クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

G-BOWL 30

2010-08-24 21:43:19 | G-BOWL
書き込みありがとうございました。
書き込みの内容に“そうだそうだ”と、うなずかれた方も多いかと思います・・・が、
確かに運転について書かれた教科書を読むと、本当にコレでいいの?と思えるものも
一部にはあります。しかし、古い本が全てダメな訳ではありません。
また、読者に読み取る力を求めるものもあります。
先回、ブレーキとハンドルの組み合わせ操作の話しをしたのは、“一緒にやってはいけない”
という、根拠、場面、条件といったものが説明されないまま、言葉が独り歩きをしていて
多くの人が実行していることに疑問を持っているからです。
また、テクニック本の中には、説明が足りずにDrの経験談がテクニックのように
書かれているものもあり、間違いではないものの理解するのが難しいといった事が
よくあります。そこで古くから伝えられているレーシングテクニックとしての
基本的走らせ方を参考までにおさらいしてみましょう。


①スローコーナーはブレーキを残したままターンインする。
 (ヨーコントロールにウエイトを置く)

②ミドルコーナーはハードブレーキは直線で終わらせトレールブレーキでターンインする。
 (ヨーコントロールのウエイトは小さい)

③ハイスピードコーナーは直線でブレーキを終わらせて、ブレーキによる前荷重を
 残さないようターンインする。
 旋回姿勢に移ると同時に軽くアクセルオンし、前後輪の荷重バランスをコントロールする。
 アクセルを開けながらコーナーを立ち上がる。(ヨーコントロールを最小とする)


これがずーと以前(昔)から説明されている話です。
これを車両運動の中のヨーコントロール、タイヤグリップと荷重の関係など
当てはめてみると、全て理にかなった走らせ方、考え方になっています。
つまり、この話は今も昔も関係なく不偏ということです。
周辺のタイヤ、ブレーキ、サスペンション、エンジンなど少しずつ進化している事もあって
ドライビングも変化しているように思われるかもしれませんが、基本は何も変っていません。
①~③の話を断片的に誰かが深い意味も分からず、テクニックとして話したのか、
妙な言い伝えになったのかも知れません。
そこで、正しいテクニックを身につける(理解しながら)のに、“Gコントロール”を
中心に車を走らせていけば、車が教えてくれる、という訳です。
そうしていく内に、レーシングテクニックの書かれた本の内容の“理解力”も
向上していく(かも知れません)。
・・・というのも、別な楽しみです。