クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

アベンシスの場合 その6

2017-04-11 09:55:35 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
減衰値を仕込んでいく方法はチューナーによって色々ですが、
ザックリの減衰値を仕込んだところから始めて、
硬くしたり柔らかくしたりしていく方法がまずあります。

それと、減衰のない状態からまず縮み側の減衰のみを少しずつ盛り上げていき、
縮み側の「見当」がついたところで次に伸び側を盛り上げていく方法があります。

この方法だと減衰不足を感じるところから始めて、シッカリ感が出たところで盛り付けを終わらせるので
過減衰「過剰に硬くすること」を避けることができます。

前者は類似の車両があったり参考にできるデータがある時に行う方法です。

後者は初めて接するクルマだったり特別な仕様を一台だけ仕立てるといった時に行う方法と言えます。
どちらの方法を選択しても着地は同じようなものになるはずです。

チューニング作業を進めていく上で肝心なのは、あと少しというのがわかっても、
具体的に減衰値のどこを触るのかの判断ができなければ手が出せません。
めくら滅法という手もなくはないのですが、一仕様を確認するのにも相応の時間がかかるのでなんども使える手ではありません。

オリフィス領域と言われている低速、次がバルブ領域の中速、ポート領域の高速の三段階、
伸び縮み、前後があるので選択肢は12通り⋯⋯基本的なところだけで。
変更するところは一度に1箇所というのが鉄則です。
そのぶん時間がかかりそうですが、都度結果をはっきりとさせることで、結局は最短時間で終わらせることにつながります。
もう一つ大前提となるのが良い乗り心地を知っていること、良いハンドリングも同じく。
ここがサスペンションチューナーとして一番問われるところかもしれません。




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