クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

検証 バランススロットル 29

2010-04-14 13:40:06 | バランススロットル
「どてら」に「長ぐつ」

知人が変わったテストを行った事がある。
運転に必要な手足の感覚が、明らかに悪くなるであろう方法をとった時に、
運転の精度に表れるのかどうか、という実験だ。
具体的には、フォーミュラ○△ブのマシンを用いて、何周かのラップタイムで比較してみようと言うもの。
まずは、レーシングドライバーの正装「レーシングスーツ・ヘルメット・レーシンググローブ&シューズ」
で、ビシッと固めてタイム計測。
この時のタイムを基準として、次にどうしたのかと言えば「レーシングスーツの代わりにどてらを着る」。
どてらとは、寝巻きのブ厚いやつで、綿が入っているから、座布団を着ているようなものだ。
レーシングシューズの代わりは、ブカブカの長ぐつ。
レーシンググローブは、スキー用の手袋で。
ヘルメットだけは、そのままでタイムアタック。

で、結果はと言えば、想像通り。
確かに「どてらに長ぐつ」の方が、遅かった。
被験者である当人も、運転がしづらいのは目に見えているし、遅いのは当然で、
一体どれくらいのタイム差になるかを、気にしていただけだから、
運転も無理せず、楽に走らせてタイムを出した。

約50秒ほどのレーシングスーツでのタイムに対して、「どてら」はわずかコンマ数秒の遅着。(ほぼ同タイム)
この結果には、本人が一番ビックリ!
もっと大きく差がつくと思っていたから、尚更だ。

気持ちの上では、レーシングスーツ着用時が全開モード運転。
「どてらに長ぐつ」は、無理せずスムースに走らせただけで、フルアタックでは無いからだ。
ドライバーの気持ちだけが全開でも、タイムに結びつくとは限らず、
どてらに長ぐつでは、情報がわかりにくい分、車の反応に一生懸命集中して走らせた、とは本人の弁。

「どてらに長ぐつ」は、色々と考えさせるには好材料だ。
皆さんもやりましょう、とは決して言いませんが、
ドライバー心理・集中力といったものと、運転とのつながり・・・実に面白い!話ではありませんか。