フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

カタカナ

2017-05-21 21:54:40 | Weblog
大好きな歌手のポスターを貰うのは嬉しいものです。東海ラジオを訪れる歌手にインタビューしたあと、記念にポスターをいただき、スタジオの壁にズラッと並べて貼っています。
さてサインをする際に「東海ラジオ様」と書いて貰うわけですが、たまに面白いことに出合います。それはラジオのジの字がヅになってしまう人がたまにいるんです。確かにランドセルを背負い始めた新入児童の中には「ン」と「ソ」の区別がつかない一年生は数多くいます。しかし、大人でジとヅの区別が出来ずに、それに気付かないまま過ぎてきたことが面白いと思うのです(笑)。
この話は特別だとしても、書き順の違いはビックリします。つまり学校での教えかたの変化ですから、今の若い人は間違っていないのでしょう。ということは、私達が習ったことが今は間違いということになりますよね。漢字の読み方も時代の変化があります。時々、ニュースのアナウンサーが私達の時代の読み方をしてくれるとほっとします。

2017-05-20 21:34:27 | Weblog
最近のニュースで知ったこと。除染作業をする場合の費用は竹林のほうが普通の森林よりもコストが高いことです。業者が作為的に竹を伐採したようにした写真が載りました。
竹は松竹梅の縁起者や正月飾りの門松を思い浮かべます。慣用句にも「竹を割ったよう」とか「破竹の勢い」など真っ直ぐで心地よく響くものが多く、壮快なイメージがありますね。しかし、俳句をたしなむ人は竹の葉の方に親しみを感じるのだそうです。それも初夏、新しい葉と入れ替わるように落ちる黄ばんだ古い葉を句材に選ぶことが多くあるようです。竹の葉散るという季語は夏の季語ということです。情緒とはわからないところがありますね。
ところで松竹梅という言葉から、料理屋さんでは、料理の序列に使います。一番上等が松、次が竹、最後は梅になりますよね。私は松原ですから、松が上等なのはそれはそれで嬉しいのですが、真っ直ぐ伸びる竹が次席というのはなかなか理解しにくいですね。

初鰹

2017-05-19 23:27:57 | Weblog
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窓越しに青葉が目に入ってくると「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」という句が浮かびます。これは山口素堂という俳人の句です。この江戸時代中期の俳人のお陰で鰹に初という字が冠されて特別視されるようになりました。なんでも、江戸っ子は女房を質に入れても食べたと言われ、仲間より早く食べればそれが自慢の種でした。鰹は五月頃から、黒潮に乗って遠州灘から伊豆半島、房総沖まで北上するそうです。鰯を餌に一本釣りします。土佐の一本釣りは有名ですね。
さて先ほどの句から川柳が生まれました。目と耳はただでも口は銭がいる。これは青葉や、ホトトギスの鳴き声は只で見たり聞いたり出来ても鰹を口に入れるのはお金がかかるという川柳です。江戸っ子の中には今で言う何十万円も出して初鰹を食べたそうですから、粋もここまでくればアッパレですね。現在では、野菜や果物、魚が年中手に入りますから、走りや旬がわかりづらくなりましたが、鰹だけは別あつかい。その価値なんでしょうね。

童謡

2017-05-18 23:42:59 | Weblog
先日の母の日に担当番組で「今、母にどんな曲を贈りたいですか?」とリスナーに訊ねました。そこでは童謡をプレゼントしたいという意見はありませんでした。我々の世代は、母と時間を共有する時、一緒に童謡を歌ったことが多くありました。童謡の歌詞はシンプルですが、色々な思い出が詰まった玉手箱みたいなものです。童謡は親子で一緒に歌える歌です。
秋篠宮さまの長女の眞子さまの婚約のニュースが伝えられましたが、お相手の小室さんはお父さんを早くに亡くし、母子で過ごした優しい男性だそうです。おそらくお母さんと一緒によく童謡を歌ったのではないでしょうか。湘南の海の王子にも選ばれといるだけに海をテーマにした童謡だったかもしれませんね。
しかし、ある番組で若い人に最近質問したのですが、普段は童謡をほとんど歌わないそうですから、我々世代の郷愁かもしれません。ともあれ願いは親子で一緒に何かをした思い出のある子供に育って欲しいですね。

愛着

2017-05-17 23:21:12 | Weblog
人間は一年のうちに、なんと150時間も探し物をしていると聞いたらビックリしますね。私もそのうちの一人ですが、最近は、なるほどと頷くほど何かと探し物をしている自分がいます。
探し物と言えば、なくしたものが特に自分にとって愛着のあるなら、必死になって探します。愛着のあるものは身につけていると落ち着くものになりますよね。それほどでもなくても、なくしたとなると急に愛着が湧いてきて、物凄く大切な物と思えてくるから不思議です。子供が幼児だった頃、眠る時にどうしても離せない毛布があったりしますね。いつの間にかその毛布も姿を消しましたが…。
さて皆さんは、どうしても手放せない愛着品はありますか?私も携帯電話のストラップに付けていることがありましたが、どこかで落としたようです。道で落とした場合は、探しようがないので涙をのみましたがね。ともあれこれからは出来るだけ探す時間を短縮出来るように神経を使わなければね。

知ること

2017-05-16 22:50:06 | Weblog
伊勢で行われていた菓子博が盛況のうちに幕を閉じました。58万人という大勢の人が来場しました。中でも人気だったのが白い赤福だったようです(ちょっと矛盾したネーミングですね・笑)。
ところで伊勢志摩は伊勢神宮があり、循環する自然の力を生かし持続性のある風土を持っています。この地で開かれた菓子博ですから、新製品も時代を重ねて行くことでしょう。
一方では、今日が歴史のスタートになって行くことも多々あります。今日を初日とすることは、新しく生まれたことに繋がります。新しく生まれるということは知らないことをなんとか見つけることです。哲学的な問答みたいですが、人間は輝き続ける為に大切にしなければならないのは、知らないことを知ろうという気持ちを持つことです。世界のこと、日本のこと様々な視点を踏まえて学び続けることが必要になってきます。
フランス、アメリカ、韓国と代表者が代わった機会にその国の歴史を勉強することはまず、知ろうという第一歩です。

やわらかな脳

2017-05-15 23:58:35 | Weblog
「近くて遠きは男女の仲」と昔から言われていますが、その理由の解説として、脳の違いがあるという説です。脳には男型と女型あり、論理型の男脳、フィーリング型の女型と分類されます。それは胎児の時に作られるそうです。このように脳の仕組みが違っていればコミュニケーションがうまくいかないのは当たり前かもしれませんね(笑)。
しかしだからといって脳同士がぶつかってばかりいてもいけません。最近はやりの相手の気持ちを「忖択」しなければいけません。もちろんこの思いは親しい男女だけのことではありません。我々の生活範囲にあるすべての他人に対しても忖択することが必要です。
特に車の運転技術の違いが取り上げられる男女、それだけに名古屋走りと揶揄されないような安全な運転が求められます。運転者と助手席で男女だとしたら、特に脳の違いを意識して運転者を気遣うことが大切です。予め違いがあると理解していれば、安全が保証されるでしょう。

カラオケ文化

2017-05-14 20:11:14 | Weblog
今日、日曜日はラジオで「日曜も歌謡曲」を聴いて下さい。私の担当番組です。そして知っている歌が出てくれば、どうぞ一緒に唄って下さい。歌うことは身体に良いですよ。そうそう、脳にもとても良い影響を与えると言われています。第一に歌を上手に歌うには、腹式呼吸が必要になってきます。腹式呼吸は新鮮な酸素が大量に体内に取り入れられて、身体を好調にしてくれます。歌詞を覚えるという作業も脳の活性化にはよいですしね。
一人でカラオケに行くことを「ヒトカラ」と言います。結構プロの歌手でも、他人の歌を覚える為にヒトカラをするそうです。カラオケボックスでは自宅と違ってどんなに大きな声で歌っても文句はきません(笑)。ヒトカラでは、自分が歌った後も自分ですから、他人に遠慮せずにマイクを持てます。カラオケの種類によっては、知らない曲でも教えてくれるものさえありますから、曲を内緒で覚えることが出来ます。
道がそれた話になりましたが、腹式呼吸で歌う、これが良いのですよ。

色、色

2017-05-13 23:51:43 | Weblog
島倉千代子さんの大ヒット曲に「人生いろいろ」がありましたが、今日はカラーの話です。皆さんは昼食をどうしていますか。愛妻弁当、あるいは行き付けのお店でのランチ、会社の食堂と、それこそいろいろありましょう。「昼食は 妻がセレブで 俺セルフ」という川柳がありましたが、セレブであろうがセルフであろうが、まず気を付けたいのは色なんですね。
目の前の食事を眺めて見て下さい。そうです。食材の色を見るんです。赤、黒、緑、黄色そして白、この五色がそろっているかが大切なんです。もちろん栄養のバランスとしてです。赤はニンジン、トマト、黒はゴマ、海藻類、黒酢、黒豆などがありますね。また緑はレタスやほうれん草、ブロッコリー、黄色はカボチャや大豆、卵、そして白になると、豆腐が浮かびます。飲み物として牛乳も白ですよね。こうした五色の食事をとると健康に良いそうです。昼食の一食では難しかったら、三食の中で五色を取り入れると良いですね。
色をメモる。やってみたらどうですか?

漢字

2017-05-12 23:54:38 | Weblog
漢字を見ているとその成り立ちが見えてきて面白いものです。動物の漢字などは鳴き声から作られていることが多くあります。「クックックー」と鳴くことから、鳩。「ブンブン」と飛ぶところから蚊。ガーガーと鳴くところから「鴉」などがあげられます。神様に使うサカキは「榊」、仏様に使うシキミは「木偏に仏」です。
さて、人という字の下に良と書くと「食」になります。つまり成り立ちから言うと食べ物は人に良いという意味なんですね。ただし人間の身体に良い食べ物とは昔から新鮮なもの、旬なもの、その土地で採れたものと決まっています。それぞれ理屈はつきます。新鮮なものは栄養価が高い、旬の食べ物には生命力があふれ心や身体に生命力を満たしてくれます。
「身土不二(しんどふじ)」という言葉があります。意味は身体と生まれ育った土地は密接に結び付いているということです。つまり地元の食材は一番性にあっているのです。漢字の成り立ちから学ぶことは多いですね。