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恵庭の彫像-14,大安寺山門に立つ 「金剛力士像」

2015-04-13 11:10:36 | 恵庭散歩<記念碑・野外彫像・神社仏閣・歴史>

仏像を「恵庭の彫像」に含めるか否か,少し躊躇したが,今回紹介する金剛力士像は鑑賞に値すると思い掲載する。

◆曹洞宗永平寺派天瑞山大安寺山門の金剛力士像(仁王像)

恵庭市大町町4丁目,曹洞宗永平寺派天瑞山大安寺,山門に金剛力士像(仁王像)が立っている(写真は平成24年12月5日撮影)。像容は上半身裸形で,筋骨隆々の木彫である。門に向って右の阿形像(あぎょう,開口の像)は怒りの表情を顕わにし,左の吽形像(うんぎょう,口を結んだ像)は怒りを内に秘めた表情をしている。手に持っているのは金剛杵(こんごうしょ)で,仏敵を退散させる武器だと言う。

日本の寺院では,二体が一対となって山門に安置される事例が多い。即ち,金剛杵を持って仏法を守護する金剛力士が,大力をもって悪魔を降伏させる姿で,寺院内に仏敵が入るのを防いでいる。仁王,金剛手,金剛神などの呼び方がある。

現存する大安寺山門は,当寺の開創百年を記念して建立された。山門脇の「大安寺開創百年記念山門建立特別寄進者御芳名」碑には,昭和63年6月,四世應香積大和尚(押見香積 師),総代表小玉運吉(五代),副総代中村梅吉,檜物谷清一,渡邊由次,以下寄進者の氏名が記されている。この金剛力士像も開創百年を記念して建立されたのだろう。

住職に,「何方の作ですか(仏師のお名前は?)」と尋ねたが,「分からない」との回答であった。建立当時の関係者に伺えば分かるかもしれないが,未だ情報を得ていない。ご存知の檀徒の方が居られたら,情報提供を願いたい。

写真からも作品の素晴らしさを理解できようが,抑制のきいた表情ながら逞しく,圧倒されるような作品だ。大事に保管してほしい恵庭の仏像の一つと言える。

 

恵庭には,もう一つ金剛力士像がある。それは,高野山真言宗派金毘羅山弘隆寺の門柱に置かれている。

◆弘隆寺の「金剛力士像」

高野山真言宗派金毘羅山弘隆寺の山門に「金剛力士像」が建っている(写真は平成24年12月5日撮影)。こちらは木彫ではない。前者に比べると,少し小型で大仰な姿である。門柱の裏には,平成二十一年十一月吉日,田中佑子寄贈のプレートが填め込まれている。

  

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