Stalingrad 1993年 ドイツ・アメリカ作品
監督 ヨゼフ・フィルスマイアー
出演 トーマス・クレッチマン ドミニク・ホルヴィッツ ヨヘン・ニッケル
勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
1942年晩夏。第2次大戦も4年目になり、ドイツ軍は油田を狙ってロシア軍を攻撃していた。第6軍は重要となる都市スターリングラードの制圧に借り出される。
8月、イタリア。休暇を楽しんでいた兵士達に出撃命令が下った。極寒の地スターリングラードへ。
怪我をした少尉に変わり、戦地へ初めていくヴィッツランド少尉は、第6軍を任された。
ロシア軍との苦戦の日々、負傷した部下を誰よりも早く治療してほしいと野戦病院で振る舞った為に上司から反感をもらい処罰を受ける、第6軍。それは、過酷な重労働だった。
だが、戦況が怪しくなった時、彼らは前線へ行き手柄を立てれば身分を回復すると言われ、勝利の見込みのない前線へ送られるのだった。
勝手な感想(自分の思い込み多々)
見たくともレンタルもなく、鑑賞を半ば諦めていたら、とある動画サイトで視聴可能と突き止め早速見た作品。
同名の映画でジュード・ロウが出演している作品があるが、それとは全く違うもの。なので、お間違えのないように。
劇的な戦争映画ではない。
たんたんと時が流れていく。
そこは、ドイツ特有。
クレッチマンが演じたのは、金持ちのボンボン育ちの少尉ヴィッツランド。
捕虜の扱いを見て上司に抗議するも青二才が~というように取り持ってはくれない。
敵としばしの休戦を申し込んでも、部下がそれを許さず発砲。
ロシア人の少年を救おうとしても、スパイだったからという理由で処刑。
この悪意が満ちる世界で純粋な正義は、なかなか認めてもらえなかった。
なんかむっちゃ悲しかった。
仕方がないといえばそうなんだけど。( ̄。 ̄;)
逆に彼の純粋さがもどかしくも感じられた。
上司達が隠れ家でレイプしていたであろう女性を助けようとした、彼。
結局は、それも報われず・・・。
なんたって、
あのシーンは非情とも思えてしまった。
輸送の飛行機が飛び立ってしまうシーンだ。無情にも帰りたがる兵士を尻目に。
生き残ったけども、自殺する人の気持ちが分かる気がした。
このまま生き延びても冬が終わらなければ・・・。
何万人もの兵士が各国から送り込まれたこの戦地。
輸送などの大きな拠点だったからだそうだが、敵との戦闘というよりもこの地の気象が兵士を死にもたらした。
戦死はもちろんだが、餓死、凍死も多かったそうだ。
そりゃそうだろう。
この映画を見るだけでもそれは納得だもの。
この猛烈な残暑の中で鑑賞しても、寒い吹雪が感じるみたいだもの。
自然の脅威には、人間は歯が立たない。そう、思い知らされる作品でもあった。