忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

時間の仲間

2009-01-05 | 共に
 「ストーブの上に書いた調査用紙を置いてるので覚えていて」と聞いたのを、思い出したのは夜23時半近くになってから。
 「言っていたのに、見たらそのままあるじゃない。今日の提出期限はどうするのよ」ドアの隙間から投げ入れられるまですっかり忘れていた。
 明日の朝でも役員さんに謝りの電話でも掛ければいいか、それとも直接持って行くかとも考える。待てよ、それよりまだ今日だ。
 これから直ぐだと間に合うぞ。一人では不審者みたいで気が引ける。犬を散歩に誘うと喜んで連れを引き受けてくれた。
 田舎の傾斜道路を一人と一匹、早足で歩く。目印に前を行く犬の白い尻尾が、時折曇りの夜中のために見えなくなる。
 人家の外灯の明かりにほっとする。塀にある専用のポストの中を確認すると、どうやら他のも入っているようだ。
 私ん家のも仲間に加える。今日中には違いないのと仲間が居たのに安心した。さあ急いで帰ろうと元気になり登り始める。
 そこまで誰にも会わず静かだったのに、下のカーブに灯りが見え自動車が追いかけて来て追い抜き別の方角に消えた。挨拶をしても車内の姿は見えないが、同じ時間の仲間に気をつけてと‥。