかるがなんとか耕すことができる。
そんな無精な姿を面白く思ったのか、Mr.ITが写真にとってメールで送ってくれた。
「老骨頑張る」とでも言われるか。なんとも人様から憫笑されかねない格好かと思ったが、写った姿をよくみればそれはそれなりに恰好が付いた作業姿であるようにも見える。
気持ち良く畑を耕しルンルンの気持ちだったが、ふと気が付いたことは、この時期になっても畑にモンシロチョウが飛んで来ていない。虫も姿を見せていない。土中にミミズが見えない。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」ではないが、昨今の激烈な寒暖差も思い合せてこの自然の変調、ちょっと不気味な思いも……。