豆の育種のマメな話

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恵庭の樹-2、恵庭市庁舎落成記念樹

2022-04-25 13:43:41 | 恵庭散歩<花のまち、花だより、自然観察>

恵庭市唯一の北海道指定 記念保護樹木

恵庭市役所に「記念保護樹木(北海道指定)」があると、今年になって初めて知った。「記念保護樹木」の言葉は耳新しかったし、市役所へ何回も行っているが「どこにそんな樹があったか?」思い出せない。しかも、恵庭唯一の指定樹木だと言う。

4月の初めカメラを抱えて市役所を訪れた。記念保護樹木は正面玄関脇の3本の庭木であった。なんの変哲もない、見慣れた庭木のイチイ(オンコ)である。傍らに説明板があるので引用する。

・・・恵庭市庁舎前庭記念保護樹木、所在地 恵庭市京町1番地、樹種 イチイ、直径63,40,50cm、樹高8,10,11m、推定樹齢 3本共260年、所有者 恵庭市、このイチイは、昭和47年6月恵庭市庁舎落成記念として、市内盤尻の市有林から移植したものです。北海道の歴史とともに育ち、これからも恵庭市の発展を見守ってくれる大切な樹木です。昭和48年3月30日指定、北海道・・・

移植当時の推定樹齢が260年と記載されているので、既に樹齢310年と言うことになるのか。改めて樹形を見上げた。イチイの生長速度は遅いと聞くが、まだ庁舎の高さには届かない。老樹と言うより成壮年樹の感がある。しかし、イチイは「市の木」なのでシンボルとしての意味はある。幾世代か後には誰もが崇める程の大木になることだろう。

ところで、記念保護樹木とは北海道が北海道自然環境等保全条例(昭和48年)に基づき指定した樹木で、北海道全体で106樹木が指定され、これはその中の一つ。多くは開拓当時から自生していた「開拓記念木」「開拓以来住民に親しまれている樹木」「神木として敬愛されている樹木」「信仰のシンボルとして敬愛されている樹木」「アイヌの伝説に由来する樹木」などで、孤高に聳える大木が想像されるが、恵庭市の記念保護樹は些か若々しい。

市内には他にも記念保護樹として価値ある古木がありそうなものだと思うが、どんなものだろう。散歩の途中も公園や神社の樹々が気になるようになった。

 

◆北海道自然環境等保全条例

北海道では北海道自然環境等保全条例に基づき環境緑地保護地区等及び記念保護樹木を指定している。

○北海道自然環境等保全条例(昭和48年12月11日、条例第64号)

(目的)第1条 この条例は、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)その他の法令と相まって、自然環境の適正な保全を総合的に推進するとともに、国土の無秩序な開発を防止し、もって道民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(記念保護樹木の指定)

第23条 知事は、由緒・由来のある樹木又は住民に親しまれている樹木のうち、郷土の記念樹木として保護することが必要なものを記念保護樹木として指定することができる。

北海道のHPから、北海道指定記念保護樹木一覧(空知・石狩管内部分を抜粋)を引用する。

なお、平成5年(1993)に環境基本法(法律第九十一号)が施行されてからは環境保全意識が一段と高まり、北海道環境基本条例(平成8年10月14日、条例第三十七号)、恵庭市環境基本条例(平成9年12月30日、条例第21号)が制定された。恵庭市では、さらに「空地の環境保全に関する条例(昭和51年3月25日、条例第3号)」「きれいなまちづくり条例(平成15年3月31日、条例第9号)」等を制定し、地域の環境美化を促進し、市民の生活環境の向上に努めている。

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