りえ子のブログ

前小田原市議会議員田中利恵子です。
今後も子どもたち、高齢者、障がい者が大切にされる市政めざして頑張ってまいります。

なぜ不登校になる子どもたちがこんなにも多いのだろうか

2010年09月23日 | どの子もかがやくように

17日に一般質問を行いました。

 今回私は不登校問題、30人以下学級の実現、全国学力・学習状況調査の中止、保育園・幼稚園・学校施設にクーラー設置を。

などと、主に教育をテーマに大きな問題をとりあげ、保育園も含む諸問題についても質問を行いました。

 不登校問題では、不登校児童・生徒の現状とその対策等について、①この五年間の不登校児童・生徒数はどのくらいとなっているのか②どのような対策をしてきたのか③その評価と課題は何か、

 30人以下学級の実現については、本市の少人数学級編成の取り組みについて、その評価と課題はどのようになっているのか、

 全国学力・学習状況調査の中止では、①文科省は悉皆(しっかい)調査から抽出調査及び希望利用方式に変えたが、なぜ本市は抽出調査の参加だけでなく希望利用方式も含め全校が本調査に参加したのか、

②この調査をした結果を公開しているがどのような反応があり、公開すべきではないと考えるが、今後はどのように考えているのか、

 保育園・幼稚園・学校施設にクーラー設置を、については、①夏場の保育室、学校の普通教室等の環境の実態はどのようになっているのか②保育室・調理室、普通教室等に計画的にクーラーを設置していくべきではないか、

と、以上質しました。

不登校問題に対する答弁では、

 平成17年度の不登校児童数は46名、生徒数は230名。平成18年度は46名、224名。平成19年度は56名、230名。平成20年度は52名、229名。平成21年度は62名(家庭から病欠と連絡を受けていた欠席者を、教職員が不登校の視点を持ち広く支援をするという点でやや増)、223名。

 平成17・18年度は不登校対策委員会をそれぞれ年3回開催し、平成18年度は児童・生徒指導研修会や不登校・いじめ対策会議でも不登校解消に向け協議を行い、不登校の児童や生徒が使える学習課題プリントを作成。

 平成19年度は全小中学校を教育相談員が訪問、不登校対策支援室の設置、不登校児童生徒訪問相談員を中学校3校に派遣。

 平成20年度は平成22年度までの3年間で行っている不登校対策強化年で、数値目標を掲げ、小中学校の連携強化を図った。指導主事の学校担当制を敷き、いくつかの関係諸機関との連携、組織的な対応に努めた。

 そして、5年間の取り組みの結果、教職員の意識の高まりやチームワークでの支援がなされるようになり、各中学校に設置した校内支援室という不登校の子どもたちに欠かすことのできない居場所の確保ができた。課題は中1ギャップの解消とほとんど登校できない児童・生徒が将来自立して、社会参加ができるようになるための適切な支援のあり方の2つが挙げられる。

などとありました。

 次に再質問等で、小学校も多いのだが・・・、①なぜ中学校の不登校がこんなにも多いのか、②平成20年度~22年度の3ヵ年で行っている不登校対策強化事業だが、不登校の子どもたちに対して実際に教育委員会や学校がどのように接してこられたのか、

 さらに、①中学校の不登校生徒の多い理由について、本市ではどのような調査を行っていているのか、②学校に登校できるようになった子どもたちは学校でどのように過ごしているのか、③不登校対策強化事業を今年度いっぱいで終わらせずにその継続をと求めました。
 
答弁は、理由は一概に論ずることはできないとしながらも環境の変化、学業不振、人とのコミュニケーション不足などを挙げ、接し方は個に応じた係わり方を工夫している。担当指導主事が中心となって各学校に聞き取り調査を行っている。不登校の適応ルームで過ごし個別指導員・相談員らが対応している。不登校対策強化事業を継続していくなどととありました。

 今回質問を通して感じたことは色々ありましたが、先生方は多忙な中懸命に努力されているのと、答弁の中で不登校出現率を全国平均に近づけるともあり、全国平均を上回る数とは何を意味するのかと思い、深刻の度合いを感じました。不登校問題は当然本市だけの問題ではなく全国的に近年12万人を超えているという大問題になっています。

 私は質問の冒頭に文科省の「誰にでも起こりうること」という見解を引用し述べました。親の貧困格差が「子の貧困化」に連鎖している現状や日本の競争教育にもふれその時々の政治や教育政策がどれだけ子どもたちを取り巻く環境に悪い影響を与えているのかを述べました。

 文科省の調査による、不登校の原因のその割合の多くに、「本人にかかわる問題」だということが明らかになっています。本人にかかわる問題とは極度の不安、緊張を持っている児童・生徒が非常に多いことからそのように分類されたようです。

 だとしたら、個に対する対応を急ぐのと、貧困格差をなくし、国連・子どもの権利委員会の勧告にあるように、競争教育をなくすように努めることなどが不登校児童・生徒を無くすことにつながっていくのではないかと思うのでした。子どもたちのメセージが聞こえてくるようです。

 今回質問をするに当たり、市内の保育園、小学校、中学校を視察しました。右の写真は芦子小学校の廊下に置かれた木のベンチです。

 これは早川小学校の学校林を使ったさまざまな取り組みが有名ですが、芦子小学校も今年度の特色ある学校の取り組みの一環で、「環境教育」をテーマにしていることから早川小学校との連携を図ったようです。


 ジャングルジムの下に敷き詰める、
 ヒノキのチップがとてもいい香りがしました。癒される~


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