少し前のNHKクローズアップ現代で、『高齢者ほど肉を』が放送されました。
私は今年3月末に60歳で定年退職し、まだ働いている妻にかわり、4月から主夫見習いをしています。とは言っても大したことではなく、毎日の掃除機がけ、庭の水やり、買い物と晩御飯づくり、洗濯物の取り込みぐらいです。
食事は、朝は私の手作り減塩パンに気に入ったジャム、ヨーグルト、バナナ、コーヒーくらいが定番です。お昼は妻は弁当を作ってもって行き、私は麺類だったり、御飯だったりそれなりに作って食べます。外出先で外食することもありますが、外食は塩分が多いので可能な限り、自分で作るようにしています。夕食は妻が休みの日は妻がつくりますが、平日は私がつくります。妻が帰る前にメールしてもらい、帰宅したらすぐに食べれるようにしています。
でも最近は、休みの日でも、「晩御飯作って」とリクエストされることもあり、少なからず抵抗するようにしています。(苦笑)
献立は、退職前に考えた季節のレシピを中心に、その日の思い付きでつくりますが、妻が肉嫌いのため、肉料理は控えがちで、しかも私は乳製品が苦手なので、どうしてもタンパク質不足を懸念している矢先に、かかりつけの病院の医師から私の栄養不足を指摘され、反省しているところでした。
妻は肉、特に牛肉は獣臭が強いと言ってほとんど食べません。私は若い時は肉好きでしたが、50代以降はあまり肉を食べたいと思わなくなりました。また私は牛乳でお腹をすぐこわすので、ほとんど飲みません。総じてヨーグルト以外の乳製品も嫌いです。
従って、私の作る料理は、魚や野菜が多い献立となっていました。
今回、NHKクローズアップ現代で『高齢者ほど肉を』という番組が放送されるというので、参考に見させていただきました。
冒頭、飽食の時代と言われて久しい今、実は日本国民の栄養状態は終戦直後よりも悪化しているとあり、大変驚きました。
この間まで、国を上げてやれメタボ対策が大事だとさんざん言われ、その一方で、テレビではグルメ番組があふれ、あげくのはてには、超肥満者を劇的に痩せさせるちょっと野蛮な番組もよく見かけます。
ところが足元では、国民の栄養状態が悪化していたというのです。
一体どういうこと、と言いたくなりますが、これが現実のようです。
特に、栄養不足が即切実な健康問題に直結する高齢者の状況が深刻だとして、厚生労働省は 今年13年ぶりに健康づくりの指針を見直しています 。
健康寿命の延伸を最優先とし、肉などのた んぱく質を高齢者がしっかり食べるよう指導に 乗り出したのです。その背景には、栄養不足に よって筋力低下や脳梗塞の増加、認知症になりやすいなどのさまざまな影響が出ることがわかってきたことがあります。
しかし、従来のメタボ 対策との兼ね合いが難しく、栄養指導の現場では混乱も起きているそうです。下の図にあるように、65歳以降の栄養指導は、メタボ対策なのか、介護予防なのか指針がはっきりしていなかったのです。
一方、私もそうですが、だんだん年を重ねると、肉をあまり食べたいと思わなくなる傾向にあります。どちらかというと、魚が多くなり、肉は減っていきます。
高齢者のなかには、長年メタボを気にし「肉は体に悪い」と 信じて、肉をすすんで食べようとしないそうです。
その結果、一見元気な高齢者の見えないリスク、栄養失調が進行しているというのです。
そして、そのリスクを防ぐには、肉をできるだけ多く食べること、タンパク質の多い食事に心がけるというのが番組の内容でした。
私はまだ高齢者ではありませんが、今回放送を見て、私の御飯づくりの献立を見直すことにしました。
結論は妻は魚、私は肉料理を多くするという単純なものです。
少し調理に時間がかかりますが、私はいま退職者ですから、晩御飯をつくる時間はたっぷりあります。