川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

政治家の失言

2008-10-01 09:08:50 | 思うこと
 中山国土交通大臣が失言により辞任した。発足したばかりの麻生政権にとって大きな痛手である。政治家の失言は今に始まったわけではないが、最近だけでも太田元農相の失言や、麻生首相自身も自民党総裁選の街頭演説で「岡崎の豪雨は1時間に140ミリだった。安城や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺、全部洪水よ 」と発言し、被害をうけた岡崎や安城市民から猛抗議を受けた。
 政治家、特に政権や党の中枢にいる政治家の失言は国民生活に混乱をもたらし、時として国会を空転させ、政権や党の屋台骨を揺るがすことにもなる。

 失言には「うっかり失言」が多いが、中山前大臣の失言は、その後の影響や、自分が辞任に追い込まれることまでを見越しての「確信犯」的といわれ、なおさら始末が悪い。衆議院選挙が間近に迫っており、自民党の候補者の中には当落線上にいる人も多いはずである。政権の支持率やその時の「風」で当選になったり、落選になったりすることにもなる。

 候補者が自分自身の失言で落選になるのならあきらめもつくが、このような大臣などの失言で本来当選すべき候補者が落選の憂き目をみることになれば、泣いても泣ききれない。
 このように自分の党に与える影響も考えられない政治家に、国民の生活のことまで考えるのは無理かも知れない。
 
 歴代総理の中でも、森元首相は首相在任期間中失言を連発した。先日、議員辞職を発表した小泉元首相は「自民党をぶっ壊します」などの歯切れのいい発言で国民からの人気が高かったが、彼は5年の在任期間に失言らしい失言はほとんどなかった。麻生さんもズバズバとした歯切れのいい発言で国民の人気が高いが、言っていいこと悪いことの区別はつけてほしい。日本国の代表という立場であることを自覚して。
 
 失言はなぜ起きるのだろうか。自分の側からしか物事が見えず、周囲への配慮がたりないからだろうか。世襲議員が多くなってきて市民感覚がないことや、苦労が足りないからだろうか。ようするに政治家としての資質の問題であろう。
コメント
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