保証金/敷金トラブル/原状回復/法定更新/立退料/修繕費/適正地代/借地権/譲渡承諾料/建替承諾料/更新料/保証人
自主的に組織された借地借家人のための組合です。
居住と営業する権利を守ろう。



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組合のアドバイスで地主に更新料の根拠を示せと主張
豊島区上池袋に住む榎本さんは借地して60年になる。20年前に親が地主の言いなりになり更新料を支払った。 定年を過ぎ、年金生活の現在、今回の更新及び更新料については、どうなることなのか不安でしょうがなかった。
地主から「更新についてのご案内」という通知をもらった。その中には「更新する意思があるのか。更新するなら坪当り10万円を支払え」と記されていた。30数坪を借りている榎本さんにとっては300数10万円を支払わなければならない。そんな矢先に城北借地借家人組合のチラシが入った。そこには西武百貨店で借地借家の無料相談を行う案内が載っていたので、さっそく相談にいった。
榎本さんの「更新料の相場はいくらかですか。更新の期間が過ぎてしまったらどうなるのですか」という質問に対して相談員は「更新料支払うという約束がなければ支払う必要がないこと。更新時期が過ぎても正当な事由がないかぎり更新拒絶はできないことその場合、法定更新されて期間は20年になること」などを丁寧に説明された。
目からうろこが取れた榎本さんは組合に入会し、その上で地主に「(1)更新料を支払うという法的根拠を示してください(2)坪10万円という数字の公の根拠(裁判の判例など)を示してください」という通知を出すことにした。その後、地主からの回答はない。榎本さん「回答がないというのは、多少不安であるが、組合に入会してよかった」と述べた。
東京借地借家人新聞より
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地主の車の出入の邪魔という理由
大田区南蒲田2丁目に居住する借地人の飯田さんは、高額な更新料を請求されて知人の紹介で組合に加入した。
知人も借地人で今年2月に地上げされたことから組合に加入し、地上げ業者と対応して希望する価格で底地を購入することができたことを説明して、組合への加入を勧めた。
飯田さんは18坪の借地権付の建物を40年前に購入し、クリーニング業を営んできた。前回の更新時は坪当たり5万円の更新料だったが、今回は坪15万円の請求で、あらかじめ考えていた金額を大幅に上回っていた。
しかも円満に更新ができればと思い、近隣よりも高額な地代に応じてきたのに、地主は周辺の更新料請求額の2倍強の高額な請求をしてきた。
飯田さんは、坪15万円の更新料の支払を断り、月々の地代を提供したが受領を拒否された。地主は「立退料を出すから明渡せ」と言ううので、それも断り、地代は供託すると伝えた。
地主は、道路の角地にある飯田さんの建物が車の出入りの邪魔だと言う。飯田さんは、こんな無謀な話しには絶対に妥協しないと決意している。
東京借地借家人新聞より
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地主に更新料の支払いを断り、
拒否された地代の供託を通知
大田区新蒲田3丁目所在の宅地39坪を賃借中の中本さんの契約期間満了は平成14年の6月。また、同一地主から賃借人の荒井さんも宅地50坪の期限は同年10月であった。
地主より不動産業者を差し向けるとの連絡があり、やっと平成17年になって業者と話し合いとなった。業者は地主より伝えられていた、坪5万円の更新料に固守し交渉は決裂した。
しかし、地主は請求額の更新料を3月末日までに、持参せよとの書面により催促してきた。
組合と相談し、中本・荒井の両氏は、平成16年12月分までの持参した地代が受領されていることから、既に借地契約が法定更新されていると説明された。更新料の支払い義務は法律上の規定にはなく、更新料支払いの商習慣も最高裁が否定していることも説明された。
そこで、組合は、地主に対して借地人らは更新料の支払いに応じないことと、拒否された地代を供託する旨を内容証明郵便にて通告した。
中本さんと荒井さんは、今後も自信を持って対応すると決意している。
東京借地借家人新聞より
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大田区羽田3丁目に居住する石井・小島・佐藤・須山(正)・須山(新)・田村(アイウエオ順)ら借地人6名が借地人組合に加入して20年余を経過する。
前回の更新の時は、父から相続した息子より依頼された小田原の弁護士との交渉であった。当時周辺で更新料を支払う事例を見聞きする中、石井さんら6名の借地人は借地法や判例を学習の上、更新料不払いで意志を統一し団結を強めて交渉に臨んだのです。
その結果、地主代理人弁護士は法律上更新料を諦めざるをえないが、地主を説得するので地代を増額してほしいと提案する。交渉は長引き小田原への通いは1ヶ月余に及んだが遂に、更新料請求は撤回され、地代も納得出来る増額内容で合意した。
早いものです。あれから20年も経ちました。その間の数回の地代値上げは地主との直接交渉であったので、今回の更新についても地主との交渉と想定したが、組合を嫌がったのでしょう。地主は地元の不動産業者に依頼されたのです。業者は借地人らにではなく、組合に書面にて契約更新を打診してきた。
直ちに、借地法第4条に基づき更新を請求することを通告すると、業者は更新料は頂けないだろうと請求せずに地代の増額を提示してきたのです。その内容は坪当たり60円の値上げであった。
借地人らは更新契約書を手にすることが出来ればと了承するつもりであったが交渉で坪当たり50円で合意し12月に締結。嬉しい新年を迎えられました。
東京借地借家人新聞より
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豊島区JR大塚駅より歩いて数分のところに親の代より借地している仲村さんの所に地主から借地の更新の話があったのは昨年のことであった。
20年前の更新時に支払った更新料より高い300万円を請求され、しかも、地代の値上げを請求された。知合いの組合員さんから紹介されて組合に入会した。
組合から更新料の支払いについてその法的根拠、及び算出根拠を求める手紙を出したところ、回答に窮して、私道の駐車問題などで財産権の侵害だなどと称して話合いがつかないならば裁判だと主張してきた。また、前回更新料を支払ったのだから、暗黙の了解があったと解すべきだ主張してきた。
組合では、仲村さんに、先の東京借地借家人新聞に載った更新料支払いの了解についての判例紹介(*)などをもとに貸主に反論することを提案した。この間、数度にわたる通知書のやり取りをしてきた仲村さんは「組合に入って、このような問題でも安心して相談できる。本当に助かります」と話していた。
東京借地借家人新聞 より
(*)判例紹介〔東京借地借家人新聞 2005年4月15日号〕「かつて更新料を支払った事実があるというだけで更新料支払の合意があったことの根拠とすることはできない」(東京地裁2004年5月21日判決)。そして、更新料の支払いの慣習があるとする地主の主張も認められなかった。
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建築確認も取れない土地と支払を拒否
大田区南六郷1丁目に、所在する宅地約17.82坪を木造住宅建てて使用しているAさんは、父から引きついだ家屋に夫と子供2人と生活している。
借地契約は今年9月末日で期間満了を迎えて、地主より105万円請求された。返事を渋ると、地主は、契約書に借地権価格の1割以上の更新料を支払うと約してあると、電話で執拗に支払いを求めた。
Aさんはこれまで色々と相談していた隣人(同一借地人のBさん)に相談。Bさんは組合の存在は知っていたが、場所は判らず、区の消費者センターに問合わせて組合事務所を訪ねて2人で入会。
約定更新料は借地法第11条〔注〕により無効になることを勉強したAさんは、組合に入会したことも含め地主に通告。
地主の依頼を受けた弁護士から組合に連絡があり、地主は請求額に固執し支払いは月賦でも良いとの条件を提示。
法律を学んだAさんは、建築許可も取れない奥まった宅地を踏まえ重ねて支払い拒否。Bさんも2年後の更新を控えて、Aさんに続くと決意している。
東京借地借家人新聞より
〔注〕借地法 第11条 第2条、第4条乃至第8条ノ2、第9条ノ2(第9条ノ2ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)及前条ノ規定ニ反スル契約条件ニシテ借地権者ニ不利ナルモノハ之ヲ定メサルモノト看做ス
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更新料と地代値上げを拒否、
不利益な特約条項を削除させる
板橋に住む、西郷さんの家は板橋区と豊島区の区界で、昔は、目の前を川が流れており、今は暗渠になって遊歩道と公園になっている。
昨年の夏に、西郷さんの自宅に地主の代理人の不動産会社が訪問してきた。内容は、法定更新中の契約を更新したいので、更新料の支払と地代の値上げ、そして契約書を取り交わしたいと言ってきた。
昔、借地借家人組合に相談した事がある西郷さんは、知り合いの人を通じて組合事務所に相談に来た。組合では、直ちに地主宛てに「更新料については法的根拠がないこと。地代の値上げについても、経済事情の動向、公租公課の増減、近隣の相場のいずれもとっても値上げの要因がないこと」との断りの通知書を出した。
この通知書に対して代理人は更新料と値上げをあきらめ財務省に物納したいので契約書の作成に応じて欲しいと言ってきた。財務省に提出予定の契約書案は増改築特約や更新料支払などの内容で認められないと返答。最終的には借地人に不利な条項を全て削除した契約で文書が出来上がった。
東京借地借家人新聞より
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更新料特約も無いのに
200万円の更新料 を請求
豊島区要町に住む田沼さんは、約58坪の借地で今年の6月で20年の契約期間が満了した。地代は毎月きちんと支払い、建物を改築した時は承諾料も支払ってきた。
今年の3月に、地主の代理人と称する不動産業者が訪れ「契約を更新したいのならば、更新料を200百万円(坪34,500円)支払え」と請求された。年金暮しで息子夫婦と一緒に暮らしていた田沼さんにとっては、いきなりの大金の請求で困っていた時に、組合のチラシが入り、急いで組合に相談に行った。
組合では、更新料については、法律上の定めもなく契約上の定めのないものは、支払う必要が無いことを説明され、早速組合に入会した。組合では不動産業者に「田沼さんは借地借家人組合の組合員であること、今後の協議は組合を窓口にして行うこと」を通告した。
その後、不動産業者から「更新料について話合いしたい」と組合に電話があったが、「法的にも契約上でも義務のない更新料は一切支払わない」と通告すると「法律上なくても、私の知るかぎりでは、全員が更新料を支払っている」と言い張ったが、最高裁判例などを説明すると「判りました」と言って電話をきった。
その後、不動産業者は代理人を下りてしまい、地主も更新料請求については断念した。
田沼さんは「更新料を支払わずに済んだのは組合を知ったからです。いつ、追出されるのか不安の毎日でしたけれど、これからは安心して、眠れます」と語った。
東京借地借家人新聞より
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借地人には更新料支払義務はない
20年、30年の借地契約期間の満了時に必ずといっていいほどに請求される「更新料」は、借地人にとっては頭の痛い問題だ。各地で開催されている借地借家講座・相談会でも「地主さんから請求された場合、一体どの位払ったらいいのでしょうか」、「更新料の相場を教えて下さい」と言った質問がよく出される。
確かに旧借地法にも借地借家法にも、更新料に関する法律上の規定は何もない。地主が更新料を請求する法律的根拠は何も無いということである。従って、その請求に対して借地人は更新料を支払う必要もないし、支払義務がないことは当然のことである。
借地法・借地借家法では、借地の契約期間が満了しても契約は当然に終了するのではなく、地主に正当事由がなければ、従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされる(借地法法4条・6条、借地借家法5条・6条)。
従って、契約の更新に際して借地人が更新料の支払いを拒否した場合、地主はそれを理由にして更新を拒否しても法律の規定に従って自動的に借地契約は法定更新される。
各地で更新料不払い。地主が請求する更新料の金額も千差万別である。
①千代田区富士見町1丁目で借地している奥田さんは、契約が昨年末で期間満了した際に地主から更新料を763万円(坪当たり173,000円)を請求され、組合を通じて更新料全額を拒否する通知を出した。
その後、地主の代理人の弁護士から更新料500万円支払えという調停をかけてきたが、奥田さんは調停には出席しない旨の上申書を裁判所に提出し、あくまでも更新料の支払いを拒否する意向だ。
②豊島区西池袋に住む萩原さんは102坪の借地で期間満了に当たり「更新するなら5,000万円(坪49万円)支払え」と言われた。組合に相談し、「契約を更新するが、更新料は支払う意思も資力もない」とはっきり文書で断った。
その後、地主は金額を半分にしてもいいと言って来たが、萩原さんは地代の供託を続けている。
③府中市府中町で約138坪を借地している正宗さんは、地主の代理人から3,000万円(坪217,400円)の更新料を請求されたが、組合より「更新料は法律上支払う義務はなく、借地契約は法定更新にしたい」と回答したところ、地主はあっさり断念した。
このように坪何十万という高額な請求がある一方で、高額な請求をして借地人に支払いを拒否されるよりは少しでも支払って貰う方が徳と考え、借地人が支払えそうな金額を請求する事例が多く見掛けるようになった。
④台東区谷中で35坪を借地している石井さんは寺の土地を管理する管理会社から105万円(坪3万円)の更新料を請求された。公示価格坪150万円の2%で算定しているという説明を受けた。台東区内でも3~5万円ぐらいの請求がかなり多い。
⑤足立区の西新井地域で更新料が坪8~12万円という高めの請求がある一方で、坪2~3万円といた請求もあり、地主の更新料請求もかなりばらつきがある。
地主も現実的になり、借地人の支払い可能な限度で請求するようになった(④、⑤の後者の事例)。
それでも支払いが困難な借地人は、組合を頼り法定更新と更新料不払の途を選択する(①、②、③の事例)。
この傾向は1976(昭和51)年10月1日の最高裁判所が法定更新時における更新料支払いの慣習を否定したことから、平成初年代からバブル経済の崩壊に伴う地価の下落と経済不況は、更新料不払の増大を加速し、更新料支払い慣行は衰退化の途を辿っている。
その後の下級審の裁判例は、法定更新の場合について、更新料支払いの事実たる慣習或は慣習法の存在を認めた判例はない事から法定更新を選択し、更新料不払の途を選ぶ借地人が多くなっている。
東京借地借家人組合連合会と各借地借家人組合では金額の額に拘らず更新料は不当で根拠のない請求であることを多くの借地人に呼びかけ更新料不払の運動を展開している。
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地主側には更新料を請求する法的根拠はないが
地主側の立場から書かれた『悪質借地人に対抗する地主の正攻法』安西勉著(自由国民社)の中に次のような内容が書いてある。
借地人がなぜ更新料を支払うのかという理由で一番多いのが
①特別な理由があるというのではなく、「更新料を払うのは慣行だから」というものだ。
②次に多いのが地主と争うのがいやだからというものだ。
このことから著者の結論は、地主側には更新料を請求する法的根拠はない。
しかし、「更新料というものは、なにも特別な理由づけをしなくても、当然のこととして支払ってもらえる場合が多いということ」。
要するに、駄目もとでいいから、取敢えず借地人に更新料支払いを要求する。 すると、大概の借地人は理由もわからずに払うケースが多い。
[もしそうでなく、借地人としては本当は支払いたくない場合であっても、地主が更新拒絶などの権利を行使すれば、支払ってもらえることが多いということです」。
要するに、支払わないとごねてゴチャゴチャ言うようであれば更新拒絶で威嚇してみれば、借地人はビックリして厭々ながらでも更新料を払うものである。
地主側には更新料を請求する法的根拠はなくとも、「地主がもっと強く更新料を請求していれば、支払ってもらえたであろうケースが多い」というのが地主側の結論である。
地主側の更新料支払い請求はこの程度のものでしかなく、裁判になれば勝てないことは充分承知している。しかし、更新料を支払ってもらえない理由は「そのもっとも大きな原因は、要するに地主が怠慢だということ」が著者の下した最終結論である。
最高裁は、地主の一方的な更新料請求に対して借地人の更新料支払義務がないことを明確に判断している(*)。 特約で更新料の支払いを約束した場合についてはこちら。
(*) 「宅地賃貸借の期間満了にあたり、賃貸人の請求があれば当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生ずる旨の商習慣ないし事実たる慣習が存在するものとは認めるに足りない」(最高裁1976年10月1日判決)。
(*)[建物所有を目的とする土地賃貸借契約における賃借期間満了に際し賃貸人の一方的な請求に基づき当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生じさせる事実たる慣習が存在するものとは認められない」(最高裁1978年1月24日判決)。
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地主が不当請求を撤回
台東借組の組合員である田中さんは地代の供託を既に20年に亘って続けている。これまで地主との揉め事は組合との二人三脚で何とか切り抜けて来た。
今回の借地の更新に際して地主は①更新料の支払いと②名義書換料を請求している。加えて③20年間の差額地代+利息を請求している。更に④前回不支払の更新料も再度要求している。
田中さんは組合に対応を相談し、組合役員の立会いの下で地主と折衝することになった。地主側も不動産業者を加えてガードを固めている。交渉は約4時間に亘って行われた。
更新料に関しては更新料支払の合意が無いので請求の根拠が無い。仮に支払の約定が前の契約書にあったとしても最高裁の判例は「更新料支払の約定は、合意更新される場合に関するものであって法定更新された場合における支払の趣旨まで含むものではない」(1982年4月15日)と明言している。
従って①と④に関しては前回・今回とも法定更新され、最高裁の判例から更新料支払義務が無いことは明らかである。勿論④は既に時効であり、支払義務は無い。更新料債権が他の債権と同様に一般には10年、商事については5年で時効消滅する。
②に関しては母親の死亡に伴う借地権の相続であるから名義書換の問題は発生しない。名義書換料の要求は不当なものである。
③は地主の一方的な主張であり、借地借家法11条2項の規定に従った取扱いをしてもらいたい。
地代等は民法169条規定から5年で消滅時効となり、既に15年分が消滅時効となっている。
地主は説明が間違いでないことを不動産業者に確認して渋々ながら不当請求を全面的に撤回した。
借地借家法
第11条 地代又は土地の借賃(以下この条及び次条において「地代等」という。)が、土地に対する租税その他の公課の増減により、土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍類似の土地の地代等に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって地代等の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間地代等を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。
2 地代等の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の地代等を支払うことをもって足りる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払った額に不足があるときは、その不足額に年1割の割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。
3 地代等の減額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、減額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の地代等の支払を請求することができる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払を受けた額が正当とされた地代等の額を超えるときは、その超過額に年1割の割合による受領の時からの利息を付してこれを返還しなければならない。
民法 (定期給付債権の短期消滅時効)
第169条 年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、5年間行使しないときは、消滅する。
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約定更新料で新判断―最高裁が地主の上告を棄却
〈合意無ければ支払義務無し〉
法務省の司法統計によると「借地紛争」が多発したのは、1965年(昭和40年)前後と1985年(昭和60年)前後である。統計的に予測される次の「借地紛争」多発の時期は戦後60年に当る2005年(平成17年)である。「借地紛争」の実体は、借地人側から見ると更新料問題である。
更新料の授受は慣習に多く頼っており、地域差が非常に大きいという理由から「借地借家法」(1992年8月1日施行)においても更新料の規定は置かれなかった。更新料については法律には何の規定もない。従って法律上は、賃借人が更新料支払の義務を負っている訳ではないし、また賃貸人が更新料を請求する権利を持っている訳でもない。
最高裁は更新料に関して「賃借期間満了に際し賃貸人の一方的な請求に基づき当然に賃借人に賃貸人に対する更新料支払義務を生じさせる事実たる慣習が存在するものとは認められない」(最高裁1978年1月24日判決・同趣旨の最高裁1976年10月1日判決)(注)としている。
即ち、予め更新料の支払約束が無い場合は賃貸人が賃借人に対して更新料を請求することが出来ないというのが判例の主流である。実際、前記最高裁判決後、借地・借家に関して更新料支払合意が無い場合に更新料支払義務を認めた判例は存在しない。
〈約定更新料は支払義務無し〉
それでは、契約書に更新料支払の特約がある場合、賃借人は更新料の支払義務を負うのか。
借家に関しては、既に更新料支払約定があっても法定更新された場合には借家人に更新料支払義務がないという最高裁判決(1982年4月15日)<「借地・借家 更新料について」資料3>(東京借地借家人組合連合会 頒価500円送料別)がある。
借地に関してはどうだろうか。
地主が借地人に対して契約で合意した(約定)更新料の支払を求めて東京地裁に訴えた事例を検討してみたい。これは江東借地借家人組合の会員の場合である。
裁判では法定更新の場合、借地人の約定更新料の支払義務の有無が争点になった。
東京地裁は「更新料支払合意が契約の法定更新の場合を除外する趣旨のもの」とは認められないとして借地人は法定更新しても約定更新料の支払義務を負うと判示し、借地人に更新料約76万円(坪当り約25,600円)の支払いを命じた(2000年3月13日判決)。
しかし、地主は更新料が低額であるとして東京高裁へ控訴した。東京高裁は「法定更新された本件においては、本件更新料支払合意は効力を有するとは認められず、したがって、右合意を根拠とした控訴人(地主)らの本件請求は本来理由のないもの」(2000年9月27日判決)として地主の請求を根拠が無いと否認した。
地主はこの判決を不服として最高裁へ上告した。
最高裁は地主の上告を棄却し、予め合意された更新料支払の約定は法定更新の場合には適用されず、借地人の更新料支払義務を負わないとする東京高裁の判決趣旨を是認した(最高裁2002年2月22日判決)。
借地人の「2005年問題」の闘いに・更新料不払実行に有利な判決がまた一つ追加された。
(注)
「宅地賃貸借の期間満了にあたり、賃貸人の請求があれば当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生ずる旨の商習慣ないし事実たる慣習が存在するものとは認めるに足りない」 (最高裁1976年10月1日判決、判例時報83563頁)<「借地・借家 更新料について」資料1>(東京借地借家人組合連合会 頒価500円送料別)
「建物所有を目的とする土地賃貸借契約における賃借期間満了に際し賃貸人の一方的な請求に基づき当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生じさせる事実たる慣習が存在するものとは認められない」 (最高裁1978年1月24日)<「借地・借家 更新料について」資料2>(東京借地借家人組合連合会 頒価500円送料別)
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