クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

タイヤ一本分の管理 2

2011-06-12 13:02:04 | なんでもレポート

少し前にタイヤ一本分の管理の話を書いた。
タイム命の人は、特に注視すべきポイントだと思う。
1~2本分のタイヤ巾でライン管理ができていれば、タイムが良くなるのはもちろん
危なさとは無縁、コースアウトも転倒も全く心配ない。
それができるなら苦労しないよ、と反論したい人もいるだろう。
ならば、タイヤ一本分の意味をもう少し詳しく説明しなくてはいけない。

ベストラインを狙ってコーナーに入ったが、予測と違って少しだけ進路が外れ始めたとしよう。
その時のドライバーのとる行動は、「舵を切り増す」次に「アクセルをコントロールする」だろう。
これはタイヤ一本分を外さない、オンラインに向けての自然な操作。
(と思っている人がたくさんいるかも知れません)
しかしこれは、修正作業ともいえるから、すでにタイムにマイナスのコントロールをした事になる。
舵を切り過ぎれば(実はわずかだが)美味しいスリップアングルを逃しているから、
ベストタイムから必ず落ちる。
つまりは失敗コーナリング、オンラインを走っていても失敗があるということだ。
この先に修正しきれず、タイヤ一本分外れる・・・が来る。
するとタイヤ一本分外れた時点で、ハンドル修正、アクセル修正、そしてライン修正と
三段階目のヘマをやった結果がそれだ・・・と言うこと。

だからタイヤ二本分になり、三本分になり、コースアウトして雪壁を突き破るとなると
気絶しそうなノーコンということだ。
タイヤ一本分外れれば、自分の狙ったラインでは無いと言うことに気が付けよ!
と言うのが全てだ。
アタックしていて気合が入るとハラむのは、攻めた証などと思って悦に入っている人がいたら
日頃から精度の低い運転が、そのまま拡大されているに過ぎない。
フルアタックした時こそ、タイヤ一本分外さず、修正舵もなく、狙いすましてアクセルを
開けられるドライビングを知って欲しいものだ・・・と思ってこれを書いている。

速さの仕組みの一つだ。