Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

映画 世界一美しいボルドーの秘密

2014-11-09 18:25:15 | Movie


原題 Red Obsession

製作 オーストラリア・中国・フランス・イギリス・香港合作 2013年


久々にセンスのない邦題の映画を見ました
まあどうでもいいんですが


はじめと途中のところどころには
美しいフランスボルドー地方に流れるジロンド川やその流域一帯に広がるぶどう畑、
有名なワイン生産者のシャトーの映像とともに、
著名なワイン生産者や評論家が
ボルドー格付けワインの素晴らしさについてインタビュー形式で語っていきます。



かつては日本が、そしてアメリカがボルドー格付けワインの主な買い手でした。
日本でバブルがはじけ、
アメリカではリーマンショック、
買い手が少なくなったボルドーワインを次に買いあさっているのは
経済成長著しい中国の一部のお金持ちさんたちです。

ここからがこの映画の本題。

中国人がいかにワインにクレイジーになっているかを
おもしろおかしく映像とインタビューで表しています。

特に中国人が大好きなのは
格付け1級のCh.ラフィット・ロートシルト。

クリスティーズのオークションでクレイジーに落札している様はまさに
映画の原題にあるObsession(取り憑かれている)ような感じ。

他にもいろんな中国人ワイン収集家をおもしろおかしく紹介していて、
一番上の写真のパイプをくわえたおじさんは、
いわゆる「大人のおもちゃ」を作る工場を持っていてそれで財を成して
ものすごい数の高級ボルドーワインを所有しています。

あ、この人が「大人のおもちゃ」を売って稼いだお金でワインを買い占めてるから
私たちには手も出なくなっちゃうんだ・・・・
って思うと、トホホって感じですが・・・

フランスのワインの流通業者かなんかの人が、
「中国人は、
 『ラフィットは美容にいい。特に女性のお肌にとても有効な成分が入っているから』
 って買っていくんだ」
と肩をすくめ、首をかしげたジェスチャーで語っていて、
思わず笑ってしまいました

シャトーのほうもお金になるからプロモーションして売りに行ったり、
「おいしい」思いをしている部分もあるんだけど、
シャトーに残っているレアヴィンテージを
金に糸目をつけずに何ケースも買い占めようとする中国人に
1本しか売れないと言ったらへそ曲げられたとか
困ったエピソードも

困ったエピソードといえば、
中国人お得意のパクリや模造偽造のお話も
すっかりボルドーのシャトーとおんなじ建物がつくられていたり、
もちろんワインの偽物も。
ラフィットの空き瓶はものすごく高く売れるんですって



いまはお金持ちしかワインを飲んでいない中国も
いずれ庶民が安価なものでもワインを飲むようになるとすれば、
たぶん世界の需要と供給のバランスが崩れるんじゃないかってことで
なんとなく中国政府も国内でのワイン作りを奨励しているらしく、
特に新疆ウイグルとか内モンゴルとかに
ブドウをどんどん植えているみたいで、
ボルドーで醸造を学んだ中国人コンサルタントが
地元民にブドウの作り方教えている映像も。

実際、ワインのコンクールなんかで賞をもらう中国ワインも出てきているそうで。

ああ、今後わたくしもブラインドテイスティングなんかでは
「これは中国かもしれない」という選択肢を持たなくてはならない日も
近いのかもしれません・・・・

まあなんでもいいけど、
ボルドー格付けワイン、少し安くならないかなー



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