クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

検証 バランススロットル 34

2010-04-22 16:07:13 | バランススロットル
長居は禁物

〔スローコーナーはゆっくり小さく回る〕
〔ハイスピードコーナーは速く大きく回る〕
これがサーキットで良いタイムを出す基本。

これを、なかなかタイムの出ないドライバー、ないしは初心者
(一応あまりタイムの良くないドライバーと言う意味で)の走りに当てはめてみると、

・スローコーナーは、絶対スピードが遅いから怖くないし、速く走らせようと攻め立てる。
コーナーの中でアンダーを出して大回りをしたり、アクセルを開けすぎてオーバーステアーになったりと、
一人暴走行為をやってしまう。
勘違いのアタック走りの全てをヘアピンコーナーにぶつけてしまう(ぶちまける!)のだ。
かなり長居をしてしまっている・・・という事。

・ハイスピードコーナーはと言えば、タイヤグリップの限界まで攻めて、
何かあった時の対処に自信がない(のか)どうかもわからないし、攻めきれないのもそうだが、
速度の管理が甘いから、どうしても控え目になる。
また、そうとも限らず行き過ぎてしまう人も見かけるが、実は速度管理がまだ不安定だから、
コンスタントに一周をまとめる事ができないのだ。

結局、スローコーナーもハイスピードコーナーも、ハラハラドキドキのアタック(したつもり)走りの
割には2段掛け、3段掛けでタイムが遅い事になる。


〔ヘアピンコーナーには長居しない〕
〔ハイスピードコーナーを大きく回る〕
この二つを念頭において、走りを組み立てるだけでも、ハラハラドキドキが、かなり楽になるハズだ。

この走りが気持ちの余裕を生み、何ラップか続けられるようになれば、
車とタイヤの限界付近の見極めが、落ち着いて出来る様になってくる。
冷静になってみると、場所によっては既にタイヤグリップを使いきってしまっている事に気が付いたり、
正しいアクセルオンのタイミングの確認が出来たり・・・と、ゆっくり(心に余裕も)と車との対話を
心掛ければ、今まで見えなかったものが見えてくる・・・かもしれない。
ドライバーの気持ちがゆっくりでも、タイヤグリップは何も変わらないからタイムは出せるが、
その逆に気持ちだけフルアタックしても、タイヤのグリップを変えられる訳ではない・・・のだ。