フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

政局

2011-06-02 17:29:10 | Weblog
この政局という言葉は、政治の人事的政争と言ってもいいでしょう。今日はその長い政局の一日でした。結局はお昼の民主党の代議士会で菅総理が東日本大震災の復興や原発事故の収束の一定のめどがついたところで若い世代の人達に権力を委譲するという一種の退陣表明があったことで、野党から出ていた内閣不信任案は否決されました。泰山鳴動ネズミ一匹でした。反執行部派が恐れたのは、不信任案を可決して菅総理が解散することだったでしょう。ただし一定のめどがつくという段階はいつなのか、はやくもその解釈が食い違っています。民主党内の混沌さは相変わらず残っているのです。
こうした結果は落ち着くところに落ち着いた感じですが、被災者にとっては、政治空白が生まれなかったことだけが良しとすることで、実際は遅々として進まない復旧、復興の状況は変わらないのです。今度こそ復旧、復興の空白が生まれないような対策を急がなければなりません。国は被災者の目線で動くことが大切です。岩手県の大槌町で仮設校舎が町内の内陸部に決めたことでも、目線の高さが食い違う経過もありました。そうしたぶれの無い政策が今、求められているのです。