フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

一筋

2011-11-02 15:20:17 | Weblog
秋の褒章が発表されました。受賞される皆さんの経歴を拝見すると、大竹しのぶさんの紫綬褒章など、この道一筋の方が多く選ばれています。映画の名監督でした五所平之助さんの句に『生きることは一筋がよし寒椿』という句がありますが、私もアナウンサー生活43年と一筋だっただけに、この句に共感したものでした。
一筋という言葉からは愚直という言葉が思い出されるように、真っすぐに自分の道を歩いた人達ばかりでしょう。幸せな言い方をすれば、天職に巡り合い、そしてその職をまっとうしようとしている人達です。一方では天職にしようとこの世界に入って来ても、残念ながら自らの思いでなくても、この世界を去らなくてはならない人もいます。
その世界とは、野球の世界です。今日から始まるCSのファイナルステージに立てる幸せな選手もいれば、戦力外を宣告されてこの世界をやむなく去る選手もいます。野球の世界で生涯を野球でという一握りの人は、現役時代の活躍が必要ですから、今、去らざるを得ない人達は、到底一筋とはいかなくなります。ならば、第二の一筋を早く見つけることが大切です。
審判一筋という方も選手だった経歴がほとんどですね。