フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

コガネムシ

2013-02-18 18:56:31 | Weblog
方向音痴が最近増えているのではないかと推測しています。ナビゲーションが発達して記憶に残らないからだと思うのです。車にナビがついていなかったときには、名古屋の中心へ行くには屋根の上にあるテレビのアンテナで確認したものでした。
そんな昔の人間の知恵をそのまま持っているコガネムシがいます。南アフリカのふんを食べるコガネムシです。元々このコガネムシは太陽と月の方角を手がかりとして方角を認知する賢いムシですが、もうひとつ、夜空の天の川を見て方角を見つけてもいるのです。というのは月が出ていない夜でも、ふんをまっすぐに転がすことが不思議だったのです。ある大学の研究者がその謎を解くためにコガネムシをプラネタリウムに持ち込んで観察を始めました。そこで天の川を消すとこのコガネムシは迷い始めました。これによって天の川をコガネムシが見て方角を認知していることがわかったのです。
人間も船で仕事をする人は星の位置をよくみていたわけですが、最近は見上げることも少なくなったのではないですかね。まあ出来るだけ月や星、そして太陽などはいつも身近に感じていたいですね。