横に横にふっくらなので、車幅も広く全体もでかい。
車重1400kgプラス。
注目すべきはサスペンション。
独立した転舵軸を持つ、ストラット形式。
ホイール径が大きくなった最近の車両ゆえに成立した設計ではあるが、
ホイールのオフセットを大きくして、ホイールの中にブレーキシステムを全て収め
転舵軸用のボールジョイント上下も中にある。
これによってセンターピボットと呼ばれるジオメトリーに、限りなく近い
ディメンジョンを形成している。
駆動力を持つ操舵輪の理想形の一つである。
走り始めに感じたのは、車体全体が一つのカタマリのようにガッシリしていて
身震いしないことだ。
足のしつけもそうだ。
いつでも戦闘態勢。このまま峠の入り口に向いたい気分だ。
どんな加速をするかと、2速で全開。
タコメーターを目で追いかけようと思ったが、エンジンの吹け上がりの方が速く、
リミッターに当ててしまった。
ハンドルのドッシリ感は先の説明の通り。
センター付近の応答は、非常にスムースな立ち上がりの動きで、
ステアリングのギアレシオが、一見遅いのでは?と思わせるほど。
中央付近にその感度が密集していて、扱いづらい(これをレスポンスが良いと勘違いしている人も)のに
慣れている人から見れば、手を止めずに量を計れるハンドルと言える。
ウー。どこかで全開アタックしてみたい、と久々に思わせる車だ。
しかし、大きい重いは、いただけない。