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家賃保証業者でつくる社団法人「全国賃貸保証業協会(LICC=リック)」は、入居者の信用情報を一括管理するデータベース(DB)について2月1日から加盟13社で運用を始め、1年後に約100万件の登録を見込んでいることを明らかにした。DBには本人と特定できる個人情報に加えて滞納歴も記され、返済状況によっては今後、賃貸住宅を借りる際に契約を拒まれるケースが出てきそうだ。
LICCによると、DBの登録対象者は1日以降、加盟社と家賃の保証委託契約を結んだ入居者。加盟社は契約時に、不動産仲介業者を介して同意を取り付け、生年月日や電話番号などを登録する。さらに入居者に代わって家主側に立て替えた家賃の残高などを入力し、滞納事実と返済状況を特定する。
登録に同意しない場合について、LICCは「(保証委託契約の)審査を拒否することはない」とする一方、「加盟社がケースごとに判断する」とも説明。連帯保証を請け負う契約を結ぶか否かを審査する上で、マイナス材料になることを否定していない。
DBの情報は原則、退去から5年間保存される。滞納が続いていると、退去しても完済から5年間は消えない。このため、次の住まいを借りる際に、加盟社がDBの信用情報を照会し、「悪質な入居者」と判断されると契約を拒まれる可能性がある。
家賃保証業界は「追い出し屋」問題で批判された。DBも「社会的弱者が排除される」と日本弁護士連合会などが反対し、「ブラックリスト」とも指摘される。
LICCは「審査に通りづらくなるのは反復継続的な滞納者の一部。滞納歴がなければ、職業や収入、雇用形態にかかわらず保証が受けやすくなる」と説明している。(室矢英樹)
2010年1月30日 asahi.com
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