フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

三方

2017-05-23 23:52:22 | Weblog
昔、大岡さばきに三方1両損という話がありました。お金を落とした人、拾った人、そして奉行が皆1両損をしたとして事件をおさめたというさばきが有名な大岡さばきです。
三方といえば「三方よし」という言葉があります。江戸時代に全国で広く活躍した近江商人の精神で、商いは売り手、買い手のみならず世間を利することも重要と説いた精神です。この精神は時代を超えて通用する先人の教えです。
さてこちらの三方はどうなるのでしょう。2020年の東京五輪、パラリンピックを準備する、国、東京都、そして五輪組織委員会の三方です。どうも三方よしとはいってないように思えてなりません。こんな状態で東京五輪は成功するのでしょうか。昭和39年の最初の東京五輪の際は国中が一丸となってアジア初の五輪を成功させようというまとまりを感じたものです。
三方1両損、つまり、それぞれが、我を捨てて、三方よしの精神で、準備に邁進して貰いたいものです。