近年一部で知られるようになったニュージャージー産のメロウフォーク。Steve Shohfi(スティーヴ・ショーフィ)なるシンガーソングライターが1983年に残した自主盤です。本作においてギターとシンセを弾きながら、ほとんどの曲を自作しているということ以外はまったく情報がなく、詳細については正直よく分からない人なのですが、個人的にはジャケットの雰囲気と自主盤ということから、なんとなくフィリップ・フランシス・スタンポあたりに似たようなイメージ。ジャケ写を見るとコメディアンばりに陽気な印象を受けますが、曲の方は比較的落ち着いたものが多く、いかにも自主盤然としたSSW~メロウフォークとなっており、良くも悪くもアメリカの片田舎で作られたと言った雰囲気の地味な一枚です。さて、そんな本作におけるAOR~BES観点での注目曲はやはりA-2のTropical Weekend。タイトルから受ける印象とは異なり、ファンカラティーナ的な弾ける雰囲気はありませんが、真夏にビーチサイドの木陰でひっそりと涼んでいるような素敵なナンバーで、どことなくマリンフレーバーを感じる一曲となっています。控えめなサックスと優しげなヴォーカルが程よくマッチしたライトメロウな佳作。先日紹介したケヴィン・マウのThe Love She Gives To Meなどと共に、ビーチサイドのカフェで流れていそうなお洒落なナンバーです。その他の曲で良い感じなのはB-3のIf There Wasn't A You In My Life。こちらはどことなくSummerあたりのコンテンポラリー・ハワイアンに近い雰囲気もあるので、そういった音が好きな方にお勧めかもしれません。正直あまり一般受けしそうな派手な楽曲は収録されていないので、この先もCD化されることはまずないと思いますが、マイナー盤好きは一度聴いてみても損はないはず。いずれにしろ全体的に弾数の多いアルバムではないことは間違いないので、気になる人はお早めに。毎度のことですが、この手の作品は一度市場からはけてしまうと次に出てくるのが当分先ということもザラなので、買えるうちに買っておくのが鉄則です。
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