忘却への扉

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祈ることで

2009-01-18 | 共に
 ある長年パワーハラスメントを受け続けていた人の話を聞く。精神的に限界まで追い詰められる日々、でも勤めは休まない。家族の生活、特に学校に通う子供たちのためにの気持で耐えた。辞めたら敗けだとの意地もあったのか。
 もう限界、これではつぶれると感じ始める。その頃から毎朝欠かさず仏壇に白湯と線香を供え、手を合わせ般若心経を唱えるようにしたと言う。
 知識的には関心を持っていても、格別深く信仰する人ではないと思う。神や仏に救いを求めるために祈るのではなく、少しの時間でも無心に近づき気分を切り替え今日の一歩をとの気持からだろう。
 当時の実態を知らない人たちは、いつもと変わらない態度を見るだけだった。祈ることで乗り越え、やがて上司との縁が切れた。
 今が一番幸せだと話す。自分を自由に生きている。これからが私の人生との言葉。受けたパワーハラスメントを忘れはしなくても、加害者よりはいい人生だと信じたい。
 その日地区で念仏講の集まりがあった。昼間から頭痛などで気乗りはせずに出席する。意味も知らない念仏を唱え数珠を回す内に頭がすっきりしていた。無心に近づくのは自分を捨てないきっかけにもなる。