クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

トヨタプリウス用(W-30) スポーツダンパーKIT

2010-08-21 16:22:56 | セッティングレポート(SUSPENSIONDRIVE)
新製品のお知らせです。
トヨタプリウス(W-30)用のスポーツダンパーKITを仕立てて販売することになりました。
プリウスのオーナーが、おそらくサーキットには乗り入れないだろうという予測が、
プリウス用のスポーツダンパーKITを作るキッカケです。
スポーツダンパーと言えばサーキット走行を含む、又はサーキット走行のイメージを持たれてしまいますが
やはりサーキット寄りにウエイトを置くと、日常生活では乗り心地などの確保が純正と同じとは
いかなくなります。
そこで、サーキット走行を対象外という風に除外してしまえば、乗り心地の良い且つハンドリングに優れた
ダンパーKITに焦点が合わせ易くなります。
サーキットで発生する高Gに合わせるのではなく、日常生活のGとの中間辺りのGを想定した、
バネレート選び、車高決めなどがポイントと言う事です。
乗り心地確保のためのストロークをたっぷりと持っているので、それなりにロールもするが
コントロール性(操作性)にウエイトを置き、フラットライドな乗り心地になる様チューニングした。
減衰力特性は純正のハイカットタイプに対し、高バネレートに合わせてリニアタイプを選んだ。
高速道で移動し、見知らぬインターを降り、初めて訪れる地に足を踏み入れて、
流れに乗ってワインディング路をテンポ良く走りぬけ、目的地に到着する。
「ドライバー」は走りを、「同乗者」は快適を味わえて(無論ドライバーの運転技術も必要です)
“旅”を楽しめるような足を目指しました。
サスペンションの内容としては、純正スプリングに対して、少しだけレートアップ。
車高も雰囲気作り程度にローダウン(約15~20㎜)。
BILSTEIN製BSS-KIT(車高調整式)をベースに、suspensiondriveオリジナル仕様としました。
題して“ロングツーリングバージョン”。
大人の走りをアシストする、欧州タイプのソフトな印象のサスペンションKITです。

G-BOWL 29

2010-08-21 15:42:48 | G-BOWL
ハードブレーキをかけている時(ブレーキ動作をしている最中)に、ハンドルを切る事をためらう人が多い。
ためらうと言うよりもハンドル操作のスタートが切れない、と言った表現の方が良いかもしれない。
ひょっとしてだが、
“コーナーに入る前の直線の内に減速動作は終らせる”
“ハンドルはそれから切る”
“二つの動作を一緒にやってはいけない”
と、教習所で教えられた事をそのまま実行しているようにも見える。
ブレーキングとハンドル操作の連係がうまくいかないと、どんな事が起きるかといえば、
減速し切れていないのにハンドルを切ることになったり、ブレーキを掛けているので、なかなかハンドルを
切り出せなくて、遅れてハンドル操作をスタートさせるといった事だ。
減速で発生するGと、ハンドルで発生する横Gが、独立して立ち上がり、途中でつながらないから
同乗者は、前に横に揺さぶられ、実に不快な乗り心地を味あわされる。
ポンピングブレーキと、ハンドルを小刻みに切ったり戻したりするソーイングと呼ばれるハンドル操作を
組み合わせたようなものだ。・・・と言ったことが、ブレーキ操作とハンドル操作のつながりという観点から
考えてみる事ができる。
ブレーキング中にハンドル操作を加えても何も起きません。
減速をしながら進路が変わるだけです。
また、旋回中にブレーキングしてもこれも何も起きません。
減速しながら旋回します。
サーキット走行で言えば、横Gが残っているのにブレーキを掛けて減速する又は、
奥でRが小さく回り込んでいるコーナーは、減速を続けながら更に舵を切り込んでいく。
そういったシーンを思い浮かべればイメージしやすいかと思います。
Gを連続させる運転を覚えるには、頭を軟らかく、体も柔らかく、とにかく試してみようの柔軟性が
必要です。コリ固まった肩の力を抜いてやってみましょう。